フェイスブックでNGなのは、自慢、批判、そして「幸せなフリ」 --- 内藤 忍

アゴラ

ソーシャルメディアと言われるツールが最近は多種多様になっています。以前はメールを中心にコミュニケーションしていたのですが、ツイッターやフェイスブックのメッセージ機能を使ったり、LINEでコンタクトするケースも出てきました。

私の場合、仕事のコンタクトはメールあるいはフェイスブックのメッセージを使い、LINEはごく限られた人との個人的なやり取りに使うという風にしています。


以前はツイッターも多用していたのですが、最近は使用頻度が極端に減りました。その理由はコミュニケーションの「プロトコル」(約束事)を理解していない人が増えてきたからです。匿名で根拠のない批判をつぶやき続ける、勝手な思い込みを押し付けてくる。人間関係の基本は「誰と付き合うかではなく、誰と付き合わないか」ですから、必然的に必要最低限のコンタクトツールになってしまいました。

明文化されてはいませんが、それぞれのメディアには、暗黙のプロトコルが存在し、それを理解した人たちで交流する。だから気持ち良く、前向きなコミュニケーションができると思うのです。

私が、フェイスブックでやらないようにしているのは、自慢、批判、それに「幸せなフリ」です。

「リア充メディア」(リアルな生活が充実している人が交流する場)と言われるフェイスブックですが、人の自慢話ばかりを聞かされて、うれしい人はあまりいないはずです。「こんな特別な場所に行った」「こんな有名人と会った」「こんなすごいことを達成した」……。自慢だけを書いても、読み手には何も得るものがありません。赤ちょうちんで上司の自慢話を酒の肴に飲んでも美味しくないのと同じです。自慢するのであれば、そこに読み手への情報提供や、ちょっとした自虐ネタなどのスパイスを利かせたいところです。

また、フェイスブック上で一方的な批判を展開している人もいますが、これも止めた方が良いと思います。建設的な議論のための意見は積極的にやるべきですが、「わかってない」「頭悪い」といった「上から目線のコメント」は、冷ややかにスルーされています。友人であれば、やめるように伝えていますが、批判の舌鋒が鋭ければ鋭いほど、批判している人が残念な人に見えてしまうのです。

そして、これはフェイスブックに限らないことですが、ウソや偽りを書かないことです。「仲良し」「楽しみ」「大好きな」「充実」「最高」……こんなフレーズを連発している人を時々見かけますが、何だか「無理しているな」と思ってしまうことがあります。こちらの勘違いであれば良いのですが、「幸せなフリ」が見えてしまう人も、何だか痛い人に思えてくるのです。自分の気持ちを素直に出すことを心がけ、そんな痛い人にならないように気を付けています。

上記の3つは私の個人的なルールで、異論もあると思います。しかし、コミュニケーションとは場の雰囲気や相手のことを考えて自分を調整していくことでより効果的で有意義なものになります。自分のやり方が相手からどう見られているかを想像し、気持ち良い相互コミュニケーションを心がけることは、とても重要なのです。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年12月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。