東大総長選考の説明要求に東大は「協議・面接内容は保秘事項」と公開拒否

東京大学の次期総長選考をめぐり、教職員有志が選考過程の説明を求めた問題で、東大は10月16日、総長選考・監察会議の国谷議長による回答を発表した。回答は選考過程の協議や面接の内容を保秘事項として公開を拒否した。www.todaishimbun.org

「意向投票の結果をくつがえした理由は何か」という質問に答えず

発端は、9月28日に行われた次期総長の選考だ。選考会議は、学内の意向投票で2位だった藤垣裕子教授を選出した。候補者の資料、推薦書、面接、所信表明、意向投票を総合的に考慮したと説明している。

これに対し教職員有志523人が賛同した要望書は、意向投票の結果をどう考慮し、候補者をどのように比較したのかなど、具体的な説明を求めた。これに対する国谷議長の回答は、投票結果も評価に影響したと説明する一方、判断への反映の程度は委員ごとに異なるとし、それ以上は答えなかった。

東大の内規でも議事要旨は原則公開

東大の運営上の取り決めでは、会議の議事要旨や議事録などは原則公開とする一方、人事に関する意見交換の議事録は非公開としている。今回の回答も、こうした秘密保持の考え方に沿ったものだ。www.u-tokyo.ac.jp

人事情報にはデリケートな問題もあるが、これは個人情報ではなく、公人たる東大総長の正統性にかかわる問題である。発言者名や面接の詳細を伏せても、どの能力を重視し、なぜ選ばれた候補者が優れていると判断したのかは説明できるはずだ。

特に焦点となった総合研究奨励会と染谷教授の関係が議論になったのか、それをどう勘案したのかは公開すべきだ。これこそ東大の問われているガバナンスであり、東大教職員も納得できない説明で、文科省が新総長を任命することはないだろう。

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