Google+を違う視点で見てみる - 宮本 太司

アゴラ編集部

世界中で話題を呼ぶ、Googleのソーシャルネットサービス「Google+」。日本では、Google vs Facebook とソーシャルネットワーク比較が加熱していますね。

日本でもやっとFacebookユーザーが増えて来たのに、ここにきて新たなSNS?「Google+」の登場。2週間で約1000ユーザーが参加する勢いに、日本の企業も混乱しており、様々な議論が飛び交っています。特にFacebook上で。

私もGoogle+には参加しており、ここ最近Facebookや他SNSとどのように違うのか模索している。まだ完全でないGoogle+を正しい評価などできないが、私個人としては今までのSNSとは異なる、全く新しいSNS?に感じる。むしろSNSと比較にはならない良い違和感を感じる。


Googleは日本では検索サイトとして知るケースがほとんどだと思うんです。他の使い道など知らないというケースが圧倒的に多いのですが、2009年頃からクラウド・コンピューティングが日本でも浸透してきて、その頃から企業Googleのアプリに気付き出したんです。それまではGmailを単発で利用するのがほとんどでしたが、日本でGoogleの機能が知られる起爆剤にもなったといわれるのが、iPhoneの登場でしょう。Gmail、カレンダー、ドキュメントなどiPhoneと同期させ、日本が初めてクラウド・コンピューティングを体験したと実感できたのがiPhoneだと思う。2010年 iPadの登場によりクラウド化社会へ一気に加速しました。

そんなGoogleのクラウド・コンピューティングのビジネス向けサービスが、「Google Apps」

Google Apps for Business は、ビジネス クリティカルな要求を満たす強力なコミュニケーションとコラボレーションのツールを提供しています。どこからでもコミュニケーション、管理、コラボレーションができるサービスです。PC、モバイル、タブレット どのデバイスからでも共有でき、仕事をスマートにしようということです。そして、GoogleのサービスでGoogleサイトを利用して(ホームページが作成できるサービス)Gmail、カレンダースケジュール、ドキュメント、ビデオなど様々な社内情報を一括で閲覧できる社内ポータルサイトを作成して、社内コミュニケーションに利用しているのが今までの企業の使い方でした。

しかし現在では、TwitterやFacebookが日本企業にも受け入れられ、ソーシャルネットワークを受け入れない企業はだめになるとまでいわれています。その理由として一番みんなが感じたのが、メールのコミュニケーションじゃないかな。私もビジネスやプライベートで利用するがとにかく早い。E-mail,SMSとか面倒くさい。Googleが最も恐れるGoogle離れの予兆ともいえるんじゃないかな。

ただ完全にSNSをビジネスで利用するのは結構気を遣うことになる。Twitterではビジネスから友人までがフォロワーにいるケースが多く、友人からしたら仕事のtweetなどどうでもいい。逆に有益な情報をながしている人がプライベート会話を多く続けるとフォローが外れる。

Facebookも同様、日本のビジネスシーンではウォールにプライベート・仕事がごっちゃになって投稿する人がほとんどなので、友人からしたらうっとうしい。「その使い方間違ってますよ」って、教えてる人も結局ごっちゃな使い方になってしまう。一番正しく利用しているのは、WEB初心者の友人達である。笑  IT系は自分も含め、一番使い方間違ってますね。。。

さて、Google+はどうか。Google+ではサークル分けができ、投稿内容もサークル分けして共有ができる。そしてGmailも連携されたので、他SNS同様メールコミュニケーションの早さを実現した。もう受信BOXを開かなくてよいのだ。プラスGmailはフィルタ分けができるので受信BOXでの管理も楽である。 今後はカレンダーや、ドキュメントも連携されればかなりビジネスツールとして活用できるだろう。

TwitterやFacebookなどではこんなことできない。FacebookもFacebookアプリやFacebookページを利用すれば共有したい相手にだけシェアしたり、個人アカウントでも目的の相手にシェアできるがまぁ面倒くさい。Google+はサークルを選ぶだけでシンプル。

さらに年内にはGoogle Appsユーザー利用が可能になるので、先程述べた社内ポータルをわざわざ構築しなくてもGoogle+のサークル機能を利用し、社内情報を共有すればよいのだ。しかも社内ポータルでは、モバイル向けに自動変換対応していなかったが、Google+ならまったく問題ない。さらにGoogle+企業ページの仮登録が7月15日まで受付していた。Facebookページとは異なるサービスに期待が膨らむ。

Googleは本気で全てのユーザーに「Googleのサービスに気付いてください」「クラウド・コンピューティングってこんなに便利なんですよ」「ビジネス向けにGoogle Appsを導入しませんか?」「いい加減自社サーバーやめませんか?」と問いかけているようにも見える。

私が思うに、GoogleがいうSNSとはただの布石。本当の目的はGoogle+という新たな次世代プラネットフォームを確立させること。他SNSにはできないことが、Google+にはできるんです。プライベートもビジネスもGoogle

Facebookは企業向けのクラウドサービスを狙ってたのかな?だとしたら、Googleとは違う方向に向いた方が良いのでは?少なくとも、WEB初心者の私の友人達は、SNSを利用するなら今のところFacebookでしょう。Facebookと比較する点が違うと思う。どうしても比較してしまう人は一度Googleのサービスを利用して欲しい。

まずはGoogleを知ってみましょう。Google+を違う視点で見れるはず。

(宮本 太司 LINE-UP株式会社 代表取締役)