高市早苗首相が、簗和生農林水産相を交代させる方針を固めた。毎日新聞が14日、報じた。近く簗氏から辞表を受け取り、正式に決定する見通しだ。辞任すれば、高市政権発足後、不祥事による閣僚辞任は初めてとなり、9月の内閣改造から1カ月足らずでの更迭となる。毎日新聞

不祥事で更迭は高市内閣として初
簗氏をめぐっては、衆院選で自身を支援しなかった首長のいる自治体について、道路予算を「大幅にカットした」と述べたことが問題になっていた。簗氏は発言を撤回して謝罪し、予算を所管する国土交通省に減額を働きかけたことは否定している。実際に報復として予算を削減したと確認されたわけではないが、行政の公平性への疑念を招いた。news.tv-asahi.co.jp
国の予算は、地域の必要性や政策目的に基づいて配分されるものだ。政治家個人への支持の有無によって増減するかのような説明は、住民に対する威圧とも受け取られる。簗氏が減額を働きかけていなかったとしても、発言そのものについて大臣としての資質が問われる事態になった。
高市首相は当初、簗氏に仕事で責任を果たすよう求め、続投を支持していた。しかし、13日の衆院予算委員会では、問題の発言を「本当にダサい」と批判。行政の運営を任せ続けてよいのかも含めて考えると述べ、従来の擁護姿勢から進退を検討する姿勢へと変化した。
さらに、衆院選で陣営が手配したシャトルバスにより、支援者を出陣式へ無料送迎した問題も浮上した。簗氏側は適切に対応したとの立場だが、野党は公職選挙法上の利益供与に当たるのではないかと追及。首相は、違法性があれば更迭をためらわない考えを示していた。なお、現時点で違法行為が認定されたわけではない。
首相は13日夜、簗氏と電話で話し、無料送迎や選挙管理委員会への問い合わせについて説明を受けた。14日の予算委員会では、現段階で違法かどうかは答えられないとして説明責任を果たすよう求める一方、簗氏は職責を全うする意向を示していた。www.fnn.jp
問題の長期化は、政権の国会運営にも影響しかねない。参院の野党6党は簗氏への問責決議案の提出を検討しており、与党が参院で過半数を持たない中、消費減税関連法案の審議への影響も懸念されていた。www.newsweekjapan.jp
更迭によって閣僚としての責任に区切りをつけても、疑問が解消されるわけではない。道路予算をめぐる発言と無料送迎について、簗氏には引き続き説明する責任がある。
また、高市首相は自らの任命責任を認めている。なぜ簗氏を起用し、問題が表面化した後も続投を支持したのか。今回の更迭は、簗氏個人の言動に加え、首相の人事と危機対応の判断を問うものとなる。






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