携帯電話課税に怒ってる人は格安SIM使ってるの?

多田 光宏

携帯電話に課税する案がネットで大炎上してます。

携帯電話課税で議連設立 自民有志、秋に提言
携帯電話に課税を検討 1台につき数百円程度

会合では、「公共の道路を使っている自動車も税金を払っているわけだから、公共の電波を使っている携帯電話も税金を払うべき」との意見も出ました。

だったらどう考えても電波オークションが筋だと思うのですが。
まあ民主党時代に電波オークション導入が決定して、そのための電波法改正案を政権奪取した途端に潰してしまうような電波利権ズブズブな自民党様にそんなこと言っても全く聞く耳を持たないでしょうからその話は置いときます。

そんなことよりも携帯電話課税に怒ってる多くの人々に問いかけたいことがあります。

格安SIM使ってるの?


格安SIMなどMVNOのシェアは173万契約、OCNが1位

スマートフォンに挿して使ういわゆる格安SIMと呼ばれるSIM(代表的にはOCN,IIJ,日本通信など)の契約数は2013年度末時点で約173万契約しかありません。スマホ全体の契約数は約5700万契約です。(話を単純にするためガラケーは無視。)スマートフォン市場規模の推移・予測(2014年4月)

つまり大多数のスマホユーザーはちょっと手間を掛ければ月額1000円~2000円程度で使えるのに、大手キャリアに毎月7000円以上のみかじめ料を上納していることを当然と思ってる一方で、わずか数百円程度の国の課税に激怒しているのです。

私は今まで格安SIMがこれだけ安くなってもあまり普及していないのは、日本人の皆さんが金持ちでとても気前がいいからだと思っていましたが、携帯電話課税の大炎上の様子を見てそうではないと気付きました。ちなみに私の金銭感覚ではとてもスマホに月額7000円で2年縛りとか絶対に考えられません。

私も当然、格安SIMを使っています。ドコモiPhone+OCNモバイルOne+IP電話で月額千円程度でLTE回線を快適に使っております。

格安SIM Q&A
・格安SIMは速度遅いんじゃないの?→LTEが使えるのものが大半です。
・使えるエリアが狭いんじゃないの→MVNOはドコモやauのネットワークを使っているのでドコモやauと同じエリアで使えます。
・通話ができないんじゃないの?→通話可能なタイプとデータ通信専用両方あります。
・通信量が少ないんじゃないの?→一ヶ月で使える通信量は数百MB~7GBまでいろいろあります。
・使える端末がないんじゃないの?→最近はSIMフリースマホも安いものは1万円台からあります。新しくSIMフリースマホを買わなくても、ドコモのスマホなら設定を変更すればほとんどの格安SIMで使えますし、最近登場したケイ・オプティコムのmineoなら一部のauのスマホで使えます。

格安SIM市場はたくさんの企業が参入して超過当競争で相当安価になってきています。あとは皆様が格安SIMやSIMフリースマホについてググって少し知識をつけてから購入すればいいだけです。

参考サイト
格安SIMカード比較一覧(MVNO/LTE/データ通信)

もし多くのスマホユーザーが格安SIMを使い出したら通信業界が激変することでしょう。
大手キャリアも大胆な値下げに踏み切らざるを得ないでしょう。逆に言えば現状は大手キャリア三社の寡占状態でスマホの料金もほぼ同じような状態であり、大多数のユーザーが大手キャリアの契約を続ける限り、間違いなく料金は高止まりし続けることでしょう。

これだけ言っても今後も結局大手キャリアを使い続ける人が多いのでしょうか。
まあ大手キャリアの料金が高止まりし続けても、格安SIM使ってる人は全然構わないのですけど。