世界政治に翻弄される「分断国家」の悲哀

アゴラ編集部

キタもミナミも元は同じ国なので、お互いに対して感情的に複雑なんだと思います。勢い余って日本へ八つ当たりしてきたりする。つねに韓国が「火病」的に日本へ絡んでくるのは、そんなに難しい背景があるわけじゃない。いまだ「休戦中」の同胞を過度に攻撃できないから、ほかに敵を作るしかありません。「分断国家」の悲哀、とでもいったものでしょうか。


宣伝工作の結果もあるんだが、社会主義の計画経済というのは、第二次世界大戦後の20年くらいはわりとうまくいっているように見えていました。在日朝鮮人やその結婚相手、子どもを対象にした「帰還事業」というのも、針小棒大に伝えられた1950年代の北朝鮮の「千里馬(チョルリマ)運動」成功話に対する羨望があった。朝鮮戦争特需である神武景気やその反動で起きたデフレ的なナベ底不況、その後の岩戸景気のインフレように、日本に限らず資本主義陣営は好不況とデフレインフレが交互にやってくる不安定な状態に陥っていたわけです。

さらに旧ソ連は、スプートニク人工衛星の打ち上げや有人宇宙飛行の成功で西側に一歩先んじ、米国にかなり強い焦燥感を抱かせていました。戦後しばらく間の北朝鮮は、日本統治時代のインフラを利用し、豊富な資源を背景にし、さらに社会主義陣営からの援助もあり、あたかも大きな経済発展を遂げているように見えていた。しかし、朴正熙による「漢江の奇跡」とソウル五輪の成功、そして旧ソ連と東側陣営の崩壊は、それまでの南北の立場を逆転させた。日本からの「帰還事業」も渡航した途端に財産を没収されたりスパイ容疑で差別されたり、大変な思いをしています。

朝鮮半島の南北分断は東西冷戦の遺物なんだが、こうした朝鮮戦争後からの経済力や科学文化など、起伏に富んだ東西の優劣の推移が、そのまま南北朝鮮人の記憶に刻み込まれているはずです。さらに言えば、難しい東アジア情勢を眺めつつ、分断国家のままのほうが都合いい、という判断が南北朝鮮の施政者のどこかにあるのかもしれません。一つになってもどうせ日本と中国、ロシアという大国の間で李氏朝鮮時代のような「幇間外交」をするしかない。それなら状況次第でどちらへも転べる「分断」状態を固定化させておいたほうが得策、というわけです。

どこにも完ぺきな国などはあり得ません。脱北者が韓国で苦しい生活を送り北朝鮮へ帰る人が増えている、という報道があったんだが、サムソン頼みの韓国経済も大変だ。北朝鮮は北へ帰る脱北者を声高に利用しようとしている。一方の韓国は最近、北朝鮮のスパイが脱北者を装って入国している、と主張。その中には、普通の脱北者を北へ奪還するミッションのためのスパイもいたそうです。一国社会主義の敗北は自明なんだが、資本主義の社会も生き抜いていくのは大変だ。どちらの陣営も相変わらずプロパガンダと広報宣伝に忙しい。脱北者にとっては「行くも地獄、帰るも地獄」というわけです。

人生いろいろ万華鏡
脱北者も逃げ出す韓国経済


NYクラブ・カルチャーのレジェンド ” DJ NORI “が、業界注目の世界的な音響システムを導入した新クラブ”ORIGAMI”のRESIDENTに就任!
clul3beria
ここんところのクラブへの風営法適用による警察の手入れにより、六本木や麻布界隈のクラブが軒並み意気消沈している中、青山や表参道のクラブは「オトナテイスト」を前面に出したせいか、依然として興味深いハコが意気軒昂といった感じで営業しています。最近も「ORIGAMI」なる店ができたばかり。オッサン世代にはキャピトル東急のORIGAMIのほうがなじみ深いかもしれないんだが、青山にはさらに「Crystal Lounge」も出現。こっちもオッサン世代は、今はなき赤プリのクリスタルパレスのほうを思い出す人も多そうです。この記事によると、RSIDENT制なるシステムをとっているクラブORIGAMIでDJ NORI氏が第三金曜日のRESIDENTになった、と書いている。DJ NORI氏は1979年からDJを始めた草分け的存在で、バブル世代GOLDやジュリアナ世代には懐かしい名前かもしれません。

Why The Navy SEAL Raid In Somalia Was Not A ‘Failure’
Business Insider
ケニアのナイロビでショッピングモール襲撃事件が起きたことを受けて、米国海軍の特殊部隊SEALs(シールズ)が、10月5日、ソマリアのモガディシオ南方のバラウェという場所にあるアルカイダ系テロ組織アルシャバーブの拠点を攻撃したそうです。この作戦でアルシャバーブのリーダーを殺害した、とのことなんだがその確認がなされることなくSEALsは撤退した、と報じられています。アルシャバーブ側では、SEALsによる急襲を撃退した、と発表。しかし、この記事によれば、今回の作戦は必ずしも失敗ではない、と書いています。なぜなら、SEALsの正確無比な攻撃は相手に対して強い圧力になるだろうし、アルシャバーブは女性や子どもを盾に取っていたのにも関わらず、SEALs側にもそれら市民にも死傷者を出していない、という理由からだそうです。地球上のいつどこにでもSEALsは的確に攻撃できるし、その気になれば相手を殲滅することは可能、というわけ。ちなみに、SEALsの頭文字は、同部隊が活動できる海空陸(sea、air、land)から取られています。

SACLA見学に科学者割りが登場!
西鉄旅行
秋の行楽シーズンです。どこかへ出かけようと考えてる人も多そうだ。これは兵庫県にある理化学研究所放射光科学総合研究センター(SACLA、SPring-8 Angstrom Compact Free Electron Laser、サクラ)を訪問しよう、というツアーの紹介。今年のノーベル物理学賞は、物質に質量をもたらす「ヒッグス粒子」の存在を予言したピーター・ヒッグス氏らが受賞したんだが、このSACLAも原子や分子の配列や動きを観察するための施設です。ホームページでは、ガンダムの産みの親、富野由悠季氏も登場し、同施設のセンター長、石川哲也氏と対談しています。ツアーには500円割引の「なりきり科学者」や名前などに「サクラ」が入っている対象者への1000円割引もあるそうです。今、SACLAが熱い。関西の人はぜひ検討してみたらどうでしょう。

1万円起業 片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法
わかったブログ
なんでもかんでもビジネスと言えば言えなくもありません。ちょっとした余暇を利用してヤフオクで小遣い稼ぎをするのも立派なビジネスです。このブログの後半に、人気ケーキもほとんどは他社のOEMで作られている、というような事例が出てきますが、まさにデパ地下などのロールケーキなども自社で作ってるところは少ないそうです。そうしたOEMの経営者を知ってますが、デパ地下などに並ぶ多種多様なケーキ店がそれぞれ個性を出して競合している、と思い込んでいる客も多いでしょう。いずれにせよ、自前のブログくらいは立ち上げておけ、ということです。


アゴラ編集部:石田 雅彦