3月11日から3周年、米紙が伝える震災地のいま --- 安田 佐和子

アゴラ

2011年3月11日から、3周年。アメリカのメディアも、特集記事を配信しています。

ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙は、岩手県陸前高田に注目。津波で親友を失った女性を軸に、生存者の罪の意識と心の病に焦点をを当て今残る深い傷跡を伝えます。また陸前高田市の市民約2万人の4分の1が仮設住宅で生活を余儀なくされるとし、平均面積30平方メートルでの狭い室内に居住する人々のストレスにも触れていました。

米軍国防省傘下にある星条旗新聞は、震災の名残りこそ見受けられなくなった半面、日本人から米軍関係者の心の中で影響を与え続けていると報道。海外赴任期間は平均3年であるため、災害復興支援「トモダチ作戦」で日本に派遣された2万人以上の兵士のうち一部はまだ日本に残っているとも伝えています。

癒えぬ心の傷を捉えた報道のほか、ニューヨーク地元紙のデイリー・ニュースはひと目で分かる復興の様子を紹介していました。

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たった8枚とはいえ画像の比較だけに、見るものの心に訴えかける力は大きい。地元紙ながら世界中の人々が集まって暮らすニューヨーク市のメディアとあって、東北をはじめ被災地の劇的な再建に敬意を表しているかのようです。

未曾有の大地震から、はや3年。月日が経っても被災者の心、被災地の街並みを追うジャーナリストの熱い思いが感じられますね。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年3月10日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。