医療保険は2階建てにし、開業医はすべて自由診療に

この投稿に、いまだにクソリプがたくさんつく。4年前の「袋詰めするだけの薬剤師に免許はいらない」という投稿の600万インプレッションには及ばないが、痛い所を突いたのだろう。

「耳鼻科も命にかかわる病気がある」という類の引用RTがたくさん来たが、耳鼻科医には日本語の読解力がないらしい。ここで「眼科とか耳鼻科とか」というのは単なる例示で、それを削除してもこの投稿は成り立つ。

開業医はすべて自由診療に

この投稿の論旨は、命にかかわらない病気に保険はいらないということだ。もう少し率直にいえば、開業医はすべて自由診療にし、大病院に紹介状を書く業務にしたほうがいい。そうすれば風邪とか花粉症の受診控えが起こり、医療保険の財政は大幅に改善するだろう。

そういう案は、これまでにも出ている。2008年に後期高齢者医療制度ができるとき、こういう老人に特化した医療は浪費の原因になるので、年齢にかかわらず2階建てにすべきだという意見が専門家には多かった。

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これは保険診療を命にかかわる1階部分に限り、それ以外の軽い病気は自由診療として開業医と民間保険でやる。これは医師でなくても薬剤師でも看護師でもよく、「準医師」といった資格認定をすればいい。図の右側の「国一元化」という全国知事会の意見がそれに近い。

1階と2階をどうわけるか

1階と2階の区分がむずかしいが、原則として2階は開業医の自由診療と民間保険とし、それでなおらない場合は1階の大病院に紹介状を書く。ここに詳細な診察内容を書く業務だけを保険の対象とする。

むずかしいのは1階部分の制度設計である。これは基本的に大病院だが、その医療を100%保険料でまかなうと、特に老人医療の負担が重く、今の医療保険では足りない。その分を消費税で補い、最低保障年金の1階と合わせて社会保障税とする。

似たような制度設計はオランダや韓国にもあるが、むずかしいのは1階と2階の仕分けである。診療科目でわけると「中耳炎でも命にかかわる場合がある」というクソリプみたいな話が出る。開業医にまかせると、楽でもうかる寝たきり老人を2階の自由診療でやり、むずかしい病気は大病院に送るといったモラルハザードが起こりやすい。

医療制度改革は緊急の政治課題

いずれにせよ、今のように75歳以上を別の医療制度にして9割引する後期高齢者医療制度は早急に改めないと、医療費が加速度的に膨張する。これも元は税金投入の範囲を限定するための暫定的な制度だったが、結果的には健保組合からの「支援金」などが10兆円を超える異常な制度になってしまった。

これは一刻を争う問題である。あと10年もたつと、団塊の世代は保険医療費を食い物にしたまま死んでしまう。まず窓口負担を一律3割にすることが第一歩だが、それを指摘しているのが財務省だけというのが情けない。

それどころか高市政権は、社会保障の財源になる消費税を減税しようとしている。野党は結束してこれを阻止し、維新も公約している3割負担を実現すべきだ。

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