私がフォローしている日本を代表する経済学者である竹中平蔵氏(@HeizoTakenaka)のtwitterのツイートに我が目を疑う記述がありました。
「30年で大地震の確率は87%・・浜岡停止の最大の理由だ。確率計算のプロセスは不明だが、あえて単純計算すると、この1年で起こる確率は2.9%、この一カ月の確率は0.2%だ。原発停止の様々な社会経済的コストを試算するために1カ月かけても、その間に地震が起こる確率は極めて低いはずだ。」
何にびっくりしたかというと、30年以内に東海地震が起こる確率は87%なので、1年以内に起こる確率は2.9%、一カ月以内の確率は0.2%と計算していることです。これは明らかに87%÷30≒2.9% 2.9%÷12≒0.2%という計算です。
竹中氏は「あえて単純計算すると」と前置きしていますが、単純計算にすらなっていません。うっかりした計算ミスというレベルでもありません。そもそも確率論の考え方を理解していないとしか言いようがありません。
数学が不得意な人にもわかるように単純なモデルで説明します。
明日の降水確率を40%(晴れる確率60%)、明後日の降水確率も40%(同じく晴れる確率60%)とします。すると明日と明後日のうち一日以上晴れる確率はいくらでしょうか。
これを竹中式に計算すると、明日晴れる確率60%、明後日晴れる確率60%なので、60%+60%=120%となり、明日明後日の二日連続で雨の確率が0%になり、明日明後日の二日連続で雨が降ることはないということが確定してしまいます。天気予報を使って未来を予言できてしまいます。
というのはデタラメで、そもそも確率は定義によって100%以上にはなりません。正しくは0.4×0.4=0.16で16%の確率で明日明後日の二日連続で雨が降ります。よって1-0.16=0.84で84%の確率で明日と明後日のうち一日以上晴れることになります。
これを応用して30年以内に一回以上東海地震が起こる確率が87%というのが正しいと仮定して、さらに一年以内に一回以上東海地震が起こる確率が30年間一定であると仮定した場合、一年以内に一回以上東海地震が起こる確率を求めましょう。(X^YはXのY乗を表す)
一年以内に一回以上東海地震が起こる確率をpとします。(1>pでpを100倍した値がパーセントです。)
一年以内に一回も東海地震が起こらない確率が(1-p)です。
よって30年間一回も東海地震が起こらない確率は(1-p)を30回かけた値すなわち(1-p)^30です。
30年以内に一回以上東海地震が起こる確率が87%なので、30年間一回も東海地震が起こらない確率は
100%-87%=13%です。
よって(1-p)^30=0.13
1-p=0.13^(1/30)≒0.934
(X^Y=Zの時、Z^(1/Y)=Xと式変形できます。これはZのY乗根がXであるという意味です。)
p≒0.066
よって一年以内に一回以上東海地震が起こる確率は約6.6%になります。一ヶ月以内の場合も同様です。
この程度の計算は関数電卓は必要ですが、高校生レベルの数学で解けます。
平成の龍馬(多田光宏)
blog http://heisei-no-ryouma.ldblog.jp/
twitter http://twitter.com/heisei_no_ryoum
コメント
年平均成長率も同じ計算ですね。
経済学者が計算したことがないとは思えないのですが。。。
竹中平蔵さんが数学できないというのがよくわかりました。影響力が大きい人こそ、間違った数字の使い方はしないでほしいですね。けっこう信じちゃう人多いと思います。
一方、政府が1年で6.6%ではなく、30年で87%と発表したのは、それもけっこう印象が違いますね。
しかし1年で6.6%でも、東海地震発生時の想定被害額をかけ合わせて、浜岡原発を止めることによる経済的損失の試算とを比較するとより正確な考察になりますかね。
もちろん、想定被害額と経済的損失額もしっかり見ないといけませんが。
多田さんの計算は地震が独立事象であるという前提に立っているはずですが、この仮定は妥当と言えないのでは? 地震は一度起こると長期間起こらないという前提に立ち、さらに87%という数字は100%に近いことを考えれば、むしろ竹中氏の概算の方が妥当に思えるのですが….(目の子としては、30 * 100/87 = 34.5年の期間のある時点で一度だけ鳴る目覚まし時計がある時点までに鳴る確率と同じだと考えてよいはずではないでしょうか。)
そこ、突っ込みどころですか?
そもそも「30年で大地震の確率は87%」がどういう根拠なの知りませんが、「30年以内に確実に(100%)地球が滅亡する。それはどの年かは全く判らない。」のであれば、今年滅亡する確率は何パーセントですか?
私は計算は苦手ですが、あなたの計算では、30年以内に2回東海地震が起こる確率は何パーセントですか?
・桁は合っているので、小学生向けの説明にした(円周率3のようなもの)
・既出ですが「1回でおしまい」という発生メカニズムを想定している
このどちらかでしょう。
竹中氏が「防波堤が出来るまで原発を止める」という話を前提としているなら、
以下の点も加えるべきかと。
・地震については対策済み、政府も問題にしていない
・その地震で津波が起こる確率は、0.2%×○○%
・津波が原発敷地に到達する確率は、0.2%×○○%×△△%
・実施済みの防水対策を超える確率は、0.2%×○○%×△△%×□□%
・更に冷温停止にも失敗する確率は、0.2%×○○%×△△%×□□%×●●%
・以上を合計すると、0.2%の百分の一から数万分の一程度の確率となる
多分、大多数の国民は「87%の確率で大量の放射能が漏れる」と思っていますよ。
あなたの方が間違ってるでしょ。
togetterでもほとんどの人が分かってなかったけど、まさかアゴラまで感染しているとは・・・。
あなたが例を挙げてやっているように、確率を繰り返し掛けて計算するのは間違い。ある事象が繰り返すことを考えているのではなく、大地震が”1回だけ”起こることに着目しているわけですから。
87%というのは、30年という期間で確率密度関数を積分した値。竹中氏はそれを一様分布と仮定しているだけ。結果的に確率は長方形の面積となり、2.9%とか0.2%とかいうのも、その一部分を切り取ったときの面積になっている。
2回、3回と繰り返す場合であれば、p^2、p^3みたいに計算しますが、今回の場合、あくまで1回だけの事象についての確率分布の話です。
概算で位のオーダーが違わなければ呟き程度の長さなら問題ないでしょう。ポイントは一ヶ月以内コンマ数%の可能性であれば、停止を先延ばしして社会的損失コストの精査をして意思決定しても良かったのではないかってとこでしょう。コンマ数%のリスクを取るか取らないかを問うのに、複雑な計算を持ち出さなかったってことではないですか?
