新卒第一期生を採用した2年前のこと。研修を終えて企画部に配属になり、数か月経ったところで一人から「相談がある」と呼ばれました。
新:「私、いまの仕事をしていても、全然成長できている気がしないんです」
岩:「え?」
そのとき当社は水面下で上場準備に入っていて、その新人は経営陣と一緒に証券会社や監査法人とのミーティングにバンバン入っていたのだ。新人時代の私が見たら羨むばかりの貴重な経験。
新:「ただ会議に出て議事録取ってるだけで、何も身についていない気がするんです。他の生命保険会社に就職した大学院の同期は、変額年金の勉強とかしていて、すっごい成長している気がします」
岩:「……それって支社で何かの試験を受けるために教科書読んでるだけでしょ。君は、ほら今朝だって外資系投資銀行の偉い人がアメリカから来て、一緒に英語でミーティングしたじゃん。それってかなりいい経験で、その同期のお友達は、たぶん副社長と資本政策の会議には出ていないと思うけど……」
新:「でも、私は横に座ってるだけで何も成長している感じがしないんです。着実に知識が身についている同期の友人が羨ましいです!」
岩:「……」
……
★ 新人の皆さんに送る教訓:The grass is always greener. 隣の芝生は青い。
【後日談】
その後、この新人は立派に成長してくれています!
編集部より:このブログは岩瀬大輔氏の「生命保険 立ち上げ日誌」2013年4月8日の記事を転載させていただきました。
オリジナル原稿を読みたい方は岩瀬氏の公式ブログをご覧ください。