障害者が作ったからいい曲ってわけでも無かろうに --- うさみ のりや

アゴラ

色々世間が騒ぐまで佐村河内さんという方を知らなかった。

んでもって、交響曲HIROSHIMAなるものを聞いてみた。あ、これすげえいい曲だわ。なんかストーリーが頭に浮かぶ感じで聞いてて想像力が膨らむ。ちょっとゲーム音楽っぽいけど。ということでitunesで購入した。


でもって思うんだけど、普段クラシックを聴かない自分はこんな事件でもなければこの曲を聞く機会が無かったような気がする。佐村河内サンがやってたことはいいこととは思わないけれど、マーケティングの一種なわけで、そうでもしなければ市場が小さすぎて暮らしていけないクラシック業界の悲しい実情があるんだろうな。佐村河内サンを血祭りに上げて溜飲を下げるのはいいけど、本当に考えるべきなのはクラシックをどう市場化するか、という問題な気がする。なんて思っていたら平均年収300万円でもクラシック業界は音楽業界の中でまだマシな方らしい。

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音楽業界はどこも苦しいのか。よく考えたら何らかのストーリーをくっつけて音楽という商品を売るっていうのはアイドル業界の構図そのものだし、クラシック業界でも似たようなことをしていたという話なのか。「恋人がいないです、処女です」と言って裏で遊んでる美少女アイドルと全聾のふりをしている佐村河内氏の何が違うか、と考えたらなんだか分からなくなってきた。どっちもファンが望んでいるウソの姿を売っているわけで、問題はそんな安っぽい感動話でもなければ音楽が広がっていかない広告業界の構造な気がする。

なんだか話が広がってきて、よく分からなくなってきたけど交響曲HIROSHIMAはいい曲だよ。ではでは今回はこの辺で。


編集部より:このブログは「うさみのりやのブログ」2014年3月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はうさみのりやのブログをご覧ください。