>4
30年以内にちょうど2回東海地震が起こる確率を求めるには、私が計算した一年以内に一回以上東海地震が起こる確率は約6.6%を使います。
p≒0.066
{30!/(28!×2!)}×(1-p)^28×p^2
=15×29×0.934^28×0.066^2
≒0.28
で28%です。(あくまで数学の話ですが)
多田さんの計算はある仮定をしています. それは「1年間に地震が起きる確率はpで不変」というものです. すると
1年目に起きる確率: p
2年目に起きる確率: (1-p)×p
3年目に起きる確率: (1-p)^2×p
30年目に起きる確率: (1-p)^(29)×p
合計が0.87になることから, 多田さんの計算どおりp≒0.066が出てきます.
しかし地震の仕組みからして, 時間がたつごとにプレートのひずみが蓄積し, 地震の確率は上がっていくと考えられます. 簡単のために1年たつごとに確率がa倍になるものとすると,
1年目に起きる確率: p
2年目に起きる確率: (1-p)×pa
3年目に起きる確率: (1-p)(1-pa)×pa^2
30年目に起きる確率: (1-p)(1-pa)…(1-pa^(28))×pa^(29)
詳細は省きますが, aごとにp(1年目に起きる確率)を計算してみると
a=1.00 → p≒0.066 (多田さんの数字)
a=1.01 → p≒0.057
a=1.02 → p≒0.049
a=1.03 → p≒0.041
a=1.04 → p≒0.035
a=1.05 → p≒0.030 (竹中さんの数字(2.9%)に近い)
竹中さんはここまで計算してないと思いますが, 徐々に増加することは考慮していたかもしれません.
# 私は地震の専門家ではないので, このモデルが正しいかは知りません.
pは一定ではなく、プレートが動き続けると大きくなっていきますよね。。そういう仮定をどんどんつけていったらきりがなくなるので直線にしたんだと思いますよ。直線でいいじゃん。本題じゃないんだし。。むなしい。。
平成の龍馬殿は地震の発生をポアソン過程と仮定しておられます。
竹中平蔵先生はえらい人です。 地震が次の一時間に起きる確率は0.000028ですから、 心配する必要はありません。 次の一時間でもおなじですから心配することはありません。 そうして、 30年間地震のことは心配しなくてすごしましょう。
ところで、 アキレスと亀のパラドックスというのがありました。
地震学者は、 地震の起きる間隔の確率分布を求めて、 rikao_fujiiさんのいわれるように計算していると思います。 今は、 この確率分布のしっぽの領域を100%とし、 今後30年間分の面積をもとめているはずです。
確率論…。サブプライムでうんざりだと思うのですが…。
待ち行列理論をチクット勉強してつかーさい。
ひとつの地震から次の地震までの時間の分布はアーラン分布ほど簡単ではありませんが、 これは過去の多くの地震のデータから地震学者にはある程度正確にわかるとおもいます。
>8
多田さん、ですからあなたのほうが間違っている(少なくとも竹中氏が無知だという話ではない)と言いたかったのですが、通じなかったようですね。失礼しました。
(この記事は取り下げられたほうがよろしいのではないかと思いますが。。。。)
rikao_fujii氏やi8051氏が指摘されている通り、平成の龍馬氏の理論には重大な誤りがあります。
あなたは、”一年以内に一回以上東海地震が起こる確率をp”としていますが、なぜ一定なのでしょうか?なぜn年に地震が起きる確率は、それ以前に地震が発生した年から独立している言えるのでしょうか?今年地震が起きても起きなくても、来年地震が起きる確率は変わらないと考えるのはおかしいと思いませんか?
確率密度関数を見てみましょう。あなたのモデルでは、横軸に〔年〕、縦軸に〔n年後に初めて地震が発生する確率〕を取っていますね。その場合、確率密度関数は、
p(n)=p(1-p)^(n-1)
ただし、p=0.066
となります。これは、確率密度関数が指数関数的に減少することを意味します。つまり、1年後に初めて地震が発生する確率は、p(1)=p=0.066、10年後に初めて地震が発生する確率は、p(10)=p(1-p)^(10-1)=0.0357、30年後に初めて地震が発生する確率p(30)=p(1-p)^(30-1)=0.0091となり、年を経るごとに減少していくのです。
このままでは少しわかり辛いかも知れませんが、次のような思考実験をしてみてはどうでしょう:
①今年は1854年(前回の東海地震の翌日)
②今後1000年以内に99.9%の地震が起こる
として、n年後に初めて地震が発生する確率を求めよ。
あなたのモデルでは、初めて地震が起こる確率が最も高いのは、地震が起きた年の翌年になるはずです。そして、その確率は年を経るごとに減少します。これはどう考えても直感に反していますよね。
地震の確率については、どう考えるべきなのか、私も知らないのですが、すくなくとも、“ 一年以内に一回以上東海地震が起こる確率が30年間一定である “ とする仮定は、そもそも誤りでしょう。
地震を免れている確率 ( survival rate ) が、T = 30年 ( 2041年 ) で 13% は所与の仮定とし、T → ∞ で 0% なる生存曲線で考えるのが自然のような気がします。
この生存曲線は、時間軸に漸近する、下に凸の曲線で、( 2041年 – 13% ) は固定点。
いずれにせよ、地震専門家の見解が欲しいですね。
本質的に重要なことは、「この一ヶ月の確率は 0.2%」というのを、竹中平蔵氏が過小評価していることです。
首都圏の放射能汚染で、仮に、日本の GDP の 10% が、5年に渡り失われるとすると、250兆円。これに、「0.2%」なる確率を乗ずれば、一ヶ月間の経済的損失の期待値は、5000億円。これは中電の損失を補って余りあるわけで、浜岡原発の即時停止は合理的、と判断すべきなのです。
その点を、池田信夫氏も含め、見誤っているということでしょう。
過去の当選結果は次の抽選に影響しない、例えばパチンコの当たる確率計算ならこれで良いかもしれませんね
rikao_fujiiさん
一様分布なんて筋が悪すぎでは?
