捜査当局の「完敗」だった遠隔操作ウイルス事件

アゴラ編集部

遠隔操作ウイルス事件という一連の事件、終わってみれば単純な話であり、馬脚を現し墓穴を掘る、という言葉がこれほどピッタリくる結末もそれほどありません。画竜点晴を欠く、というほど褒めるべきものでもなく、天網恢々疎にして漏らさず、といえば司直のほうを褒めすぎているような気がします。


被害者は、脅迫文を送られたり業務妨害されたりした人や組織、そしてなによりも片山容疑者によって冤罪に陥れられた4人の人たちであったわけです。また、こうした冤罪を生んだ警察や検察の操作手口も批判されるべきであり、なにより真犯人とわかったとはいえ、容疑者の勾留が一年以上、というのは近代国家としてかなり恥ずかしい司法制度というべきでしょう。

片山容疑者の「自白」で、これまで彼を擁護してきたジャーナリストやブログなどに鬼の首でも取ったように批判の矛先が向かっているようなんだが、これまたちょっと恥ずべき行為と言えます。疑わしきは罰せずの原理原則から逸脱する司法制度を正そうとすることが悪いとは思えません。

なにしろ確固たる証拠も見つけられなかった警察や司直は、サイバー空間で犯人を割り出せず、河川敷を掘り返す、といういたってアナログな手法でしか追い詰めることができなかった。まず有罪ありきの検察のストーリーも穴だらけ。捜査当局はまさに「完敗」でした。こんな真犯人の「自白」で幕を引いていいはずはありません。

八木啓代のひとりごと
遠隔操作事件:いくつかの疑問に答える


「意識の95%は非言語」に広告の未来があるかも
アドタイ
我々のコミュニケーション手段には、多種多様いろいろなものがあります。言語化されたもの、言葉や文字で伝え合う手段はその一つでしかない。もちろん、言語化されたコミュニケーションが、高度であり知的であり意味のあるものとばかりは言えません。しかし、むしろ非言語のコミュニケーションこそ重要なのではないか、ということは実はあまり声高に言われません。これまで斬り捨てられ蔑まれてきた、非言語の世界が様々な技術の進歩で解析可能になりつつある。マーケティングにしてもしかり。非言語でこれまで言語化されてこなかった「価値」や「意味」が表に出て来ようとしています。

Amazing Japanese Kindergarten Circles Around a Mythic Tree
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河瀬監督『2つ目の窓』10分間のスタンディングオベーションでカンヌ揺らす!【第67回カンヌ国際映画祭】
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フランスのカンヌで毎年この時期に映画祭が開かれているんだが、もう67回目なんですね。日本からはこの記事で紹介されている映画『2つ目の窓』が出ているようです。カンヌ映画祭で最高の賞には「パルム・ドール(黄金のシュロ)」と呼ばれ、ジャン・コクトーがデザインしたシュロの葉っぱのようなトロフィーが贈られます。日本人監督作品は、今村昌平監督が『楢山節考』(1983年)と『うなぎ』(1997年)が受賞。ほかに衣笠貞之助監督『地獄門』(1954年)や黒澤明監督『影武者』(1980年)の4作品しかありません。さて今年はどうなるか、要注目です。

iPhoneに吹きかけるだけで防水・防傷加工できるスプレー「Impervious」
Gigazine
クラウドファンディングで開発資金を募った製品です。数千円でいいみたい。別にiPhone以外でも使えるんだが、防水機能付きがまだ出ていないため、こういうタイトルになったんでしょう。資金提供の期限がもうすぐ、ということで興味のある人は急げ。


アゴラ編集部:石田 雅彦