どうなる調査捕鯨ICJ裁判

アゴラ編集部

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6月26日からオランダのハーグ国際司法裁判所(International Court of Justice、ICJ)にて、オーストラリアが日本を訴えた調査捕鯨を巡る裁判が始まっています。オーストラリアは日本の調査捕鯨を捕獲する頭数が多過ぎで「国際法違反だ」と主張、日本は「いや合法だ」とそれに反論する、という形。日本がICJという場に出るのはこれが初めてです。


この問題についてはシーシェパードの妨害が有名なんだが、クジラを年間2000頭も密漁していると言われる韓国が裁判でオーストラリアに便乗してきたり、ハッカー集団アノニマスがYouTubeから警告してきたり、いろいろと騒がしい。「The Voice of Russia」によると、裁判費用は数億円以上という額になるようです。一国の政府が出す額としてはこの記事が騒ぐほどの額ではないんだが、オーストラリアは単なるスタンドプレーではなく国民の声に押される形で本気の行動を起こしている、と思われます。

表題の記事では、日本の主張は役人言葉で説得力がない、もっと説得力のある説明をしないと西洋人は納得しない、農水省と外務省で温度差がある、クジラ以外の海洋資源減少とクジラの数は関係がない、といったことについて書いています。西洋人だって動植物を獲って食べるんだからクジラだって同じでしょ、と西洋人に都合の悪い主張を粘り強く続けるしかない、ということです。

捕鯨については、感情的になりがち、という点でどうも従軍慰安婦問題と似ている部分がある。政治的に利用されていることもそうだし、実際のところ日本人自身があまり本気で考えているとは思えない問題です。

また「事実」というものが語る側の視点によって様々な顔を持つ、といったようなことを考えさせられます。固有の食文化だから守るべき、という面では、これまた「グローバル化」が影響してるんでしょうか。日本の調査捕鯨については、役人の省益確保という側面もある。人間のやることだからICJの判定が完全無欠にフェア、というわけもないんだろうが、こうした場で「真実」が少しでも見えてくることを期待せずにはいられません。

経済ニュースゼミ
調査捕鯨中止訴訟で日本が訴えるべきこと


大手違法サイト「どーじんぐ娘」がついにDMMの圧力に負け閉鎖
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二次元の同人誌はすでに立派なクリエイティブメディアになっていて、DMMなどでも扱って制作者側へ利益を配分するような仕組みになってます。しかし、ネット上にはこれらを違法にコピーし、ダウンロードさせるサイトが多い。これらのサイトはPV単位のアフィリエイトなどで稼いでいるわけで、無料の著作物はそのエサになっています。このブログでは、DMMが粘り強く違法サイトへ警告を出し続け、それらが少しずつなくなっている、と書いている。アフィリエイト目的じゃない単なる無料のダウンロードサイトもちょろちょろあるんだが、これからこれらの活動も低調になっていくんでしょうな。

ナベタ君とネット選挙について思うこと
続・はてなポイント3万を使い切るまで死なない日記
このブログは、一般「市民」が選挙の候補者に直接、話を聞くのは公選法違反になるのか、ということについて書いています。元のブログでは、ナベタ君という一人の「市民」が自分の選挙区の候補者に話を聞きに行き、その動画をネット上にアップした顛末を紹介。東京25区だから青梅市や福生市、あきる野市などの選挙区です。ここは2009年の衆院選でも井上信治議員が当選してるほどの自民王国。2012年の選挙でも同候補が半数以上の得票率で当選しています。これがこれがナベタ君のYouTube動画。まあ、ほとんどは唯一、彼に話をしてくれた共産党候補のインタビューです。こんなことをあちことでやたらめったら始められたら大変なことになるんだろうが、日本の選挙の場合、各候補者の「素顔」がなかなか見えず、テレビタレント崩れみたいなのが知名度だけで当選してしまうことも問題です。ただ、政治家がネット上で何か失言すると、橋下大阪市長などのかなりの強心臓の人以外、過激に炎上すれば精神的にぺちゃんこになっちゃいますね。自殺した政治家まで出る始末で、これからネット上の発言というのはかなり減るんじゃないか、という人もいます。このブログの最後にナベタ君の手紙が掲載されてるんだが、確かに各自治体の「選挙管理委員」というのはリタイアした各党の地域ボスばかり、というのが実情。既成政党の影響が、選管の人事にまで及んでいるわけです。

Army to cut combat brigades at 10 US bases
FOX NEWS
米国陸軍が大軍縮です。基本展開部隊になっている旅団戦闘団(BCT、brigade combat team)の数を45から33に減らすらしい。これは2017年までに10拠点で実施される、とこの記事では書いています。ただ、現状の旅団編成が約3500人規模なのを、一個大隊を加えて5000人規模の戦闘団にするらしい。数は少なくしても戦力はむしろ増強されるようです。

有名Webサービスのデザインから考える、上手な料金プランの見せ方
MEMOPATCH
サイト上で見てる人に何か買わせたり、サービスに加入させたりする際、料金をどうやって見せると効果的か、考えているブログです。無料、というのが呼び水になるんだが、無料ではほとんど何の付加価値もない場合が多い。商品やサービスの内容が価格と見合っているか、買う側はかなりシビアに見比べています。ポチッと押させるためにどうするか、世界中で日々こうして頭を悩ませている人がたくさんいる、というわけです。


アゴラ編集部:石田 雅彦