LINEで遂にソーシャルミュージックが現実なるか

村井 愛子

ソーシャルコマースとかソーシャルミュージックとか、ソーシャル〇〇という名前のつくサービスが結構あるのですが、そのサービスたちの核(コア)ってソーシャル以外の部分じゃないかと思っています。


例えばソーシャルコマースで有名なPinterestやFancyですが、このサービスの魅力って“ソーシャル”だからなのでしょうか。
Pinterestの魅力はペタペタ貼ってある写真の中から、好みの写真を見つけるという楽しみ方がメインな気がしますし、Fancyについては、Pinterestにおける“写真”が、モノに特化している点かなと思います。この2つのサービスの核(コア)って、良い写真やモノと偶然出会うセレンディピティの楽しさの方かなという気がするんですよね。

つまり、ソーシャル〇〇って言われているけど、そのサービスの核(コア)は、意外とソーシャルじゃない部分だと思うのです。

Facebookでも、友達がいいねをした商品が広告として出たりしますが、ソーシャルコマースはやってないですよね?
例えばFacebookにソーシャルコマースが搭載されていたとして、同じ会社の鈴木さんがコーヒーカップを買いました。ってフィードに流れてきて、果たしてそれを自分が欲しくなるかと思うとしっくりこないのです。

で、LINEの話なのですが、先日音楽配信サービス「LINE MUSIC」とショッピングモール「LINE MALL」の開始を発表しました。「LINE MUSIC」については、

LINE上のつながりであるリアルグラフを活用し、購入した楽曲をLINE上の友人と共有するなど、「LINEならではの新しい音楽の楽しみ方を提案する」

この記事にあるため、ソーシャルミュージックと呼んで良さそうなサービスになりそうです。

また、「LINE MALL」に関しては、以下のような記述があり、CtoCでの売買が行われるようです。

22日付朝日新聞は、「仮想商店街に企業などが出展する『楽天市場』と、個人が商品を出す『ヤフーオークション』を合わせたような形になると見られ」ると伝えおり、LINE自体は在庫を抱えない模様だ”

ということで、「LINE MUSIC」はソーシャルミュージックっぽいのですが、果たして成功するのでしょうか。ひとつ言えるのは、LINEのユーザーは電話帳で繋がっているユーザーであるため、Facebookよりもコアな関係性である可能性が高く、より親密な友達の関心を見ることになります。
ゆえに、既存のソーシャル〇〇系サービスの中で最も成功しそうな匂いがしますが、おそらく音楽を購入した、視聴した等のアクティビティはタイムラインに流れてくるような気がしています。先日行われたカンファレンスにおいてもタイムラインのアクティブ率が公表され、月間ユニークユーザー7300万人(7月時点)と意外と高いことにビックリしました。

ITリテラシーが高い人だと、既にFacebookを使っていた割合が多いため、LINEのタイムラインは過疎っているイメージしかなかったのですが、SNSに触れないままLINEをはじめた人は、LINEが主に使うタイムラインになっているようです。

舛田氏:“雛鳥が最初にみたものを親だと思う”ではないですけど、最初にみたタイムラインがLINEだったというユーザーも若い方には多いので、そうすると意識することなく「これがタイムラインなんだ」ということで使っていただいている方もいます。

まあ、普通にやっていても一定量はいくと思うのですが、タイムライン経由からの広がりを狙っているとすると、果たしてどういう結果になるのか気になるところです。(実際ゲームはそれで拡散されているのでしょうし。)
でも、いつもテクノとか聴いているブランディングの人がいきなり演歌とか買って、それがタイムラインに流れるとかそういう事象への対応方法とかが気になりますね。

■引用コメント出典
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1308/21/news131.html
http://japan.cnet.com/interview/35036651/

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