というか計算もおかしい。それではこのモデルを考えた人は35念以内に100%地震が起きると言っているに等しい。
だったら30年以内に87%なんて曖昧な言い方をせずに35年以内に絶対に地震が来ると言えばいい。それとも30年後から分布の傾向が大きく変化するとでもいうのですか。例えばゼロになるとか?
魔光烈覇神剣さん
平成の龍馬氏の計算が地震モデルとして正しいわけではないが、竹中氏の一様分布?よりずっと筋が良い。
事象は一度きりの想定で言いなら、30年後の0.91%という計算は、
「29年間地震が起こらなかった上で」30年目に地震が起きる確率ですね。
これだけ長い間大地震が来ないと想定するのは困難ですから、確率は年を追うごとにどんどん下がっていくでしょう。
というか、確率密度関数を無限時間で積分して1を超えたらおかしい。絶対地震が来る上に、1回のみの想定という前提を超えている。それじゃ浜岡は止めないとだめですね。
思考実験言うなら、弾倉が何発あるか分からない拳銃を使ってロシアンルーレットをやることを考えてみれば良いです。
面白い問題提起ですが、多田さんは間違った仮定をふたつしています。第1は、地震がこの30年間に複数回起こりうるとした点です。第2は、1年間に地震が起る確率を30年間一定とした点です。この仮定が正しいとすれば多田さんの計算は正しいです。それではどのような仮定のもとに地震発生確率を計算したのでしょうか。私は地震の専門家ではありませんが、この確率をどのように計算したかはだいたい予測できます。この予測では東海地震が周期的に起ることを仮定しています。過去の地震の発生した年(複数回)をもとに、次の地震が起る年の確率密度分布を正規分布と仮定して求めます。東海地震の場合は確率密度分布の最大値はすでに過去のもの(たぶん1980年前後)でしょうから、今はその裾野を見ています。つまり、確率密度は年を追って減衰します。したがって、次の1年間の確率がもっとも高くなります。すなわち次の1年間で地震が起る確率は2.9%よりも高いことになります。その意味で竹中さんの計算も正確とは言えませんが、概算としては竹中さんのやり方で十分でしょう。
私は算数が苦手なんで数式を出されるとお手上げです。
ただ、多田さんには納得しちゃいました。
この考え方の前提が30年に一度、地震がくる確率が85%と言う事です。これを基本に考えた理論なのに、地震が何度くるか解らないとか、時間経過により、その時点での確率が違ってくるとかは算数音痴には屁理屈に聴こえました。
ferr_magさん
実際には事象が一回か複数回かは重要な仮定ではありません。重要なのは30年間全く破滅的地震が訪れない可能性は13%であるということです。
竹中氏がrikao_fujiiさんのようなモデルで本当に計算していたとして、30年後も同じモデルで仮定できる(できない理由はありません)としたら、35年後にも東海一帯が無事である可能性はマイナスになります。これは有り得ない計算であり、筋が悪すぎます。
竹中氏は定量的数字を出してほとんど問題はないと主張するのですから、その導出方法の妥当性が問われるのは当然でしょう。
多田氏の想定は地震モデルとして相応しくないでしょうが、それは重要なテーマではありません。多田氏の想定の単純さを指摘するなら、竹中氏のナンセンスの方が圧倒的に問題です。多田氏の目的はこの投稿で十分達成できています。
いかに述べるのは、 平成の頓馬の理論です。
+
+ +
+ +
+ | +
+ | +
+ | A | +
| | B + +
—————————————
T1 T2
ここで、 一回の地震から次の地震までの年数の分布を曲線+++で示します。 この曲線を求めるには、東海地震だけでは回数が不足するので、 他の類似の地震のデータも借りてきます。 T1は前回の地震から現時点までの年数です。 また、T2は現時点より30年後です。 ここで、 T1以前に地震が起きていなくて、 T1からT2の間に地震の起きる確率は、 A/(A+B) です。 A、 Bは曲線の下の面積です。 T1が曲線の頂点をすぎると、 Aに比べてBがより速く減少しますので、 確率1/(1+ B/A)は1に近づいていきます。
『竹中さんもしょぼいミスしたなぁ』『多田さんもあのくらいのしょぼいミスは見逃してあげればいいのに』などと思っていたら多田さんの主張に反論している人がいる。
これには驚いた。
多田さんの主張が理解できない人は、高校の数学の先生に電話して質問しましょう。先生も卒業生の声が聞けて喜ぶと思います。
minourat氏の言うように、普通”地震学者は、 地震の起きる間隔の確率分布を求めて”います。地震の発生確率は過去の発生時期から独立しているのではなく、むしろ周期的だと仮定しているのです。そして地震の起きる間隔の平均と分散を求め、正規分布などを用いて確率密度関数を割り出しているのです。
周期性を考慮に入れると、rikao_fujii氏の述べるとおり、”ある事象が繰り返すことを考えているのではなく、大地震が”1回だけ”起こることに着目”するのが正しいアプローチです。そして、”竹中氏はそれを一様分布と仮定しているだけ”であり、これ自体なんらおかしなことではありません。
翻って、過去の結果から独立している、つまり周期性はないと仮定するあなたのモデルはどうでしょう。nac00230さんのコメントに対する答えにあるように、あなたのモデルに従うと、30年間に地震が2回ほど起こる確率が28%、同様に3回起こる確率が18.5%になりますね。ということは、かなり高いで地震が2回以上起きてしまう計算になります。これは現実的に考えておかしいですよね。なぜでしょう?それは、地震の発生確率は過去の結果から独立していると勝手に仮定しているからです。
その点を考慮に入れると、竹中さんのモデルのほうが理にかなってるのではないですか?竹中さんのモデルも正確ではありませんが。
ちなみに、あなたは”そもそも確率は定義によって100%以上にはなりません”と述べておられますが、i8051氏の言うように、”30*100/87 = 34.5年の期間のある時点で一度だけ鳴る目覚まし時計がある時点までに鳴る確率と同じだと考え”れば、累積分布が1以上になることはありません。つまり、34.5年後までは年2.9%で、それ以降は0%と仮定するという意味です。これはそれほどまでにナンセンスですか?
お答えください。
うっかりしやいすのですが(私も最初間違えた), 多田さんが2回以上起こることまで計算していても, 結果は正しくなります.
事象は以下のように分けられます:
事象0: 30年間に1度も起きない.
事象1: 30年間に1度だけ起きる.
事象n: 30年間に2度以上起きる.
