東京地検が出てきた「徳洲会」公選法違反捜査はどう展開するか

アゴラ編集部

連休明けの今日9月17日、東京地検特捜部は、医療法人「徳洲会」の東京本部などを公職選挙法違反の疑いで強制捜査に入ったそうです。今回の容疑は、2012年12月の衆院選において「徳洲会」創業者の次男、徳田毅衆議院議員が立候補した鹿児島2区の選挙区へ「徳洲会」グループの社員や職員など多数を欠勤扱いにした上で選挙運動に派遣し、その後、欠勤分の給与を賞与という形の報酬で支払っていた、というもの。公職選挙法は金権選挙を防ぐ目的で、選挙運動のために使用する事務員、車上等運動員(いわゆるウグイス嬢)、手話通訳者以外の運動員へ報酬を支払うことを禁じています。また、一日の支給上限を超えたり、供応接待すると「報酬の支給違反」や「買収及び利益誘導罪」に問われます。


一方、企業のトップなどが選挙へ立候補すれば、社員が総出で選挙運動をするようなことが行われています。これらの行為は、あくまで「無償」の手弁当の手伝いであり、何らかの報酬などがあれば、公職選挙法に違反する。しかし、社員や信徒らを動員できる大企業や宗教法人などから関係者が立候補すれば、その組織から「お願い」された「無償の手伝い」を断るのはなかなか難しい。今年の参院選でも、従業員に選挙支援を「強要」した飲食チェーンの上司がいた、というウワサもあります。

「徳洲会」グループと言えば、全国各地に介護施設などを含めた医療施設を運営する巨大医療法人です。2010年に鳩山由紀夫元首相が、沖縄の普天間基地移転問題で「徳洲会」を築き上げた徳田虎雄氏に基地受け入れを要請し、それを徳田氏がはねつけた、ということもありました。虎雄氏は毅氏の父親で、元衆議院議員です。徳之島出身であり、鳩山元首相が足を運んだように今でも徳之島では大きな影響力を持っている。

虎雄氏と言えば、1990年代初めから十数年、活動を続けた保守系無所属の政治集団「自由連合」です。日本医師会との反目も有名。しかし、次男の毅氏は自由連合から自民党へ入党。その後、自由連合は解散。解散時に同連合が「徳洲会」から借りた金が約77億円も残っている、と報じられたことがあり、沖縄知事選で父と息子が分裂選挙をしたものの、毅氏の自民党入りはこの借入金問題がらみだったのではないか、と見る人もいます。虎雄氏は病気療養中ながら現在も「徳洲会」の経営の全権を握っている、とされ、焦げ付いた自由連合の借入金問題は宙に浮いたまま。また、今回の捜査について、この「スロウ忍ブログ」は、TPP反対派議員への懲罰的な強制捜査、という見立てを披露しています。

衆議院議員である毅氏は、2013年2月には女性問題の責任を取って国土交通省政務官を辞任しています。今回の公職選挙法違反容疑のほか、政治資金規正法違反の疑いも浮上したりと、どうも腰が据わった人物とは言えない。表題ブログでは、組織ぐるみ、会社ぐるみの選挙への批判の高まりから、最近パッとしない東京地検が直々にお出ましになった、と書いています。これは単なるガス抜き、トカゲの尻尾切りなのか、それとも「ぐるみ選挙」の悪行がこれを突破口にして今後も出てくるのか。ちょっと要注視、といった捜査です。

弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」
[刑事事件]徳洲会東京本部など捜索 公選法違反容疑で東京地検


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アゴラ編集部:石田 雅彦