ここんところ報道番組やワイドショーなどで取り上げられ、そのあまりにも乱脈な補助金の使い方が問題になっていたのがNPO法人大雪りばぁねっと(岡田栄悟代表)です。「岩手日報」によると岩手県山田町から復興予算として緊急雇用創出事業を委託されたNPO法人大雪りばぁねっとが、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた、とのこと。山田町では同NPOへ補助金の返還を請求する予定だったんだが、先に倒産されてしまえば返還が難しくなるかもしれません。
このNPO法人、北海道旭川市に本部を置き、設立は2005(平成17)年というから約8年前です。そもそも、かなり資金繰りが怪しいところでもあり、まともな運営をしてこなかった、と言われている団体。そんなところへ委託した山田町も問題だし、NPOを管理すべき自治体である旭川市も怠慢と言われても仕方ありません。
表題ブログでは、破産手続きの過程でこのNPOの全資産を明るみに出せれば、違法行為などによって損害賠償請求も可能になるかもしれず、悪徳商法などの企業が計画倒産して逃げるという方法を防げるかどうか、今回の件がケーススタディになるだろう、と書いています。
しかし、復興支援についての予算管理はかなりずさんで、自治体によってはほかにも監視の目が届いていない場合もありそうです。本来、NPOは厳しく管理監視されているはずなんだが、一度、立ち上げてしまえば自治体によってその後の管理はゆるい。また、復興支援関係で乱立したNPOについて言えば、どうも規制もあやふやな感じがします。今回の事件によってNPOのイメージダウンは計り知れません。ほかのまともなNPOもいい迷惑でしょう。これ以上、不埒なNPOが出てこないよう、各自治体はしっかり監視してもらいたいものです。
Matimulog
bankruptcy:NPO法人大雪りばぁねっと。
America’s Tech Talent Shortage Is A Myth
Business Insider
Microsoftなどの米国企業は、数学やコンピュータ技術の才能が米国内で枯渇してる、とよく主張するんだが、移民国家なんだから国外の才能を使えばいいんじゃないか、そうじゃなくても大学は需要より多くのプログラマーやエンジニアを供給している、と書いている記事です。米国には専門職のための「H-1B」ビザがあり、企業はそれを利用することができるし、就労者も米国人の同じ能力の人と同等の待遇を得ることができる。このビザの受け入れ上限数は6万5000人です。しかし、これをもっと増やせばいい、と書いている。同じことは日本でも起きていて、「技術ビザ」というのがあります。日本におけるこれの発給数は圧倒的にコンピュータ関連が多い。スキルの高い人材が主にアジアから日本へ来て働いている、というわけ。しかし、日本独自の「ITゼネコン」により、下請け孫請けの現状で中間に位置する外国人IT労働者の存在、単価の高いインド人IT技術者の割合が低いまま、などのように様々な課題が放置されているようです。
左派が自滅した今、焦点は穏健保守(自由主義者)VS右翼の主導権争い
Munchener Brucke
橋下大阪市長の言動やヘイトスピーチデモ、安倍総理の「侵略」発言など、昨今の「右側」からの動きに対し、一般市民の反応は概して否定的です。しかし依然として安倍内閣の支持率は高いまま推移し、是々非々、というあいまいな立ち位置で夏の参院選を迎えそうな気配。このブログでは、ネット選挙には不確定要素が大きいとしつつ、参院選の結果は自民党の勝利は確定的なのでそれ以降は自民党に代表される「穏健保守」と「右翼」のヘゲモニー争いになるだろう、と書いています。ネットの上では右側が元気なんだが、現実世界では急激な変化を求めず、対外的にも平穏無事な運転を求める声が主流でしょう。果たして現実世界において、妄言を吐かず、常識的に発言力や説得力のある「右翼」の出現があるかどうか、このあたりが秋以降の焦点になる、というわけ。しかし、そんなのが出てきたら、それはそれで怖いですが。
「ピアスはなくしてしまうもの」という常識を変えた、女性起業家の菊永英里さんにお会いしました。
MarkeZine
