中国高速鉄道の大惨事

小谷 まなぶ

 中国共産党90周年を記念して開通した『北京―上海間の高速鉄道』。日本でも高速鉄道について感心が高く、新幹線発祥の国として、中国の高速鉄道技術に対して対抗心がある報道が多い。


 中国側は、独自技術を主張していることもあり、導入初期には、川崎重工に高速鉄道を発注した経緯もあり、中国独自技術を主張する中国側の姿勢に対抗意識を持っているのは事実である。
 私自身も、中国の高速鉄道に関心があったので、7月2日に開通して3日目に上海―北京間の高速鉄道を往復してきた。その感想は、快適でしたが、これは、まったくノントラブルで定刻どおり列車が運行したからです。それから、一週間ほどで、落雷で、高速鉄道が突然停止したことが報道され、その2日後にも、同じような事故が発生し、遂に、高速鉄道が浙江省の温州で、衝突事故を起こし、高架橋から車体が落下するという目を疑いたくなる事故が発生しました。この報道は、中国国内でも大きく取り上げられ、特別番組として報道されました。
 列車が無残に落下していく様子や、血まみれになった人が救出される映像や、また、緊急病院に搬送された乗客の映像など、かなり衝撃的な映像が次々と流れていた。
 
 高速鉄道は、数年前から、ものすごい勢いで路線距離を伸ばしている。今月に入ってから高速鉄道を取り巻く、事故の報道が多発しているのは事実です。
 特に、雷雨が多い夏場は、このような事故が多発するのであれば、夏場は、危険で高速鉄道には、乗れないということになる。
 何れにしろ、ここ数週間で起こった高速鉄道に関する事故のおかげで、中国の人々にも非常に大きな衝撃と恐怖を与えたことは事実である。私、個人的な意見として、しばらく高速鉄道に乗って出張にでかけるのは辞めようと思った。

 

■小谷まなぶの中国ビジネス奮闘記