朴槿恵大統領とは対極にある指導者、マンデラ氏の死を悼む!

北村 隆司

先に逝去されたマンデラ元南ア大統領の葬儀が、世界各国の首脳の出席の下に今日から始まる。

そのマンデラ大統領の死を悼んだ朝鮮日報(日本語電子版)は「マンデラ氏が人類の師となったのは、南アフリカの悪名高いアパルトヘイト(人種隔離政策)を撤廃させた功労からでも、27年間の刑務所生活を経験しながらも大統領になったという立志伝的な人生のためでもない。


マンデラ氏は自身や自身の種族を過酷なまでに弾圧した加害者を心から抱きしめ、復讐の悪循環に陥る寸前だった国を救い、全国民に恨みや憎しみではなく、許しと和解の精神を根付かせた。全世界がこの奇跡に感動し人間に対する希望を見た。『人間には善なる本性がある』というこの希望の種は、マンデラという名前と共に永遠に語り継がれることだろう。」と言う主旨の社説を載せている。

この社説が、「恨」と言う思想に凝り固まる朴槿恵大統領への警鐘であるとすれば誠に当を得た社説だが、出来れば“Resentment is like drinking poison and then hoping it will kill your enemies(遺恨の念とは、自分で飲んだ毒が敵を殺してくれると期待するようなものだ)”と言うマンデラ氏の名言も添えて欲しかった。

自分の言葉で相手を説得できない韓国は、何かにつけて「ドイツに学べ」と日本に説教するが、2013年のBBC調査に依ると韓国の他国での評判は低く、特にドイツでの評価は最低で、韓国を評価する意見は17%しかない。これでは「片恋い」を通り越した悲劇である。

世界の好感度評価で常にトップを占めて来た日本は、今年は原発事故の処理に対する不信もあり評判も落ちたが、それでも四位を維持している。

その日本が「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産へ推薦すると発表したことに関し、韓国が、対象施設の一部は植民地時代に強制徴用された朝鮮半島出身者が働かされた場だとして、推薦に反対する意向を示すなど、韓国の「難癖外交」の行き過ぎもドイツから軽蔑される一因かも知れない。

と言うのは、1994年に産業遺産としては世界で初めてユネスコに登録されたドイツのフェルクリンゲン製鉄所は、第二次世界大戦中には約7万人の強制労働者や戦争捕虜が鉄鉱石採掘や製鉄所労働に従事し、戦争末期には14,000人の、ロシア、ポーランド、ユーゴスラヴィア、フランス、ベルギー、ルクセンブルクなどから連行された男女が極めて過酷な条件下での労働を強いられていた場所で、韓国が日本に対し「ドイツに学べ」と言えば言う程「ドイツは赤面」させられる思いであろう。

マンデラ氏は又、Education is the most powerful weapon which you can use to change the world.(教育とは、世界を変える最も強力な武器である)。と言う言葉も残しているが、教育国として知られる韓国が、このエピソードでも分かるように、自分の都合の悪い事実を隠す教育をしているとすれば、教育への冒涜である。

いかに劣等感の強い韓国とは言え、見境無くドイツに学べと絶叫する朴槿恵大統領のヒステリックな反日と、これに異論を唱えない韓国の現状を見ると「精神が深く病んだ国」としか思えない。

日本もそろそろ嫌韓感情は抑えて、「病んだ隣国」の再起に手を貸す事が、亡くなった偉人マンデラ氏へのせめてもの慰めではなかろうか!
 
2013年12月10日
北村隆司