あまり知られていないんだが、第二次世界大戦前にはドイツやイタリア、スペイン、日本以外にもファシストがたくさんいたし、ファッショ政党もたくさんありました。英国にはオズワルド・モズレーが作った「British Union of Fascists(英国ファシスト連合)」なんてのがあったし、米国にもファッショ団体があり大西洋横断のリンドバーグはナチを礼讃していた。フランスにも「フランス人民党」というファッショ政党がありました。
大恐慌により欧米や日本などの金融経済、産業、国民生活が大打撃を受け、そこから各国がどう抜け出したのか、ということがファシズムが隆盛したか衰退したかの違いになります。うまく解消できなかった国が枢軸として戦争を起こすわけなんだが、戦争を起こす背景にはファシズムがありました。ファシズムがなければ戦争を遂行できなかった、と言ってもいいでしょう。
第二次世界大戦は、大恐慌から抜け出せなかった国が抜け出せた国を巻き込んだ戦争という側面と同時に、大恐慌によって各国に起きた矛盾を最終的に解消する手段にもなりました。そして、ファシズムはこの過程で完全に否定されたはずでした。第二次世界大戦は「反ファッショ」の戦いだったからです。しかし、ベルトルト・ブレヒトが言ったように「メスイヌ(The bitch that bore him is in heat again)」に、またぞろさかりが付き始めている。経済が危うくなると、頭をもたげてくるのがファシズムとアナーキズムです。
ウクライナでは、過激な反体制勢力が「暴動」を起こしています。彼らの多くはファッショ的な団体に率いられているらしい。ギリシャでもネオナチが力を持ち始めています。こうした「右傾化」が世界のリスクになりつつある。靖国参拝などの日本の首相の動向に対し、米国がひどく敏感になっているのにもこうした背景があります。日本は「さかりのついたメスイヌ」に見立てられている、というわけなんだが、米国の中でも「反政府」の動きが見え隠れしている。タイの「反政府」は、もうお家芸の域に達しています。国家は国民を守ってはくれないことに覚醒したのか、今は世界中の国民が自国の政府に懐疑的になっている時代なんでしょうか。
碧空
ウクライナ 膠着状態で大統領“病気休暇” EUは“および腰” “第三の勢力”台頭
ヤフーが、Android向け「Yahoo!ブラウザー」で、話し言葉で検索できる「話し言葉検索機能」を搭載
WEB2.0とパソコン講座
うちの伯父が緑内障にかかってしまい、視力をほとんど失ってるんだが、読書好きだったんで、かなりストレスがたまっているようです。新聞などは伯母が読み聞かせてるらしい。この「Yahoo!ブラウザ」ってのは、閲覧ページを音声で読み上げる機能が付いています。伯父のような人には便利でしょう。一方、最近、官公庁のホームページの一部に「ReadSpeaker」という機能が付いたものが増えてきています。スウェーデン発のこの技術、どんなものか、たとえば「金融庁」のホームページで聴いてみるといいでしょう。
スタイリッシュに進化した新しいロボコップスーツ制作の裏側はこんな感じ
Gigazine
映画『ロボコップ』が新しくなって帰ってくる、という記事です。日本公開は3月14日から、ということなんだが、当方、ゲイリー・オールドマンとサミュエル・L・ジャクソンの大ファンなので楽しみです。この記事では、映画のロボコップのスーツを製作した特殊メイクや特殊造形を手がける「不自由牢」さんを紹介。しかし、最初の『ロボコップ』って今から考えても設定なんかは古くないですね。なにしろ、自治体が財政破綻して警察が機能不全に陥り、一私企業に牛耳られる、という笑えない現実を描いている。米国デトロイト市が破たんしたのも記憶に新しく、映画の舞台も架空のモータウンこと、まさにデトロイトでした。
世界初!? 被写体は牡蠣。写真家momoko japanによる写真展『カキ展』が開催。
EYESCREAM.JP
表題とは無関係なんだが、オイスターバーに行くと牡蠣の種類の多さに驚きます。当方、クマモト(シカメガキ)、という牡蠣が大好き。どんな牡蠣かと言えば、この「Kakipedia」に詳しい。コロコロと小粒なんだが、味が濃厚で柔らかい。牡蠣、というのは育った海域の海水汚染度によって、生食できるかどうか決まります。スーパーなんかで売ってる加熱用の牡蠣は、あまりきれいじゃない海で採れたものをそのまま店頭に出している。そうした海域の牡蠣は、キレイな海水でしばらく「絶食」させ、体内の毒素を出せば生食にできます。しかし「絶食」させるので身が痩せてしまうので美味しくない。逆に言えば、加熱用の牡蠣は危ないんだが、身がふっくらして太っているわけです。知り合いの勇者は、加熱用牡蠣を生で食べたりするんだが、当たるも八卦当たらぬも八卦だ。ようするに、キレイな海域で採れた牡蠣なら生食も可能、というわけです。日本の近海はどこも汚れてしまい、クマモトも北米で養殖されるようになってしまったんだが、熊本県の水産研究センターで地元のクマモトが復活したそうです。
North Korean computers get ‘Apple’ makeover
The Telegraph
北朝鮮のチュチュ(主体)思想に基づいて作られたとされるコンピュータのOS「RedStar」というのがあるんだが、Linux上にWindowsベースで書かれたもののようです。探せば日本でも入手可能らしい。これは、Windowsに似てた「RedStar」が、MacOSっぽく再構築された、という記事です。ハングルでしか出入力できず、カレンダーも金日成の誕生日から数えるものだそうで、お笑いジョークくらいにしか使えないシロモノ。金正恩はMacファンということで、自分好みに変えさせたんでしょう。
アゴラ編集部:石田 雅彦