ビエンチャンも、また来たいと思える街の1つになった --- 内藤 忍

アゴラ

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ラオスの首都ビエンチャンの2日目です。不動産投資の可能性について探っています。

地元でホテル業などを手掛けるブンタノンさんから、外国人の不動産投資の方法について説明してもらいました。

ビエンチャンの中心部の土地の価格はここ数年で数倍に高騰しているそうです。直近では動きは落ち着いているようですが、繁華街の路面の土地は1平方メートル30万円~40万円です。世田谷区の住宅地位の価格になっています。取引が活発に行われていないようなので、実勢の価格は調べないとわかりませんが、かなり割高な印象を受けました。恐らく、売値で投資利回りを計算すれば3~4%程度。新興国のリスクを取って投資することを考えれば、売値の価格の3分の1以下に下がらないと投資対象として検討することはできないと思います。


もう1つの問題は、権利の保全です。ラオスでは、外国人の不動産の所有が認められていません。と言っても、外国人がラオス人に名義を借りて間接的に所有するという方法では、将来のトラブルの可能性があります。所有権の問題は、合弁の法人を作ることで回避できる可能性があるかもしれません。法律的なリスクに関しては、専門家を交えてしっかりと押さえておくべきだと感じました。

ネガティブな側面を書きましたが、逆に言えばこれらの問題がクリアになれば、投資対象としては面白い国だと思いました。特に首都ビエンチャンでは、外国企業向けのオフィスビルと、外国人駐在員向けの高級アパートメントが圧倒的に不足しています。

JETROやJICAといった公的な機関だけではなく、最近は民間企業も続々参入してきていますが、ロケーションの良い管理の行き届いたオフィスビルがありません。また、駐在員の方が住んでいるサービスアパートも、値段の割に古くてサービスが悪く、快適なアパートが出来れば、大きなニーズがあるように見えました。

ビエンチャンには、バンコクから直行便が飛んでいます。タイとラオスの不動産視察ツアーというのを、企画してみたいと思いました。いずれにしてもラオスは今回が初めてでしたが、もう一度来たいと思える魅力ある国でした。素朴な人たちと、のどかな雰囲気、そしてグルメな食事。わずか2日でしたが堪能しました。

夕食の後に連れて行ってもらった、ナイトマーケットには、ルイヴィトンやイブサンローランの財布が2千円程度で売られていました(写真)。違法コピー商品が街中で堂々と売られているのを見て、この国のこれからの課題と、変化の可能性を再確認することができました。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年8月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。