仮説の上に仮説を積み重ねる。
最近、必要のない議論が多すぎるなって思うんですよね。よく広告代理店の人とかもクリエイティブについて2時間も3時間も話し合ったり、数十万とか数百万とかかけてユーザーインタビューをしたりしています。
でも、中には意味のない議論が多く含まれているような気がします。例えば「この新サービスを使う顧客は誰だ?」という議論が起こって、意見が飛び交います。みんなの意見を集約してペルソナを作り、どういうシチュエーションでそのサービスを利用するのかなどをねっこり話し合って、分厚い資料が積み重なっていきます。
でもこの意見って、仮説であって、仮説に仮説を積み重ねているだけで、仮説の確認を誰もしてないんですよ。土台の仮説がそもそも間違っていたとしたら、全てやり直しになっちゃうのです。
議論をするよりモノを顧客に見せよう
なので、時間をかけて議論するよりは、簡単でいいから手を動かしてテスト用のプロトタイプ作った方が良いと思うんですよ。で、想定しているユーザーに「これ使ってみたい?」と聞けばいい。ニーズがマッチしてたら「使ってみたーい」となるし、あるいは「こんなの全然使いたくない」という反応でも良い。
全然使いたくないプロトタイプが目の前にあるということは、「こういうのだったら、使うんだけどなー」というユーザーの声が引き出せるのです。
市場調査で「あなたの理想のしゃもじは何ですか?」という質問をしても、まず本音は出ません。ユーザーは、四六時中しゃもじについて考えているわけではないし、しゃもじを使う瞬間の人は無意識だからです。だから、しゃもじについての真実が知りたければ、作り手が理想的だと思うしゃもじを作って、手に持たせてみる方が早いのです。手に持たせてみれば、
「あ、これだったら使いやすい。」
とか
「このしゃもじ使いにくいですね。ああ、持ち手が短いんですよ」
とか、
テストプロダクトを起点にして、潜在的なユーザーの課題や本音が浮き彫りになってきます。その声をフィードバックしてまたテストプロダクトの方向性の舵を切れば良いのです。
特にユーザーインターフェースについては、机上で議論するよりプロトタイプ作った方が一発です。ということで、最近は発案するとともに即座にプロトタイプを作るようにしてます。
よく使うツールとしては、NAVERまとめを使って「こういう視点のメディアがあったら読みたい?」とか、簡単なHTMLを組んで触れるようにしたり、HTMLがおっくうな場合はPOP等を使ってアプリのモックを作っています。
ということで、議論する前に手動かしちゃおうよという提案でした。
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