ガルパン特需で一気に下がった戦車模型の敷居 --- 多田 純也

アゴラ

戦車模型と言うと、一般的には敷居が高いと思われがちだろう。

実際、ガンプラなどのキャラ物と比べると、作り方からして一モデラーの自分ですら簡単に手が出せるジャンルとは思えない。

ところが、今、実は戦車模型がものすごく熱い。

きっかけはTVアニメ『ガールズ&パンツァー』である。
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戦車道が華道や茶道のような一つの大和撫子の嗜みという設定のアニメだが、このアニメをきっかけに主人公が乗り込むドイツIV号戦車D型などといったマニアックこの上ない戦車模型が、バンバン売れていて、キャラ物を扱わない、スケールモデル専門誌は勿論、普段ガンプラなどを扱う一般的な模型誌まで、専用デカール(模型用シール)を特典に販売するなど、正に今、模型界は『ガルパン特需』と言える状態といえる。

「単に萌系アニメに戦車を付けただけだろ」と言われれば身も蓋もないが、過去に似たような、”美少女とCGの戦車や戦闘機を組み合わせた上に、原作がハーレム系漫画の作者”の作品が、壮絶にズッコけた事を思えば、これは模型業界では一大事だ。

先日、NHKで海洋堂の特集番組で、同社の宮脇修一専務が番組の最後に、「心の栄養」としてスケールモデルのプラモを8万円分も大人買いしてたが、その中にもよく見るとガルパンの模型が混じっていた。

それだけでなく、ガルパンの舞台は茨城県大洗町ということで、地元観光にも一役買っていて、ファンが”聖地巡礼”として訪れるという意味でもがルパン特需は大きいと言える。

東日本大震災の復興にも大きく貢献してるのも確かだ。

スケールモデル。

特に敷居の高い戦車模型の敷居を大きく下げたガルパン現象は、一時のブームで終わらないで欲しいと、一モデラーとして思う次第です。

多田 純也
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