多田さんは事象0の確率を計算し, 事象1+事象nが87%だから事象0が13%ということで式を立てました.
事象nが問題視されているわけですが, 事象nが0%なら事象1が87%になります.
結果, 事象0が13%というのは同じなので, 多田さんの計算は正しいことになります.
——
しかし, 多田さんの計算は「確率がpのままずっと変わらない」と仮定しています. 時間がたつとプレートのひずみが蓄積し, 地震の確率は上がっていく方が自然と考えられます.
竹中さんの数字を3%とし, 毎年5%ずつ確率が増えていくと仮定してみます.
2011: p=3%
2012: p=3.15%
2013: p=3.3075%
これを繰り返して計算してみると, 30年間に起きる確率は約87%になります.
徐々に確率が増えていくことを考えれば, 竹中さんの計算は略式計算としては妥当ではないかと思います.
——
最後に. 私は地震予知を政策に使うことには昔から反対です. 予知が統計的に有意なのかさっぱりわからず, 逆に危険域以外での地震対策がいい加減になってしまったと思っています. かえって有害だと認識しています.
まだやってるんですね。驚きました。
竜馬さんが仰っているのは、竹中氏が高校の数学すら理解してないという話です。「あえて単純計算」した時に竹中計算が正しいモデルがあるということで御仕舞いの筈。
(高校の数学は普通だれもが合意できる正解があります。こんなことが理解できない人がアゴラの執筆者や読者レベルでいるのは驚きです。)
地震予知モデルの話とか、この確率をリスクとしてどう捉えるかという話は、別土俵であり得ますが、元の記事には議論のネタは入っていません。
24. 魔光烈覇神剣さん
「30*100/87 = 34.5年の期間のある時点で一度だけ鳴る目覚まし時計がある時点までに鳴る確率と同じ」
つまり34.5年以内に”必ず”地震が起こるということですね。まるで反原発運動家みたいな想定ですが、あなたも実際には34.5年で100%地震が起こるなんて信じていないでしょ。
竹中インチキモデルはおかしな簡略化をしすぎで、直近の地震のリスクを過小評価し、ある時間(30年目)以降はリスクを過大評価している可能性があります。もともと年当たり数%の微妙な値を議論しているのに、こんな直線近似はナンセンスと思いませんか。
複数回の地震の相関についてはあなたと同意見ですが、別に竹中モデルの妥当性の証明になっていませんね。
sfdx さん
多田さんも自分のモデルは単純化されていると認識してるようです。プレートひずみ蓄積(本当なのか分かりませんが)のモデル化が出来ていないことは承知であり、ここで議論することではありません。
この投稿のテーマは竹中モデルがインチキなのではないか、という点であり、竹中氏の直線化された累積分布関数(CDF)モデルはデマに等しい。ここ数ヶ月の地震の確率を矮小化するために無理をしているため、34.5年後時点のCDFが飽和してしまうのです。そこまでには地震が100%起きるからクリッピングされて微分係数がゼロに戻るなんて笑止千万。
少し補足。
私が一様分布に仮定したわけでなく、竹中氏が単純に割り算しているから、そう説明しただけです。残りの13%が31年目以降どのように分布するのかまでは言及しませんでしたが、t→∞で積分すれば1になるわけですから、密度関数が徐々に0に近づくのは明らかです。
ただ、分布なんて大して重要ではありません。どういう経路であろうが、(地震が必ず来るという前提では)時間が経てばいつかは100%になるわけですから。
私が否定したかったのは多田氏が確率の掛け算を反復している点です。(この点は多田氏を否定している人の中にも勘違いしている人がいます。)確率の掛け算は出てこないんです。前回も書きましたが、”一回こっきり”の事象について考えているわけですから。掛けちゃってる時点で複数回の事象を想定しているわけです。あえて言うなら、足し算(一年毎の累積or積分)で求めるべきものです。
トラックバックを付けているoxon氏の例が分かりやすい。「今お腹の中にいる1人の赤ん坊がいつ生まれるか?」という問題です。生まれてくる赤ん坊は1人です。(次回の子供はまた改めて考えるのです。)
私は物理学者であり地震学者ではないが、次のように考える(ferr_mag説)。
東南海地震は100年~150年間隔で繰り返し発生しているとされている。この場合、東南海地震が1回起こったときを起点としてX年後に次の地震が起こる確率については、平均値125年、標準偏差sが25年程度のガウス分布を仮定するのが合理的である。前回の東海地震は1854年だから、現在まで157年経過している。ガウス分布のピークからT = 32年も経過していることになる。ところで、平均値(期待値)から32年後まで地震は起きなかったわけだから、問題にすべきはそのような条件での事後確率である。従って、今後x年後に地震が起こる確率は先のガウス分布の右裾の部分で議論するべきであり、相対確率分布はexp[-(T + x)^2/(2s^2)]で与えられる。規格化分布関数は、全確率が1となるように、この相対確率分布を定数倍したものとなる。
ここで、先に述べた相対確率分布を指数分布exp[-x/c]で近似することにする。ただし、c = s^2/Tとした。この場合、規格化分布関数は(1/c)exp[-x/c]となる。これをx = 0からx = 30まで積分すると1 – exp[-30/c]となるが、この積分値は87% = .87と一致する筈である。従って、c = 15年 と計算され、s = sqrt(cT) = 22年と評価される。この結果は先に述べた「sは25年程度」と整合する。
最初の2年以内(x < 2)であれば、一様分布1/c = 1/(15年)~7%/年 で近似することができる。竹中平蔵氏は30年間の一様分布を仮定したが、実際は指数分布に近いので、約2倍の誤差となった。得られた結果は多田光宏氏のものと偶然一致した。しかし、他の人も批判しているが、多田氏の確率モデルは今問題にしていることに対しては全くの誤りである。 かなり思い切った近似をしたが、現在の地震予知モデルの精度を考えた場合十分許される範囲である。なお、この先10年間地震が起こらなかった場合、次の1年間で起きる確率は約9%となる。
pが1に比べてとても小さい場合、(1-p)^n ≒ 1-n*p
pが1に比べてとても小さい場合、(1-p)^n≒n*p
ひとつ前の式は間違えました、申し訳ないです
29. kamokaneyoshiさん
私も地震学者ではないですが、半導体のクロックジッタの解析をやっているので、おっしゃるガウス分布のモデルはとても納得できました。
