『半沢直樹』映画化は可能か

アゴラ編集部

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視聴率がグングン上昇中のTBSドラマ『半沢直樹』は、9月8日放送分が32.9%(関東地区のビデオリサーチ調べ)だったそうで、1日放送の30.0%に続いて2週連続の30%超を達成したようです。始まったばかりの第一話が19.4%、第3話で22.9%と20%台に入り、ついに30%台を突破した、というわけです。

フジテレビのドラマ『ショムニ2013』と「水10枠」で激突した日本テレビ『Woman』は、重い内容にもかかわらず検討し、フジを撃破。テレビ朝日のドラマ『DOCTORS 2 最強の名医』も8月29日の第8話と9月5日の最終回で20%台超えしています。NHK連続ドラマ『あまちゃん』の収穫もあり、今年はドラマの当たり年でした。10月改変以降もこの勢いが続くんでしょうか。


その改変といえば『半沢直樹』です。最終回は9月22日。続編や映画化のウワサはあるものの、まだ確定、というところまではいっていないようです。原作との兼ね合いやキャスティングなど問題はありつつ、TBSとしては喉から手が出るほど欲しいコンテンツでしょう。映画化も興収や放送権などを手に入れることができるので美味しいプロジェクト。フジテレビの『踊る大捜査線』シリーズや『海猿』シリーズ、テレ朝の『相棒』シリーズなど、他局の成功はさぞうらやましいことでしょう。

TBSもかつては『必殺仕掛け人』や『必殺仕事人』シリーズ、『木更津キャッツアイ』シリーズを映画化したことがあります。しかし近年になって『クロサギ』や『ケイゾク』、『闇金ウシジマ君』、『麒麟の翼~劇場版・新参者~』などを手がけたものの大きなヒットにはなっていない。TBSで映画化といえば、エグゼクティブプロデューサーに濱名一哉氏、プロデューサーに伊與田英徳氏、という布陣が有名です。伊與田氏は『半沢直樹』のプロデューサーでもある。同ドラマの映画化は順当だと思われていましたが、どうも具体的な話が聞こえてきません。ひょっとすると濱名氏と伊與田氏の間に確執でもあるんでしょうか。

映画は製作費がかさむ割にリスクが大きなビジネスです。いわゆる「製作委員会システム」もリスクを分散させることが一つの大きなメリットになっている。『半沢直樹』を映画化した場合、池井戸潤氏による原作の版元は文藝春秋。続編の『ロスジェネの逆襲』を脚本の下敷きにするのは当然なので、原作者はもちろん、こちらの版元ダイヤモンド社にも話を通さなければなりません。両出版社とも委員会システムで映画製作に関わったことはほとんどなかったんだが、文藝春秋は2012年から映画製作へ出資し始めています。ダイヤモンド社も2011年に「『もしドラ』製作委員会」でTBSと組んでいる。映画の『もしドラ』のエグゼクティブプロデューサーの一人はTBSの濱名氏です。

こうみていくと『半沢直樹』の映画化に高いハードルはなさそうです。いずれ、何らかの発表があるのでは、と推測するんだが、TBSとしてはリスクを取らず、続編でまずは視聴率を取っておく、という目先の利益に転ぶかもしれません。さらに、ドラマの映画化でTBSに大きな成功体験がなく、社内的な反対勢力の存在もうかがえます。ただ、ひょっとすると、原作者の意向が映画化への最も厳しい関門かもしれません。

ネタフル
【半沢直樹】原作小説「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」それぞれ100万部突破

※画像はTBS『半沢直樹』ホームページより。


ついに新車の4割が「軽」! 1位佐賀県の普及率はなんと100.2%!!
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エイズ発症および患者数、四半期で過去最多に
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研究開発の進歩で必ずしもエイズは不治の病ではなくなった、とは言っても手遅れになれば、どんな病気でも死に至ります。この記事では、日本におけるエイズ発症者が過去最多になった、と報じています。この数字には、発症者、発症患者、感染者、の三種類があるようで、エイズ感染患者数は過去2番目、発症患者と感染者を合わせた数も過去最多らしい。また、中高年での発症報告が増えているのが気になるところ。やはり異性間接触の倍近くが同性間の性的接触とのことです。さらに、保健所などの検査件数や相談件数が横ばいもしくは減少傾向にある、というのは問題。エイズに対する危機感が薄くなっているのでしょうか。

戦車擬人化スマホゲーム「バトルタンクガールズ」 CAMPFIREで資金募集中
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王将フードサービス「アホな客を刑事告訴しました」
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石川県のホストクラブの従業員らが、餃子の「王将」店内で全裸になり、その写真をネット上にアップした事件は、これまでの学生やバイトらによるお騒がせとはちょっと異質なものを感じさせられた話題でした。これは宣伝という商行為なので、単なる出来心のイタズラとは違う。刑事告発も当然でしょう。


アゴラ編集部:石田 雅彦