「光」はニッチで贅沢なサービスと思って来た。背景には、無線通信の台頭があり、此れに乗っかる様々なDeviceの出現や、此のDeviceを使い熟してのSocialが社会現象に成って居る事実がある。
しかしながら、一度、センスの欠片も無いNTTが「光」のインフラを握り、結果、使い熟せず、宝の持ち腐れと成って居ないか検証必要であろう。
仄聞する所、アメリカではビデオレンタルショップが、次々とシャッターを下ろしているらしい。OTTを代表する、Net Flixとの競合に敗れ、市場からの撤退を余儀なくされているのだ。
一方、イギリスでは、BBCのiPlayerが人気で、回線のトラフィックを圧迫していると聞いている。結果、BBCが一部コストを負担して、「光」の充実を図るらしい。
日本でも、ユーザーの接触時間は、圧倒的に無線である事に変わりは無いが、Social経由紹介されたHD番組を、ネット経由視聴すると言うのが、一般的に成る可能性は否定出来ない。
その為のマストは、コンテンツのネット公開と月額使用料金の低額化と思う。映画、ドキュメンタリー、一流アーテイストのライブ等を自由に視聴可能とし市場を創造するのである。そして、月額料金を例えば500円以下、@480にして、ハードルを劇的に下げるのである。
追い風が吹いてるのでは無いか?昨年10月、CEATEC で東芝はRegza Appsを発表したが、此のプラットフォームは此のコンセプト其の物だと思う。
今月、ラスベガスのCESでのPanasonic発表も、東芝Regza Appsを追随するものである。
AppleTV,GoogleTVも最終CDNは「光」に依存する事に成るのでは。又、昨年末NHKがGoogleに番組販売開始する事発表したが、此れも同様「光」の需要を喚起しそうである。
最後は、日本でもOTTがかなり伸びるのでは無いかとの予測である。此のサービスは間違いなく「光」を必要とする筈である。
今一つの、マストは月額料金の大幅な値下げである。原価構成は、事業者のNTTで無ければ、詳細掴め無い訳であるが、常識で考えて、獲得を担当する代理店や場所を提供する家電量販に、一件当たり、数万円と言う途方も無いインセンテイブを支払い、20万人を超えると聞いている、NTT従業員に給料を支払い続けると成ると、こういう価格設定止む無しと言うのがNTTの理屈と想像する。
全く以てセンスの欠片も無く、世の中NTTを中心に回っていると錯覚している。
繰り返すが、「光」普及の為には、コンテンツのネット解放を加速し、市場を拡大すると共に、ユーザーが受け入れ可能な月額料金を設定する事なのだ。
そして、問題は「独占」のDNAを引き継ぐNTTはこういったマーケットインの考えに対応出来ず、何時まで経っても、NTTありきのプロダクトアウトに凝り固まって居る事である。
従って、先ず成すべきは、NTTの市場からの退場と思うが、如何なものであろう。
山口 巌
ファーイーストコンサルティングファーム 代表取締役
コメント
ニワトリが先かタマゴが先かではないですが、私は(日本の)ユーザーにも大きな問題があると思います。なぜそんな非効率なサービスを提供する会社がいつまでも(そこらじゅうに)存続しているのか、適正な資本主義社会ではそんな非効率なシステムを延命し続けるような異常事態は考えにくいです。その行いを例えるなら、体内にできたガン細胞組織を延命するような異常な行為だと思います。
見た目や制度は資本主義でも、欧米先進国とは異なり、ユーザー個々が殆ど自立できていないこの国では、会社の’(未来への)行動’を各自が評価することができず、会社の’見た目’、’知名度’、’歴史’、’評判’(といった過去)だけで評価選択してしまうユーザーが圧倒的大多数であり、そんなかれらの行動が結果的に非効率な会社を延命することにつながっております。その対象は別に会社などの特定の団体だけではなく、小さくは夫婦、大きくは政府にさえあてはまります。
今現在、こうしてゆっくりと非効率な組織群とその国民が崩壊に向かっておりますが、自滅(全滅)が先か、自立が先かの瀬戸際まであと数ヶ月なのかもしれません。
コンテンツを充実させるには、今の著作権法を何とかしないといけませんね。
NHKオンデマンドが、あの状況なのだから、先行きが思いやられます。
> BBCが一部コストを負担
なるほど。日本でも、コンテンツを流すテレビ局などが光化のコストを負担するのも、いいかもしれませんね。
> ユーザーが受け入れ可能な月額料金を設定
って、いくらくらいが最適なのでしょうか?
諸外国は、どれくらいなのでしょうか。
個人的には、LTEが普及して、LTEの周波数帯域が拡大し、バックホールの回線の帯域も充実してくれば、LTEで十分かなと思います。
最終的には光の道が必要になるだろうという事を、
非常にわかりやすく説明された文章だと思います。
また、なぜ現状で光化のコストが下がらないかの
カラクリ(NTTの体質)についても、非常に分かりやすい
解説です。
将来必要になるであるだろう光化は、現状のままでは
遅々として進まないだろうと言う事がわかります。
しかも市場のニーズがないとかそういったものではなく、
誰の所為で光化が進まないかも明々白々に解説されています。