その上で「最初の2年以内(x < 2)であれば」以降の結論に至るのが納得できないのですが。 100年そこそこ周期の事象に対して30年の一様分布モデルを当てはめて計算する学生がいたら、初歩的な確率統計を理解していないのだな、と思いませんか。これは近似でなくて素でそういうモデルだと理解しているのではないかと疑いませんか。 ガウス分布の裾野だから救われているのは竹中モデルも一緒で、いまがガウス分布の頂点付近だったらもっとひどいことになりかねないです。
つぎのブログにもうすこしまともな説明があります。
http://d.hatena.ne.jp/LibrePDM/20110510
しかし、 まともなブログはつっこみどころがなくておもしろくありません。
30年後に87%と言う予測の計算方法は下記の資料に書いています。ちなみに、BPT分布を想定しているそうです。
http://www.j-shis.bosai.go.jp/JSHIS2/data/DOC/HERP/tebiki.pdf
主要活断層帯の地震や海溝型地震は繰り返し発生し、その活動間隔は BPT 分布(Brownian
Passage Time 分布)に従うと考えられている。
deathwalkさんへ
私の立場は、あなたが批判した rikao_fujii、魔光烈覇神剣、ferr_mag 各氏と基本的には同じです。竹中平蔵氏は確率分布関数の扱いは粗雑であるが根本的誤りは犯していない。それに対して、多田氏の確率モデルは根本的に間違っている。あなたは「竹中インチキモデル」などと呼んでおりますが、「インチキ」という形容詞はむしろ多田氏のモデルに付けるべきではないかということです。
「最初の2年以内(x < 2)であれば」の話は、exp(-x/c) ~ 1として近似することができるという意味で述べました。 標準偏差22年のガウス分布を幅が44年の矩形分布で置き換えることは「根本的誤り」とは言えません。指数分布を矩形分布で置き換えることについても矩形分布の幅が適当であれば同様です。
難しい何チャラ分布とか持ち出さなくても、このエントリは簡単に否定出来ますよ。
「明日の降水確率を40%(晴れる確率60%)、明後日の降水確率も40%(同じく晴れる確率60%)とします。すると明日と明後日のうち一日以上晴れる確率はいくらでしょうか。
これを竹中式に計算すると、60%+60%=120%となり、明日明後日の二日連続で雨の確率が 0%になり、明日明後日の二日連続で雨が降ることはないということが確定してしまいます。天気予報を使って未来を予言できてしまいます。」
竹中氏は30年で87%という「仮定」から微分しているだけであって、龍馬さんの主張が正しいとすると、ある値を微分から積分する過程で、積分値(元の値)が変化してしまいます。正しい積分値(確率)から計算すれば、上記の降水確率のような、異常な式は現れません。
たぶん龍馬氏はフィッシャー統計的推定とベイズ推定の区別がついていないぜよ。
連投になります。
私の最初のコメントの後に3件のコメントがありました。私の2番目のコメントを書いた時点では3件のコメントの最初だけが読めましたので、それに対する反論を書きました。ここで、残りの2件についても私の意見を述べさせていただきます。
まず地震予知に関する私の見解を述べるますと、東海地震を含めて予測の基礎となるデータが貧弱なので、精密な議論をすることは意味がないことです。
今問題にしているのは平均値(期待値)が125年で分布幅が22年程度の確率分布を用いて、期待値から32年経過しした後での事後確率を求めることです。この場合、BPT 分布(Brownian Passage Time 分布)を正規分布(ガウス分布)で置き換えても全く問題なりません(最初の1年間の地震発生確率の計算値に10 %以上の相対誤差が出るとは考えられない)。
「もうすこしまともな説明があります」として紹介されたブログ
http://d.hatena.ne.jp/LibrePDM/20110510
の場合、BPT 分布を用いた説明は正確ですが、定性的説明に止まっております。私の最初のコメントの売りは、最初の1年間の地震発生確率の概算値を求めて議論していることです。
なお、私の最初のコメントで文字数制限のため削った部分を補足しておきます。私のモデルでは、最初の1年間の地震発生確率が1/cとなりますが、c = s^2/Tなので、この確率は地震が起こらなかった期間Tに比例します。「この先10年間地震が起こらなかった場合、次の1年間で起きる確率は約9%となる」とした計算はこの式に基づいております。
kamokaneyoshi様
>今問題にしているのは平均値(期待値)が125年で分布幅が22年程度の確率分布を用いて、期待値から32年経過しした後での事後確率を求めることです。
上記に関してですが、東海地震は確かに1854年の安政地震以降起っていないのですが、歴史的事実として東海地震は単独で起ったことは無く、必ず東南海・南海地震と連動しています。よって、東海地震が起るとすると次回の東南海地震と連動するであろう、と言うのが最近の学説です。東南海地震に関しては1944年に昭和地震が起っていますので、ここを基点とすると2069年が期待値で、現在は分布の左側になると思います。
おいおい。
「今日も明日も毎日87%」だなんてバカよりはいくらかマシな議論だが・・・。
そんな大地震が独立に起きるって考えてるんですか?
それとも「独立」がわかってない?
高校数学からやり直して、大学でちゃんと確率論を学んできてくださいよ・・・
いい参考書紹介しますよw
pgpilotxさんへ
私は物理が専門ですが、地震予知など学問としてまだヒヨコの段階であり、あまり大真面目に議論すべき対象だとは思っておりません。東海地震が今後30年以内に発生する確率が87 %であるとの説を前提とした議論と思って参加しております。従って、私の説明もその前提で行っております。その前提が正しいか否かは私の関心の対象ではありません。
87 %であるとの説の前提を私が間違って理解していたとすれば、だれか正しい前提で計算し直してください。私は、rikao_fujii、魔光烈覇神剣、ferr_mag各氏と同様な立場が正しい計算法であり、多田氏のモデルは論外であると考えています。
「まだやってる!」、と言いつつ、実は少々楽しんでたのですが、「87%」のソースが出てしまったので、御仕舞いですね。
ところで、87%とういう数字は5年程まえから同じらしい(ソースは捜せなかったが例の広瀬氏の記事にあった)。ということは、まだ左の裾野あたりということかな?
