アゴラブックス☆新刊のご案内『生存への契約 誰がエネルギーを制するか』田原総一朗(著)

アゴラ編集部

生存への契約 誰がエネルギーを制するか』(田原総一朗 著、価格:¥735、税込)が発売されました。国策としてのエネルギー政策の赤裸々な現実を暴いた本書は、1981年に刊行され、アメリカの目論見と日本の政治家、経済人の思惑、それらが複雑に混じり合って、日本の電力を増強するため、という純粋な目的以外に原子力を建造していった過程を生々しく描いています。本書に書かれている日本のエネルギー政策の歴史を振り返れば、日本の電力会社がどのようにして作られ、 原子力が導入されたのかがはっきりと見えてくることでしょう。
本書籍は『ドキュメント 東京電力企画室』の元となった単行本の初版を電子書籍化したのものです。


【目次】
第一部 電力の栄光
▽老将たちの危惧 ▽巨大化しすぎた恐竜 ▽電力国営化の背景 ▽浮かれ革新 ▽日発解体と九電力体制 ▽コールダホール型原子炉 ▽河野、正力――夏の陣 ▽原子力発電所の建設 ▽みなさまの東京電力 ▽原子力時代の到来 ▽揺らぐ電力の土台
第二部 通商産業省の賭け
▽資源エネルギー庁の誕生 ▽原子力界の陰の首領 ▽オイル・ショックの打撃 ▽木川田一隆の誤算 ▽核燃料サイクル戦争 ▽幻のMA-T計画
第三部 誰がエネルギーを制するか

――東京電力の社長室に原子力発電課が新設されたのは、一九五五年十一月一日。
なぜ、木川田が「悪魔」と手を結ぼうと豹変したのか、その本意は、木川田を口説いた当人の成田でさえ「わからない」のだから捉えようがないが、 その翌年、五六年に入るや、正力松太郎原子力委員長が陣頭に立って、第一号大型発電用原子炉導入の動きが、俄然活発になるのである。この第一号大型原子炉こそが、イギリスのコールダホール型炉で、その導入をめぐって、「国家対電力会社の遺恨試合、泥仕合」がくりひろげられるわけだ――(本文より)

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