野球は教育に悪影響を及ぼすか

松本 孝行

11月25日(日)に神戸マラソンと大阪マラソンがあり、両方に応募していたのですが、追加抽選で神戸マラソンに当選しました。今までもランニングはしていましたが、もっと体重を落とすためにいつも以上に体を動かし走っています。

よく近くの河原を走ることがあるんですが、そこでバーベキューをしている人もいればリトルリーグの野球をしています。走っている横目で見ていると、リトルリーグの野球は教育に悪いんじゃないか?と思うことが度々あります。


私が住んでいる地域だけかもしれませんが、リトルリーグの練習をしている子供たちを教えている男性コーチたちの多くはかなりきつい言葉で指導をしています。

「こらボケ!そんな腰高くて玉が取れるわけないやろ、アホ!」
「なにしてるんじゃアホが!打つ気あるんか!」
「そんなやる気ないんやったら帰れ、ボケカス!」

というように、指導の時にかなりきつい言葉を使っているのが聞こえます。小学生の子供たちにこういう言葉遣いで、しかも脅すような形で指導をするのは正しい指導法なのでしょうか?怒鳴るように汚い言葉を使えば、子供たちの能力が上がるのでしょうか。私にはとてもよい指導方法とは思えませんし、それで能力が上がるようにも思えません。

またリトルリーグの試合でのやじは結構ひどいものがあります。有名なところでは「ピッチャーびびってる、ヘイヘイヘイ」というものがあります。相手のピッチャーに対して言葉で攻撃して精神的なプレッシャーを与えようというものでしょうが、プロがやるならまだしも小学生の子供がこういうヤジを飛ばすのは教育上正しいのか?非常に疑問に思います。

今年の高校野球は大阪桐蔭の藤波選手がその怪物ぶりを遺憾なく発揮しました。ぜひ阪神タイガースに来て欲しいと思いますが、その一方でネット上では高校野球出場校の不祥事について、盛り上がっていました。こちらの記事は不祥事を起こした高校同士の対決がネット上で盛り上がったと取り上げています。また、こちらではいじめで部員がなくなった高校が甲子園に出場することはおかしいと、ネット上で多くの声が広がっていました。

私もオマリー・パチョレック時代からの阪神タイガースファンですから、野球自体は好きです。戦略性に富む面白いスポーツだとは思いますが、現在の指導方法は子供の教育という観点からは正しい方法がとられているのか?と疑問に思わざるをえません。少なくとも私がランニングしている河原で、サッカーやタッチフットを教えている大人たちは汚い言葉を使って怒っているところをほとんど見ません。野球にだけ顕著に見られるのです。

スポーツが教育にもたらす効果は良い点もたくさんあると私も思いますが、少なくともこういった指導方法が教育にプラスだとはとても思えません。強くなるためには必要なのかもしれませんが、教育には悪影響なんじゃないのか?とすら思えてしまうのです。もっと論理的に、科学的に指導する方法はあるのではないでしょうか。

少なくとも私が親ならああいう指導をする人たちの元では子供を預けたくない、そう思いながら横を走っているのです。