この確率分布があてになるかはともかく、興味はありますね。年々数字が増えるようになったらどんな反応がでるだろう。
いつごろどの程度の数字になるのか、ご存知、あるいは推定できる人がいれば教えて。
もっとも、「30年以内に何%」という発表の仕方を変えない限り、仮に1年以内に90%となってもあまり印象は変らないかも(でもそれって騙しに近いよね)。また、近づいたら分布が動いちゃうかも(pgpilotx氏の説だと右に動きそうですね)。
まあ、その前に起きちゃうからと、そんなことは想定してないんだろうな。。。
本物の坂本竜馬なら、記事の取り下げして、謝罪するでしょう。
>42
コメントした手前、気になってEXCELの正規分布関数でシミュレーションしたら、かなりボケたコメントだと判ったので訂正しておきます。
1)5年前と同じ数字だから左裾野か? というのは根拠なし。(kamokaneyoshi 氏の言う右裾野でも5年で殆ど数字が変わらないことあり。)
2)今左裾野で30年で86%だったら、山がすっぽり入りσもかなり小さい、と思ったので、「1年以内に90%」はわざと大げさに書いたにせよ、10年くらいで数10%程度ののことは起こりえるかな、と思ったが、そんなピンポイントではなさそうですね。
いずれにせよ、計算の元になっている分布がどんなものかは、87%という数字より興味があります。
あえて単純計算すると、 この30年間に東海地震が起きる確率は1です。 1か0.5か0に単純化しました。
これが、 平成の頓馬の結論です。 ところで、 minourat の t は Tonma の T です。
確率密度関数は、以前は、数学Cだったのかな。面白いのにね。
東南海地震の記録は684年の白鳳地震からあるのですが、古い記録が飛んでいる可能性もあるので近世1361年の正平地震から見ると、1498年明応地震、1605年慶長地震、1707年宝永地震、1854年安政地震、1944年昭和地震となっており、これらの地震間隔の平均値は116.6年、σ24.3となっています。
頭の体操問題です。
確率分布のグラフによると、今から10年後までの期間に地震が起きる確率をA, 10年後から20年後までの期間に地震が起きる確率をBであるとします。
すると、今から20年後までの期間に地震が起きる確率はA+Bとなりますから、今から20年後までの期間に地震が起きない確率は1-(A+B)となります。
ところが、 今から10年後までの期間に地震が起きない確率は1-A, 10年後から20年後の期間に地震が起きない確率は1-Bですから、今から20年後までの期間に地震が起きない確率は(1-A)*(1-B)、 すなわち1-(A+B) +ABとなります。
どこで間違ったのでしょう?
なんか、ここで竹中叩いてる連中は竹中憎しで叩いてるけど、BPT分布に従えば竹中の説明は正しいってことだぞ。
とりあえず数学的根拠もなく竹中叩いてる奴は
ここ読んでこい。
竹中平蔵を叩いてる人はどうしちゃったの?数学を使わない説明するからちゃんと読め.
http://d.hatena.ne.jp/oxon/touch/20110512/1305187792
どう見ても理解できていない人が多いのに驚いた。
【設問】
30年で大地震の確率は87%なら、60年で大地震のおきる確率はどうなるのよ。
竹中氏が正しいと主張する人は、上記【設問】の答えに論理的かつ合理的に答えてみてくれ。答えを出せないのなら『確率』に対する理解が非常に低いということだ。高校生の数学からやり直す必要がある。
rityabou5さんへ
たまたまアゴラのコメント欄を眺めていたらこの記事に関するコメントが目に入りました。この問題についてはこの記事が出て間もなく決着したはずです。それを蒸し返すようなrityabou5さんのコメントは無視しようかとも考えましたが、後出しで勝ち誇られるのも嫌なので、お答えいたします。
正しい答えは分布関数に基づいてしなければならないというのが「決着」の内容です。30年の議論は20年程度の標準偏差の正規分布の裾の話でしたが、プラス30年となれば、その裾のさらに先の問題です。答えは (100 – d)%となり、dは1以下となるでしょう。dに対しては簡単な近似式があって関数電卓でも計算できるのですが、真面目に計算する気にもなれません。
「竹中氏が正しいと主張する人が計算すると、確率が100%を超えてしまい悩むだろう」と期待したのかも知れませんが、ご心配には及びません。
50. rityabou5さんの質問に反論したい。
多田さんのご意見もわかる。しかし、「あえて単純計算すると」と断って竹中さんが分かりやすく説明した結果は、それはそれで正しいと思っています。
rityabou5さんは「30年で87%なら1年で2.9%。60倍したら100%超える」ということ。
竹中さんは、逆の計算は考慮していません。60年の計算は文科省の地震~本部に任せましょう。
そこが仮に「60年なら96%で起きる」と発表したとします。
「60年で96%なら、1年で1.6%」。竹中さんはこういうことなんです。
rityabou5さんの「60年なら?(60倍したら?)」というのはナンセンス。竹中さんはそんなこと言ってないのですから。
これの意味は、かなりの確率で起きるけど、30年で87%よりは、60年で96%のほうが一定期間で見ると起きづらい。
そして、2.9%と1.6%という数字は、その感覚どおりの結果となっています。
「5年で70%」なら「この1年は14%」。
30年で87%、60年で96%、5年で70%・・・
この1年でどれが一番起きる確立が高いか?というのを感覚的にわからせてくれるのが、竹中さんのやり方。
竹中さんは「1年とか1か月で見ると、起きる確率はそれほど高くない」といいたかったのです(だから、いきなり停止せずじっくり議論しましょう、といいたかったのでは?)
もちろん、厳密に数学的な意味では正しくありません。それは本人もわかっているでしょう。
分かりやすさのために、「あえて単純計算」したのです。ただそれだけ。
あえて断っているのにそれを理解せず、「数学的に正しくない」だのなんだのって、竹中さんにとって的外れな批判している人が多すぎです。
「あえて単純計算」している竹中さんに対し、鬼の首を取ったかのように「竹中はわかってない」と批判するのはチャンチャラおかしい。
「あえて正確に計算すると」といえば建設的な議論なんですけどね。それくらいのユーモアが必要なのでは?
むしろ「あえて単純計算」という言い訳が必要な数字を根拠にして論じることがおかしいのではないのですか?
根拠とする数字がいいかげんなら、そこから導きだす結論もいいかげんにしかなりません。
「あえて単純計算」という誤魔化した数字を持ち出した時点で負けなんです。
仮にBPT分布に従って、1年や1ヶ月の正確な確率を算出したとします。
竹中氏の数字よりも大きい数字が出たからといって、それの意味が分かる人がどれほどいるでしょうか?
