殺害された准看護師はどうして怒りで体を震わせたのか

アゴラ編集部

どうも宮部みゆきの小説『火車』を連想させられる事件です。何か、と言えば大阪西成区に住む准看護師の29歳の女性が3月21日から行方不明になり、その後、彼女の戸籍謄本を使ったパスポートの不正取得がわかったんだが、5月22日、東京八王子市のトランクルームから発見された女性の遺体がDNA鑑定の結果、准看護師のものとわかり、偽のパスポートを使って中国の上海に渡航した日系ブラジル人と言われる女の身柄が5月27日、中国当局によって拘束された事件です。


この女、ブラジル出身なのは確かなようで、被害者の女性とは小中学校の同級生だったようです。二人の関係はずっと途絶えていたんだが、今年の1月頃、Facebookで連絡を取り合うようになったらしい。その後、2月には女が大阪の女性を訪ねてきて会食し、交流を再開。しかし、准看護師の女性は行方不明になる直前の3月20日あたりにSNS上へ「怒りで体が震えるくらい非常に不愉快な出来事があった」という内容の書き込みをしていたことがわかっています。この間にいったい何があったのか。

女性の母親が5月1日、彼女の自宅に大量の血痕を見つけ、4日、警察に通知して捜査を依頼したことが事件の発端です。トランクルームで発見された遺体は、かなり腐敗が進み、死因はまだわからないものの、上半身を中心に数十カ所の刺し傷や切り傷があったらしい。こうした情報から、かなり強い怨恨の可能性があります。一方、元同級生の女は八王子市で同居していた中国籍で元大学院生の女性と一緒に5月3日、上海へ渡航。偽のメールを遺族に送信するなど、遺体の発見を遅らせる偽装工作の痕跡もあり、さらに被害女性のクレジットカードも不正に作成され、都内や上海などで総額100万円を超える利用歴があったそうです。また、日系ブラジル人の女は在留資格が取り消され、日本でも不法滞在状態だったらしい。

元同級生のブラジル国籍の女は自ら上海の日本領事館へ出頭し、なぜか今は中国当局が身柄を押さえているようです。日本領事館が、何らかの理由で中国当局へ引き渡してしまったんでしょうか。ブラジルは日本と犯罪人引き渡し条約のない国でもあり、日本の捜査当局は外交ルートを通じて中国へ女の身柄引き渡しを求めていくらしい。遺体発見の経緯などをみると、宮部みゆきの小説ほど犯行や動機自体は複雑ではないのかもしれないんだが、登場人物に多国籍の人間が入り交じり、何やら不穏な空気を感じさせられる事件です。

ガジェット通信
元同級生、日本に不法滞在=数年前、在留資格取り消しか─准看護師遺体・大阪府警


日本代表の主力が明かす「香川の意外な問題点」
Footballnet
5月27日、サッカー男子日本代表がW杯の壮行試合でキプロスと戦い、1対0で辛勝しました。どうも「重い」感じがした、というネット上の声が多く、勝ったものの残尿感のある試合だったようです。特に本田圭佑選手、ACミランでの不甲斐ない自身の結果に「このままならサッカー辞めたほうがいい」との発言を引きずっている感じ。この記事では香川真司選手について書いている。今回に限らず、W杯前にはいろいろ言われるんだが、たぶん日本代表は一次リーグは突破できると思います。コートジボワール戦は日本時間で6月14日、午前10時から。楽しみです。

大学発、ブランド食材が集結–新宿高島屋「大学は美味しい!!」フェア開催
えん食べ
これ、なんと第七回目なんですね。人気なんでしょう。5月28日(水)から6月3日(火)までやってるらしい。個人的には北里大学の「草熟北里八雲牛から生まれたビーフシチュー」か「三重大学カレー」を食べてみたい。三重大学のカレー、大学ブランドカレーでは最も売れているんだそうで、練習船「勢水丸」の船内で作られていたカレーがベースらしい。行きたくなってきました。

Google Made The Tiniest Change To Its Corporate Logo — See If You Can Even Spot It
BUSINESS INSIDER
こないだテレビの『タモリ倶楽部』で、ファストフードチェーン「サイゼリア」の間違い探しキッズメニューを紹介してたんだが、この記事ではグーグルが自社ロゴに若干の修正を加え、いったいどこが変わったのか、当てられるかな、と書いている。こっちのほうがよく見えるから、変えたそうです。本当かいな。

Hidden Paintings Revealed at Ancient Temple of Angkor Wat
livescience
カンボジアのアンコールワット遺跡で、新たにゾウなどが描かれた壁画が発見された、という記事です。これ、15世紀に訪れた人が描いた「落書き」らしい。しかし「落書き」といえど、これは考古学的に貴重なもの、と考えられ、研究が進められているそうです。「落書き」と「考古学的資料」の境界がどこにあるか、ちょっと興味深いですな。


アゴラ編集部:石田 雅彦