ちょっと古いネタや(お前の存在自体がもう古いって、放っとけ)。DJポリス騒ぎ、何か変やと思わんか。
警備のアナウンスが、群衆の気持ちと合って、怪我人も逮捕者もゼロ。ここまでやったら、ワシかてエエ話やと思うで。そやけど、警視総監賞が出てきてから、急に雲行きが怪しうなってきた。
まず、なんで匿名なんや。不祥事でもないのに。国民の税金で、国家公務員を表彰(賞金がなくても経費を考えれば)しているんやから、受賞者と受賞理由を公表するのは当然やろ。ご丁寧にも、受賞式の映像。表彰状の名前にボカシが入っている。どうせやったら、黒目線も入れたらいいのに、てなことは言わんけど、警察は、本音でどういうつもりなんやろな。
実名やと、セキュリティー上問題があるというのは考えにくい。もしそうなら、仲間をファンから守り切れない機動隊って、なんか税金出すのに抵抗のある話や。
個人では無くて隊全体の名誉だから、という分かったような分からんような説明があり得るが、それやったら隊に総監賞を出すのが筋やろ。そういう前例がないなら、特別賞のような、何か別な形で表彰してもええんとちゃうかな。
たまたま活躍したからと言って特別扱いすると組織の秩序が狂う、というのが一番分かるハナシやけど、警視総監賞自体が、「たまたま」訪れた機会に活躍した警察官に贈るものや、手柄を立てるのも「たまたま」、殉職するのも「たまたま」や。
だいたい、本質的に警察官の仕事というのは「たまたま」の連続や。交通違反を検挙するのも「たまたま」、立ちションしているワシを見つけるのも「たまたま」や。大事件に備えて、一生、心身を鍛錬して、引退までに「たまたま」遭遇するのは、何千人に一人。そういうもんやろ。これを納得出来ん警官ておるんやろか。
それでも、ここまで気を遣うんやったら。表彰などせずに、静かにしておいてやるのが、普通や。
総監賞などもらったら、元通りの職場環境には戻しにくいのは仕方ない。広報的な仕事をしばらくこなして(DJポリスが来るだけで、たいていのイベントは盛り上がるで)、場合によったらブラジルワールドカップあたりにレンタル移籍して、あとは芸能界デビューというコースが見えている。この場合、普通の警察官としてのキャリアは終わりや。
そやけど、、そのコストを払っても、それに上回る価値があるというのが賞を出す側のソロバンではなかったのかな。中途半端に匿名表彰では、いろんな意味で情けなさが立ち上がってくるだけやがな。
もうひとつ、「抱き合わせ」で表彰された婦人警官。何者や。映像を見た限り、決して下手ではないけど、普通の群衆整理にしか見えへんがな。現場に居合わせた群衆のうち、数千人に一人も覚えておらんやろ。いったい、あんた誰や。
このオバハンが受賞することの、警察組織全体(特に他の婦人警官)への妙な影響(十中八九悪影響)を誰も考慮せんのやろか。悪く勘ぐろうと思ったら、いくらでもできる不透明さを持った「変な表彰」やと思う。
せっかくの、久々のええニュースが、なんや後味の悪い終わり方をしてしもたと思っておるのは、ワシだけかのう。
ヨハネス 山城
通りがかりのサイエンティスト