プノンペンは成長期の子供のように、2か月で急激に変化していた --- 内藤 忍

アゴラ

プノンペンに来ました。この半年の間にもう3回目です。前回来たのが11月ですから、わずか2か月しか経っていませんが、新しいお店ができたり、成長期の子供のように変化の早さに驚きます。

昨年8月に初めて行った時に購入した、デ・キャッスルロイヤルというコンドミニアム(写真の左側の高層ビル)も今年の春の完成に向けて、工事が急ピッチで進んでいます。別のサービスアパートメントの屋上から撮影したのですが、外観のイメージがコンクリート打ちっぱなしからすっかりきれいに仕上がってきています。


今回も特別に建築中の現場に入れてもらったのですが、前回使った工事用エレベーターではなく、棟内に完成したエレベーターを使って、屋上まで上がりました。さえぎるもののない屋上は最高の眺めで、美しいリバービューが楽しめます。デベロッパーも含めみんなで記念撮影をしました。この屋上は、完成時には居住者用の庭園と屋外映画シアターになる予定です。

何度も申し上げている通り、新興国の不動産投資にはリスクがあります。だから現地で物件を見て、管理会社を確認し、デベロッパーのクオリティを評価し、最終的に納得した上で購入を決断すべきです。そのために、スタディ・ツアーを企画し、できるだけ正確な情報を提供した上で、自分の目で確認して欲しいと考えています。

と言っても、リスクに過剰に反応して、頭でっかちに、絶対に失敗しない方法は無いかと考えている人は、いつまでたっても決断できません。その結局、チャンスを逃してしまっている場合もあります。

チャレンジするのか? それともリスクを避けるのか? そこにはバランス感覚が必要ですが、正解はありません。

プノンペンでは、この物件のような400戸を超えるような大規模な開発案件は、2017年に完成する物件まで当分ありません。今回スタディ・ツアーに参加しているメンバーが、1500万円以下の物件を購入できる最後の人たちになるかもしれません。

世界経済の今後の方向性、新興国のリスクと可能性、カンボジアの成長とリスクファクター、個別の物件の立地や価格、そして自分が購入しようとしている部屋の投資対象としての魅力……。不動産投資は、大きなマクロの要因から、最終的に購入する物件のミクロの分析まで、複雑な要因の組み合わせによって判断すべきものです。

しかし、すべてを定量的に正確に判断できる人など、どこにもいません。最後は自分で考えて、慎重かつ大胆に、決めるしかないのです。

物件が完成する春に、またプノンペンに来ようと思っています。今年はイオンモールも完成するということで、日本からの注目がより高まるはずです。次回見るプノンペンがどう成長しているのか。子供が成長していくのを見守るような気持ちで、今からとても楽しみです。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年1月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。