秋色の丘をゆく:美瑛・パッチワークの丘めぐり

10月の三連休も今日で終わり。みなさんはどこかに出かけましたか?

私は9日の金曜日を休みにして、金から日曜日で北海道を旅行してきました。

名古屋から旭川空港に向かう飛行機は、途中私の今回の旅の目的地上空を飛んでいきました。北海道らしい大規模農園と防風林が目に入ります。

旭川空港で車を借りて一路、南へ。やってきたのは美瑛町。大規模な農場が起伏のある丘に広がり、パッチワークの丘として知られるところです。夏は何回か来たことがあるのですが、秋に来たのは初めて。本州より一足早く秋が訪れている美瑛の丘を満喫します。

まずやってきたのは「ケンとメリーの木」。このポプラの木は1923年に植えられて樹齢100年を超えています。美瑛にはこのように名前の付いた木がいくつかあります。1972年の日産スカイラインのCMで登場し、一躍有名になりました。CMに登場した男女の名が「ケンとメリー」だったのでこの名がついています。半世紀以上もこの名で呼ばれているのがすごいですね。。

観光客が多くなり、駐車場が整備されていますがこの日は金曜日。日本人観光客はほぼおらず、空いていました。もっと休み取ろうぜ、ジャパニーズピープル!

こちらは「マイルドセブンの丘」。曇ってしまい薄暗い写真になったのが残念です。1978年、専売公社が販売する煙草の主力商品だった「マイルドセブン」の広告写真に起用された丘です。マイルドの名が誤解を与えるということから、マイルドセブンはメビウスに名称を変更していますが、丘の名にその名をとどめています。

美瑛の丘は至る所にこのような日本離れした絶景が見られます。絶景を見つけては車を停め写真を撮るのでなかなか車が前に進みません。

美瑛の丘は開拓時代の区画整理で意図的に畑が長方形に作られました。また、畑ごとで違う作物を植えているため畑ごとで色合いが異なり、パッチワークのように見えるのです。また、そこに防風林のラインも加わることでまるで絵画のような景色を生み出しています。

こちらは「クリスマスツリーの木」。一本だけ立つトウヒの木がクリスマスツリーを思わせることから、この名で親しまれています。広大な丘の中に凛と立つ姿は印象的で、冬になると一面の雪景色の中にぽつんと浮かび上がり、まるで本物のクリスマスツリーのような風景を見せてくれます。

この赤い屋根の家。パッチワークの丘の真ん中にポツンと立っている一軒家。これこそ美瑛らしい風景。この地で写真を撮り続け、美瑛の丘を全国的に有名にした前田真三さんの写真のモチーフにもなりました。

前田真三さんとその息子・前田晃さん、孫・前田景さんと3代で撮り続けた写真を展示する写真館「拓真館」は町の南部、美馬牛地区にあり、連日多くの観光客で賑わいます。海外の方もよく知っていて韓国、中国の観光客がたくさん訪れていました。

防雪林を納めた一枚。これが写真なのか!と驚くばかりです。

これぞザ・パッチワーク!

拓真館の奥には前田真三さんが植樹して整備した白樺の小路があります。

白樺の並木の中をゆっくりと歩いて物思いにふけることができる場所です。あーあ、休み明け仕事行きなくないなぁ。と考えてしまいます。

小路の奥にはカフェもあります。秋の美瑛、こちらでゆっくり時間を過ごすのもいいですね。

秋の美瑛は夏のような華やかさや鮮やかさはありませんでしたが、収穫を終えた畑が織りなす落ち着いた色彩と、どこまでも続く丘の穏やかな起伏が、この土地ならではの豊かさを静かに物語っていました。

黄金色から深い茶色へと移ろう大地を眺めながら車で走っていると、華やかさだけが風景の魅力ではないことに気づかされます。季節の移ろいを受け入れ、次の春へ向けて静かに力を蓄える丘の姿は、どこか人の営みにも重なって見えました。

夏もいいけど、秋もいい。まさに一年中移り変わる景色を楽しめる四季の丘、美瑛。ぜひこの季節に訪ねてもらいたいと思いました。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年10月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

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