ハンバーガーにはもう飽きた

アゴラ編集部

日本の「和食」が無形文化遺産になり、イランやアフガニスタンにコカコーラの工場がある時代です。食文化もグローバル化が進み、国境を越えて互いに浸食し合う。ファミレスのメニューを眺めると、日本の子供らもすっかり「洋食文化」に汚染されている。とはいえ、カレー、ハンバーグ、スパゲティはすでに日本食と言っていいでしょう。「日本食」も海を渡り、姿を変えながらグローバルに展開し始めています。


米国は「ゆるやかな植民地主義」を標榜し、他国を文化的に蚕食し、自国製品を売り込むことで儲ける方法をとりました。もう直接支配の植民地、などという非効率的なことはしません。文化は食い物から始まる、とばかり、米国はまず米国流の食文化を敷衍させます。その代表格がコカコーラとハンバーガー。ハンバーガーといえば「マクドナルド」で、オッサン世代には1971(昭和46)年、銀座に一号店ができたのも懐かしい。いとこに連れてかれ、80円のハンバーガーを食べました。ピクルスが妙な味と食感で「アメリカン」を感じたもんです。

そんな「マクドナルド」の業績が依然かんばしくないようです。この11月の月次販売実績でも売上高や客数が減っている。客単価がやや持ち直しているものの、女性CEOに代わって新規巻き直ししても効果は出ていないように思えます。日本におけるハンバーガーは、すでにマクドナルドと「モスバーガー」の二強時代に入っています。「ロッテリア」も頑張ってるんだが、店舗数ではマクドナルドの約1/6、モスバーガーの約半分です。かつては「ウェンディーズ」や「バーガーキング」なんかもありました。しかし再上陸しても今や絶滅危惧種です。

マックとモスの二強、というのが象徴的で、日本人はすでに米国流のハンバーガーに飽きているんじゃないか、と思います。さらに、二極化している、ということはハンバーガーには多様なモノを求めない、ということになる。もちろん、米国にはいろんなハンバーガーチェーンがあり多様性を維持している。米国の食文化なんだから当然です。個人的には西海岸の「IN-N-OUT」が好きなんだが、日本進出は永遠にしないんだろうなあ。

ハンバーガーに限らず、日本の外食需要は飽和状態になっている、ということなんでしょう。各牛丼チェーンも苦戦中です。拡大再生産で店舗を倍々ゲームで増やす時代は終わった。マクドナルドにしても、売上げや客数を伸ばし続ける戦略をとるのはもう難しいというわけです。日本の売上げ減が同社の世界戦略へも影響し、足を引っ張り始めている。日本市場では、シェア拡大から共存共栄へ視点をシフトしていくほうがいいんじゃないかと思います。

GIGAZINE
アメリカのファストフードはマクドナルド以外にもハンバーガーだらけ


Japan to Approve New China-Centric Defense Posture
THE DIPLOMAT
安倍政権は昨日12月11日に、防衛大綱の草案と中期防衛力整備計画を発表しました。この記事は、それについてロイターの記事をもとに書いています。今回の防衛大綱のコンセプトは「動的防衛力」から「統合機動防衛力」への転換だそうで、従来の機動性や即応性を重視したものから空海陸三軍の統合運用強化へシフトしたらしい。さらに中期防衛力整備計画では、中国の軍備拡張や海洋進出を踏まえ、東シナ海方面の強化が盛り込まれています。この記事によれば、安倍政権は、北京と平壌の二面作戦に対応しようとしているそうです。とりわけ、尖閣諸島警備のために部隊編成を変え、たとえば沖縄の空自に戦闘機部隊を追加配備し、三沢基地から沖縄へE-2C早期警戒機を持ってくる、というようなことを計画している。また、武器輸出制限の緩和や国防に対するナショナリズムを喚起する安倍政権の政策については注意をうながしています。

ルーブルに行きたいなら3DSを買うか三重県に向かえば良い
当たり判定ゼロ
これは知らなかったです、三重県の津市にルーブル美術館の姉妹館があるなんてね。巨大なミロのビーナスやニケ、緑色の自由の女神なんかが出迎えてくれるらしいんだが、このブログの写真をみる限りだとちょっと「秘宝館」っぽい感じが否めない。大丈夫か。このブログの表現を使えば「ドン・キホーテ」っぽいらしい。建築の設計は黒川紀章だとか。ふーん、としか言えません。寶珠山大観音寺というお寺の境内にあり、仏像などの展示と併設されている、というのも「二流感」を放題に巻き散らかしていて興味深い。しかし本当にコレ、ルーブル美術館の姉妹館なんでしょうか。コレを読む限り本当らしい。世の中にはスゴい人がいたもんです。

「悪の法則」
P.E.S.
まだ観てません、この作品。しかし、11月15日の公開の映画なんだが、まだあちこちのレイトショーなどでかかっているようです。ジワジワ観る人が増えている、という感じ。『悪の法則』というんだが、監督がリドリー・スコット、出演がブラッド・ピット、キャメロン・ディアス、ペネロペ・クルスとその旦那ハビエル・バルデム、マイケル・ファスベンダー、ときて、こんなに話題にならない映画もそうない。その意味でも不思議な作品です。

Freakishly realistic telemarketing robots are denying they’re robots
io9
カスタマーサポートやテレマーケティングの電話オペレーターが、次第にロボットの自動音声になっているのは周知の事実です。よく「この会話は録音させていただいております」的な案内が流れるんだが、アレは応対のデータを蓄積し、ロボット化の資料にするため、というのがまことしやかに囁かれていたりする。自分が実際いったい誰と話しているのか、ちょっとわからない不気味な時代になっています。


アゴラ編集部:石田 雅彦