計算過程も理解できないブラックボックスでは、納得できる人は少ない。
「87%」というと絶対に起きると感じますが、「多少いいかげんな計算でも、1年とか1ヶ月で見れば意外と小さい」という分かりやすさを示すことに意味があったと思えます。
(2.9%とか0.2%とか6%が大きいか小さいかではなく、87%よりも小さいという事実)
正確に計算しても、竹中氏のように多少雑に計算しても、
いずれにしても、この1年で起きる確率は87%よりも小さい。
この1か月で起きる確率はもっと小さい。
多少誤魔化した計算方法でも、導き出せる結果はいい加減なものにはなりません。
なぜなら、事実87%より小さいから。
多少不正確でも、それを示した分かりやすさは、竹中氏ならでは、だと評価できます。
(正確に算出した?)6%と、竹中氏の2.9%の大きさの違いを議論するのではない。
論じるべきは算出方法やその違いではなく、「今すぐに浜岡原発を止めないといけないかどうか」。
「負け」だとかいっていますが、本質が見えなくなっていますよ。
shuu0522さんは、どうぞ正確に計算されたらいい。
そこから導き出される結果を見て、
「今すぐに起きる危険性は低いから、じっくり議論しよう」でもいいし、
「やっぱりけっこう高い確率で起きるから今すぐ停止」でもいい。
その議論をしましょうと、竹中氏はいいたかったはず。
誤魔化した数字を持ち出した時点で負けなのではなく、たいした議論もされずに原発停止になったのが竹中氏の「負け」。
そしてそれは、仮に正確な計算過程に基づいた結果を呟いていたとしても、同じだったでしょうね。
テレビショッピングなんかで、月々6000円支払う商品を『毎日コーヒー一杯のお値段です』というような説明をする、そういうのを見たことないですか?
BPT分布だどうだというのは『「毎日コーヒー一杯」だと毎日支払いがあるが、実際の金の引き落としは毎月決まった日だ。」といちゃもんを付けるようなもの。
そこの部分は確かに違う。しかしトータルの金額は同じになるので、まあ似たようなもんだ。そういう趣旨の話になる。
おおまかに考えるというのは、こういう考え方だ。減価償却なども「資産が使用できる期間にわたって費用配分」という考え方を使う。
rityabou5氏のとおりだと思う。
厳密に言うと違う。でも、大まかに言うと1ヶ月の確率がいくらだとかは、大した違いはない。
87%より小さく、1年や1か月では数%程度というのが事実だから。
テレビショッピングで
「月々6000円でも、1日あたりコーヒー1杯程度の金額だから買っちゃいましょうよ」
と同じように、
「30年で87%でも、1年あたりとか1ヶ月あたりだと確率は低いから、ちゃんと議論しましょうよ」
というのが竹中氏の主張だろう。
「60年なら100%を超えてしまうではないか」とか
「あえて単純計算したごまかしをした時点で負け」だとか、
特に後者はチャンチャラおかしい。
そんな議論が必要なのではない。
必要だったのは、原発に関する議論。
まあ、いきなり停止したのは、ある意味で英断だったと思うが。
多田氏の主張が理解できないのであれば、横軸に時間で、縦軸に確率のグラフを書いてみればいいと思う。
多田氏方式のグラフと、竹内方式のグラフ。
で、『このグラフで近似しちゃっていいのかなぁ』と考えてみてください。
いい加減な計算で良いなら始めから計算なんかしなければ良いのでは?
きっといい加減な計算で問題ない人には日本国内で細かく危険度を分布する必要もないでしょう。
たいしてどの場所でも変わりはしないと思いますよ。大まかな計算で良いなら。
計算できない人に確率論は不向きです。
いや多田さんの主張が理解できない人なんていないと思いますよ。理解はできるが《概算方法としての妥当性がない》と言っているわけです。87%とは死と同じ一回性(と短期的にはみなせる)のイベントの発生確率のはず。仮に確率密度関数f(t)は《不明》だが今後30年で87%の確率で死ぬことは分かっているとき、竹中さんのようにf(t)を定数と仮定するのは《概算方法として妥当》ですが、多田さんのように87%を「1回以上死ぬ確率」と解釈するのは、根本的に間違っています。
すでに何人か指摘されていますが、計算の根底となる87%という数字自体がいい加減な値です。
現代では地震予測は極めて難しく予測値を出した当人が数値を否定しています。
そんな数字を元にどのように計算しても導きだされる答えが正しくなるわけがないでしょう。
専門外の分野でいい加減な数字を元にいい加減な計算をした竹中さんの主張になんの説得力もないことは誰でも理解できるかと思います。
>shuu0522さん、
なるほど、例えばどこかに出掛ける時、目的地までの到着時間の分布が正確に判明していないと、あなたはあなたにとって掛かる時間が長いかどうかの判断も出来なければ、目的の時間に間に合うように出掛けることもできない訳ですね。それは困りました。あなたはそうかもしれませんが、普通の人は逆に「1ヶ月の間に地震が発生する確率が十分小さいかどうか」を判断する材料としては概算値で十分と考えるのです。逆にお聞きしますが、正確な値が分かったところでもともと「十分小さい」かどうかの判断基準がファジーなのに、何の意味があるんですか?
i8051氏のような主張をする人がいるのが全く理解できない。
「現在福島第1原発に溜まっている水の量は約○万トンである。これは霞が関ビル○杯分の容量であり、東京ドームに注ぎこむと○メートルの水位となる。」こういう説明は日常的に行われている。特に霞が関ビル○杯分というのは超定番文句だ。これだとイメージしやすい。
いやいや。福島第1原発に溜まっている水と霞が関ビルと東京ドームでは水の分布(深さ)が違う
なんて言ってもしゃあない。
>rityabou5さん
名指しで反論するのであれば、そのような「ポエム」ではなくロジックでお願いしたいものです。
「確率やったはずだけどなー」の文系でもわかりました。
自分で調べたのは以下の点です。
本文11パラグラフ
>X^Y=Zの時、Z^(1/Y)=Xと式変形できます。これはZのY乗根がXであるという意味です。
の詳しい説明。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1360540.html
>1-p=0.13^(1/30)≒0.934
ここで関数電卓を使いました。
「y√x」のコマンドを利用して、「x」,「y√x」,「y」の順で入力します。
0.13^(1/30)とは、0.13の30乗根という意味なので、
30√0.13≒0.934
今更ですが。
i8051さん
目的地までの到着時間は経験測や実績で行動するのに充分程度に信頼できる数値が出せます。
たとえ秒単位まで予測出来なくても問題ない範囲で予測出来るから行動できるんです。
もし、到着時間が1時間後か3日後かわからないなら予測としては使い物にならないので行動できないかと思います。
未熟な学問である地震予測に信頼性はありません。
そんな数字を根拠にした時点で信頼性のない結論です。
地震予測に目的地までの到着時間と同程度の信頼性があるのですか?
