ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシングにみるFacebookマーケティング事例 - @ogawakazuhiro

国内アパレル最大手ユナイテッドアローズが展開するブランドの一つ、グリーンレーベルリラクシングが、Facebookページを効率的に使ったキャンペーンを展開しています。
(効率的というのは、低コストであるということと、僕たちが提唱するFacebookのマーケティング用法にマッチしている、二つの意味を指しています)

これは彼らの春先のブランドイメージキャラクターであるタレントの辺見えみりさんが装う、二つの春向けコーディネートを並べて、どちらが好みかを訪問者に問う、一種のABテスト的なキャンペーンであり、Facebookページ上で展開しているものです。


僕は4月25日(予定)に『Facebookマーケティング』(オガワカズヒロ著。ソフトバンククリエイティブ)をリリースしますが、本書でソーシャルメディアマーケティングの要諦について以下のように主張しています。
・Twitterはクチコミ拡散用。Facebookページはクチコミ醸成用
・インセンティブと排他性を上手に使う
・インセンティブとはブランドのイメージを直接的に高めるものでなければならない
・あなただけ特別、という”排他性”をスパイスとして効果的に使う
・Facebookページだけでなく、ブランドイメージを体現するポータルを用意し、”ソーシャルメディア並みに”更新すること

グリーンレーベルリラクシングのキャンペーンおよびソーシャルメディアの運用のあり方は、上述のすべての条件を満たしています。
全国に広がる50店舗以上の最新情報が適宜公開されるサイト(Green Label Relaxing Fan)は、これまでのアパレルサイトとしてはあり得ない頻度で情報更新されています。(PCだけではなくモバイルすべてに最適化されています)
さらにTwitterとFacebookページも設置されていますが、Twitterはフォロワー数の増加をKPIとせず、Facebookページへの誘導を中心に考えており、今回のキャンペーンもその発想に即して組まれています。短期的に資金を投下してファンを一気に集めたり、売上直結のキャンペーンを張ることは、僕たちオガワカズヒロとしては極力避けたい。ソーシャルメディアマーケティングとはソーシャルブランディングであり、長期的にソーシャルメディアとつきあいつつブランドを向上させていくための手法と考えるからです。

こうした企画を僕たちオガワカズヒロが担当し、モディファイが開発周りをサポートさせていただいていますが、何よりもクライアント側に、ソーシャルメディアマーケティングに対する明快な理解と支持がなくては、なかなかなし得ないと思っています。

マーケティングの成功は、戦略を上梓する側と、採用する側のコラボレーションのあり方に大きく左右されるからです。こういうお客様と仕事をさせていただけるということは非常な幸せというものです。

via ogawakazuhiro.com