アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンク、グローバルエナジー・ポリシーリサーチ(GEPR)は4月8日、サイトを更新しました。
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1)「温暖化対策、「地球を守れ」と感情先行は無意味–書評ロンボルグ」
デンマークの統計学者、ビョルン・ロンボルグ氏の著書『地球と一緒に頭を冷やせ』を軸に、温暖化問題を考察しました。GEPR編集部が提供します。
2008年の刊行の本の書評です。資源配分の選択という視点から考えると、他の解決すべき問題は多く、温暖化・エネルギー対策だけに向き合っても世界に幸せは訪れないという本の内容を紹介しています。
2)「原発事故、「甲状腺異常は全国に広がる」報道は間違い–デマを打ち消す行政の工夫を」
「甲状腺異常が全国に広がる」という報道が、広がりました。それが誤りであることをジャーナリスト石井孝明氏が解説しています。
提携する国際環境経済研究所理事の竹内純子さんの論考です。ドイツは、脱原発と同時に、石炭火力の増設を考えました。同様の電源不足の問題に直面する日本でも、石炭火力の活用が必要との提言です。温暖化への悪影響から、石炭火力増設に難色を示す声があるものの、日本の技術力で悪影響は最小になるのではないかという見解が、示されています。
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デンマークの学者で温暖化問題の世界的なオピニオンリーダーのビョルン・ロンボルグ氏が中心的役割を果たす団体。2004年から過去3回、大規模な会議を実施しました。世界的な環境問題の課題を洗い出し、その対策について、経済学者がコストと効果を審査するという取り組みをしています。毎回会議の報告書はダウンロードが可能です
英紙ガーディアン。2010年の古い記事ですが、ビョルン・ロンボルグ氏の発言の推移を集めたものです。2010年の発言「1000億ドルの投資は問題解決のための意味がある」は、彼の温暖化問題に関する見解の転向と話題になりました。しかし合理的な対策を訴える同氏の姿勢は変わっていません。
福島県。福島の児童の甲状腺調査などの検討資料を集めたページです。ただし、資料が並んでいるだけで分かりづらく、一般市民に正確に情報を伝えるための改善が望まれます。
4)「原子力の活用によって防がれた死亡増と温室効果ガスの抑制」
ジェームズ・ハンセン。米国のNASAの前研究センター所長で、温暖化に警告を示したジェームズ・ハンセン博士の学術誌「Environmental Science and technology」への寄稿。原題は「Prevented Mortality and Greenhouse Gas Emissions from Historical and Projected Nuclear Power」
原子力を推進することによって大気汚染が抑えられ、温暖化も防止するので多くに命が救われると述べています。逆に原子力が縮小すれば、気温上昇を2度C以下に、CO2排出を450ppm以内に抑える目的を達成することは難しくなると指摘しています。米国のメディアで、この主張は大きく取り上げられています。
ネット未公開。エネルギー業界誌エネルギーフォーラムのルポ。活断層を審査する原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理が、周囲に「敦賀半島と下北半島を非核化する」と公言しているという報道です。
規制委員会が原発の活断層を調査し、それが認められた原発を稼動させないことを表明しています。これはその法的権限、そして認定方法の双方で批判を集めています。ところが、その責任者が「非核化」ということを事前に意図して、一連の行動をしているなら、大変な問題でしょう。それを疑わせる行動が多いのも事実です。
産経新聞4月8日社説。原子力規制委員会が、青森県六ケ所村の「使用済核燃料再処理工場」の稼動を遅らせる意向を示しました。施設を運営する日本原燃は、今年中の稼動を予定していました。同委員会は、活断層などの安全検査のためとしています。地元、また日本原燃は反発しています。同紙は、委員会の行動を批判しています。