せめてもう少し頭を使って反論してください。
全然ロジカルじゃない。
東南海地震の周期性はかなり正確です。本件は地震予測ではなく周期性からの推定問題だと考えたほうが良いと思います。
以下、既出
東南海地震の記録は684年の白鳳地震からあるのですが、古い記録が飛んでいる可能性もあるので近世1361年の正平地震から見ると、1498年明応地震、1605年慶長地震、1707年宝永地震、1854年安政地震、1944年昭和地震となっており、これらの地震間隔の平均値は116.6年、σ24.3となっています。
確率論は一種のお遊びだ。
福島の地震の確率は0%だった。
浜岡は周期的に起きる時期にきているので、明日起きる確率は常に50%ある。
サイコロなら何回振ってもいいが、地震はそうはいかない。
サイコロ振って1が連続してでることがある。
確率がいくら低くても出るときはでるのだ。
>shuu0522さん
矛盾してますね。あなたは「不可知をベースには行動できない」のか、「経験則をベースに行動できる」のかどちらなんですか?不可知をベースには行動できないのであれば、あなたは家から出ることすら不可能なはずです。なぜなら例えば隕石が頭上に落ちるかどうかは不可知だから。経験則をベースに行動できるというのなら、1ヶ月の間に地震が起こる確率が極めて低いことは経験的に明らかです。
いつ地震が発生するかは不可知です。不可知だから確率で表現するわけです。端的に言いましょう。恐らくあなたは「地震がいつ発生するか」という問題と「ある期間に地震が発生する確率はどのぐらいか」という問題を混同している。前者は不可知ですが後者はだいたい分かる。少なくともとも大きめに見積もることは可能です。あなたの常識では「30年間に87%」という数字は小さすぎるんですか?
i8051さん
話が脱線していますよ。
何度も書いていますが、「信頼性のない数値を元に導き出した結論は信頼性のない結論」だという根本的なことに対してなんの反論もないようですが?
87%という数字は信頼性がありますか?算出した当人が否定している数字が?それをさらに単純計算して算出した数値を元に何を語っても信頼性があるはずがありません。
shuu0522さん、横からすみません。
87%の根拠は下記に既出です。下記資料の算出方法(BPT分布)に異論が御ありでしたら、その合理的根拠をお示し下さい。
—————————–
35. pgpilotx 2011年05月13日 05:12
30年後に87%と言う予測の計算方法は下記の資料に書いています。ちなみに、BPT分布を想定しているそうです。
http://www.j-shis.bosai.go.jp/JSHIS2/data/DOC/HERP/tebiki.pdf
主要活断層帯の地震や海溝型地震は繰り返し発生し、その活動間隔は BPT 分布(Brownian
Passage Time 分布)に従うと考えられている。
pgpilotxさん
算出方法云々以前に地震予知の学問は信頼性があるほど発達しているのですか?
確率が妥当だと言えるほどの実績値があるなら教えてください。
よろしくお願いします。
個人的には実績もデータも不足しており、信頼性があると言えるレベルにないと思うのですが。
shuu0522さん
あなたが個人的にどう思おうと勝手ですが、東南海地震のようなプレート型地震はメカニズムがある程度解析できており、なにより周期的に発生することが事実として解っています。よって、過去に起った地震のデータ(既出)から今後どの時期にどの程度の確率で起るか予測することは統計上可能です。これは断層型地震の孤立イベントを予測することに比べると非常に単純な問題です。先に指摘した資料をしっかり読んで御自分で勉強してください。
また、ここではその統計学上の数学的問題を議論しているわけで、その出発点である我が国の首相が口にした統計確率値が出鱈目だと本気でおっしゃっているなら、これ以上の議論は無意味かと思います。
>shuu0522
論理操作ではなくフィーリングで考える方ですね。時間の無駄なのでこれで最後にします。
竹中氏が「30年で87%」から導いた結論は「1ヶ月間に大地震が発生する確率は極めて小さい」です。この結論が正しいと言えるのは、(a)30年で87%という確率が小さく見積もられた値でないこと <かつ> (b)1ヶ月間あたりの確率の概算法が妥当であること、です。「30年で87%」とう数字の確度は必要条件ではありません。だから「30年で87%」という数字に根拠がないから無意味だ、というのはただのいちゃもん以上の意味を持ちません。
shuu0522 さん
ほぼ一月前に決着しているにも拘わらず、このコメント欄を「竹中氏はおかしい」として締めくくりたい方が次々湧いてくる感じがします。竹中氏が30年で87%とされることを前提として最初の1年間の確率を概算したのに対して、多田氏が竹中氏の計算の前提が根本的に誤っているとして、「正しい」とされる計算法を提示したことがissueです。これに関しては、多田氏の計算法は根本的に誤っているというのが多くの方の主張です。また、この主張には理論的にも数式的にも裏付けがなされております。
「算出方法云々以前に地震予知の学問は信頼性があるほど発達しているのですか」とする議論は問題のすり替えです。それによって竹中氏をけなすことができるかも知れませんが、竹中氏のその議論を大まじめに批判した多田氏は竹中氏よりも大きな打撃を受けることになります。
竹中氏は、管総理が「30年で87%」を主たる根拠として浜岡原発を止めたことに対する批判の中で、最初の1年間の確率を概算しているのです。shuu0522さんは、竹中氏をけなすのではなしに、管総理をけなすべきです。
i8051さん
pgpilotxさん
長々をコメント頂きましたが、結局肝心の87%に対する信頼性について何の回答もないようですね。
予測値に対する妥当性や実績値が示せないのに算出方法云々を言い出しても無意味でしょう。
どれだけ予測値が正しかったか?その検証結果は?数値の妥当性が全くありません。
未だに未熟な学問の数字を元に結論を出すのは愚かな行為だと気づいていただきたい。