人を好きになるのと、人から好かれるのはどちらが幸せか? --- 内藤 忍

アゴラ

「モテ期」という言葉があります。一生の中で訪れる異性にモテる時期のことを指す言葉です。たくさんの人からチヤホヤされて、人気があるという時期。そんな時期が自分にもあったような気もしますが、随分昔のことで記憶にはもうありません。もしかしたら夢だったのかもしれません(笑)。

それよりも、人から好かれるモテ期の逆に、自分が誰かのことを本当に大切だと思う気持ちになったのは、いつが最後だろうと考えました。


というのは、人を好きになるのと、人から好かれるのはどちらが幸せか?

そんなことを最近思うようになったからです。

人から好かれる。決して悪いことではないと思うのですが、特に女性は迷惑に感じることも多いようです。最近はストーカー行為のような過剰な感情表現が問題になっていますが、以前からこのような行為で被害を受けている人は女性には多いのです。

それは極端な話としても、たくさんの人から好きになってもらえる「モテ期」であっても、心は満足かと言えば、そうとは限りません。むしろ、自分に好きな人、大切に思える人がいることの方が幸せ度は高いと思うのです。

その究極が「子供」です。

私には子供がいませんから、本当の気持ちはわかりません。勝手な想像ですが、親として子供に対する気持ちというのは、好きになってもらうかどうかに関係なく大切に思い続ける。そんな「無償の愛」です。子供からどう思われても、親は関係ありません。子供がどんな反応をしようとも、子供のことを大切に思い、常に心に留めている。

それは、親にとって大変な苦労でもあると思いますが、愛する対象がいることは幸せなことでもあるのです。そしてその気持ちは、いつか子供にも通じるはずです。

私が好きな中島美嘉の「雪の華」という唄に「誰かのために何かをしたいと思えるのが愛」というメッセージがあります。

若い頃は、自分に何をしてもらえるのか、自分は何が得られるのか、と自分がもらうことばかりを考え、それが幸せの基準だと思っていました。しかし、年齢を重ねるにつれ、誰かに何かをしていく。その対象を持っている方が幸せではないかと思うようになりました。

昨日、パーソナル・コンサルティングにいらしたお客様から、突然お祝いを頂き、資産デザイン研究所が設立1周年を迎えたことを知りました。この1年、ひたすら仕事に没頭し、楽しんできたつもりですが、大切なことを振り返る時間を少し無くしてしまっていたようです。

師走の街はクリスマスのムードで一杯です。季節のせいか、エモーショナルな気分になることが多くなりました。今日も自分の気持ちに正直に、ミーティング3件と夕方からの懇親会に行ってまいります!

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年12月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。