iBookを追撃する、次世代のGoogle Book ― 川口健太郎

アゴラ編集部

米グーグル、6月にも電子書籍販売スタート

まさにタイムリーかつ予想通りの展開である。先日このような記事(iBookはもう古い?! タダで電子書籍を読む方法。)をエントリしたが、GoogleはiBookよりも遥か前から、電子書籍サービスをリリースしていた。


その利便性については、学生時代から公言していたのだが、意外に利用者は少なく、当時の日本では茂木健一郎さんが使用していた。このサービスを使ってみようと思った経緯は、彼の本を読んでいると、文中に”僕は、専門書を読むとき、web上で好きなときに好きな本を読んでいる。”というような類いのフレーズがあり、サービス名こそ書かれていなかったが、探した結果見つけ出したサービスである。その時は宝探しで宝を見つけたようなイメージだった。

興味の持った本を読むにも、学生だったころ本の代金は意外に高くつく。ましてや専門書や古書を読むときは、それ以上である。そこで発見した革命ツールが、GoogleBookだった。知識の深さを属性毎のイメージでいうと、ケースバイケースではあるが、webの横に浅く広がる情報に対して、本の縦に深い知識とセグメントすることができる。

webは無料であるが、ネットサーフにおける目に見えない時間的コストがかかる。一定領域の知識を深める場合には、ネットサーフする手間が省け、一方で目に見えるコストはかかるが、簡単に知識を深めるには本は便利なツールである。問題点は、コストが掛かることだ。しかし電子書籍の台頭によって、これまでのように本にかかっていたコストが無料になるのであれば、どうだろうか。webと本のイイトコ取りができる。

そこで、今回のGoogle電子書籍販売のニュースである。文中には、電子書籍の販売価格や品揃えは不明と書かれているが、すでにGoogleBookのことを知っているこのblogの読者ならば、簡単に予想することができるのではないだろうか。またGoogleは過去にこのGoogleBookをリリースするとき、世界中の図書館の情報をwebに置き換えるという方針で、出版社と訴訟バトルを行った背景があるが、逆に考えれば、その時培った経験値や、現在までのGoogleBookのビジネスモデルのノウハウ、iPadの台頭によって、電子出版に前向きになっている出版社の時代背景を元に、話はスムーズに進行したのだろう。個人的には、このGoogleBookがiPad/iPhoneと同期でき、文中の辞書リンク、しおりがあれば嬉しい。笑 

両社のスタートダッシュの鬩ぎ合いは、今後の電子書籍の分野において目が離せない。
(川口健太郎 ザーズ株式会社代表取締役社長兼最高経営責任者)

佐々木 俊尚
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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