そもそもピアスってのは「なくしてしまうのが常識」だったんですね。これは男子としては知らなかった。ピアスって何か留め金みたいのが耳たぶの裏にありますよね。ピアスキャッチという、どうもアレが外れやすいらしい。ピアス穴を開けてないんでわからないんだが、外れずにちぎれたら痛そうだ。この記事では「外れにくいピアスキャッチ」なるものを開発したベンチャーの女性代表に話を聞いています。外れやすくてなくしやすいから単価の安いピアスをする、というわけで、高額商品が売れない理由にもなってたんですね。外れにくいなら高額なピアスも売れるかもしれません。
ScienceShot: Early Birdlike Dinosaur Was a Fish Eater
Science
恐竜の子孫が現在の鳥類だ、という仮説はかなり信憑性の高いものになっています。中国からは多くの恐竜化石が出てくるんだが、かつては漢方薬まがいの材料として、また骨董品や土産物などとして散逸してきた歴史があります。古生物学からのアプローチが始まったのは、つい20年くらい前からで以後、中国から続々と貴重な化石資料が出てきました。これもその一つ。白亜紀初期、というから1億4000万年くらい前でしょうか。そのころに現れた鳥類型恐竜の化石には、腸にあたる部分に魚の骨があったらしい。この仲間の恐竜は、映画『ジュラシックパーク』シリーズでもヴェロキラプトルとして有名です。
ラルフ・ローレンは卓越したバランスシートと安定した財務パフォーマンスを誇っている
Market Hack
なるほど、ブルックス・ブラザース出身だったんですね、ラルフ・ローレンって。この記事では、同社の事業について株価の側面から分析しています。直近の7年をみても右肩上がり、配当も順当に出しています。ブランドが毀損しないよう、特別損失を出すのをいとわず、ダメな事業からは即座に撤退する、という経営戦術をとっているらしい。手堅いのはブランドイメージだけじゃないようです。
「半導体は重要、でも撤退」ってどういう意味か? 製造は海外にアウトソースでも、設計は残す。アップルも設計は自前でやる時代になのだから。
竹内研究室の日記
ようするに設計だけやって実際の製造はどこか安いところにまかせる、というわけです。ファブレスが基幹産業にまでおよんできたということなんでしょうか。LSIの設計というのは、集積回路、というだけあって膨大で緻密な階層の広大な設計図が必要になります。原版を作るだけでも莫大な費用がかかるため、原版を作る前のシミュレーションが重要になる。設計というのがどこまでを差すのか、ちょっとわかりませんが、シミュレーションを終えて原版を作る前まで、ということなんでしょう。このブログでは、むしろ設計のほうは強化する方向に進むだろう、と書いている。製造業にとってLSIは依然としてキーテクノロジー、というわけです。
「一緒に事業を作っていきたい」──キャピタリストたちに聞いた投資の判断ポイントや起業家との関わり方
Sd Japan
投資する相手や企業について、人柄とか事業計画というのは当然なんだろうが、グルーヴ感というのはどういう意味なんでしょうね。起業家とVCが一緒に組んでプレゼン勝負をする、という企画で投資側の意見を聞いている記事です。起業の目利き、というのはなかなか難しい。どのあたりにパートナーとしての魅力を感じるか、VCによって様々なんでしょうか。
Why is the U.S. so insecure about its energy security? Measures of energy independence show it is increasing, not decreasing
EARTH
米国のエネルギー資源の歴史や政策、現状などについて書いている記事です。こうしてみると、米国の対外戦略はエネルギーを軸にまわってきた、という側面があるようです。エネルギーの自立、というのが大きなテーマになっている。現在の「シェールガス」についても同様。米国のスタンス、戦略的な武器として認識しておく、という考え方もあります。シェールガスの資源量については諸説あるんだが、米国は見栄を張ってもエネルギーで弱い立場には絶対に立たない、ということです。
インターネットには「なまはげ」が必要だ
シロクマの屑籠
「悪い子はいねが~」と突然、家屋に乱入してくる鬼、秋田名物「なまはげ」ですね。「なまはげ」に限らず、小さいころにはよく同じような怖い存在を引き合いに出され、オトナから脅かされたものです。恐怖体験というは三つ子の魂百まで。このブログでは、ネットの「怖さ」を小さいころから教え込むために「なまはげ」的な存在が必要なのではないか、と書いています。ただまあ、今のネット空間には「炎上」という怖い「なまはげ」がいるんですけどね。
アゴラ編集部:石田 雅彦