「アリババ」上場で浮き足立つ米国市場

アゴラ編集部

超大型のIPOが米国で誕生すると話題です。言うまでもなく、この9月にも米国ニューヨーク証券取引所へ上場すると言われている中国の電子商取引大手の「アリババ(阿里巴巴)」のこと。上場による調達額は、最大で243億ドル(2兆5500億円)とも囁かれているんだが、これにより同社の時価評価額は20兆円にまでなると取り沙汰されている。これに飛びついて大騒ぎしているのは、株式市場や投資家ばかりで、一般庶民にとっては全く無縁の話ではあります。


ただ、早起きは三文の得で同社を先物買いした企業はウハウハでしょう。日本のソフトバンクは、同社の株を34.1%保有しているし、米国Yahoo!も第2位の大株主。アリババ上場を受けてソフトバンクの株価も上昇し、米国Yahoo!はすでに80億ドル(8500億円)を超える利益を確保したようです。

このアリババ、「インターネットの第四の形態」と呼ばれている企業間電子商取引(B2B)のオンライン・マーケットで世界最大の規模を持っています。2013年の取引額は2400億ドル(25兆円)らしい。これはAmazonのざっと2倍であり、これが米国の市場へ出てくる衝撃はかなりのものでしょう。

しかし、これまで中国ですくすく育てられたアリババが、果たして市場原理の中でフェアに成長してきたかどうかは疑問です。言うまでもなく中国で企業が成長するためには、共産党中央や行政、役人などとの関係が重要。同社は、1964年生まれのジャック・マー(Jach Ma、中国名、馬雲)氏が1999年に設立したんだが、当初から大株主である共産党幹部との癒着がウワサされていました。

彼らの利権拡大と資産逃避のために利用させてきたんじゃないか、という疑惑も消えない。IPOともなれば、ガバナンスやコンプライアンスなど、世界的に常識的な企業形態である必要がある。米国市場の投資家も、そのあたりは冷静に見極めている、と思いたいもんです。

アリババのHPより。

ITmedhiaオルタナティブブログ
アリババ社は調達した2.5兆円を使い切れるか?


Why Learning to Play an Instrument is Good for Your Brain
lifehacker
楽器の演奏が脳を活性化させる、という記事です。演奏中は脳のあらゆる領域で電気信号が出る。手足を連動させ、体と脳がつながることで、この脳の領域がより強化される。多種多様な楽器を演奏するほうが効果的。いつ始めてもいいので、好きな楽器を演奏してみましょう。


How playing an instrument benefits your brain – Anita Collins

Scientists prove ground and tree salamanders have same diets
PHYS.ORG
salamander(サラマンダー)というのはサンショウウオのことなんだが、英語の場合、どうも日本のサンショウウオというよりイモリなども含むようです。Wikipediaによれば「主に陸棲傾向の強い有尾類をサラマンダーと呼び、水棲傾向の強い有尾類を日本語のイモリに相当するニュート(newt)と呼ぶ」らしい。この記事で紹介されている生態は、陸棲のイモリ類でしょう。木に登るサラマンダーと地上にいるサラマンダーが同じ食べ物を食べていることがわかった、というもの。ダニ、ヤスデ、甲虫、アリ、といったメニューで、樹上のサラマンダーはアブラムシのような葉につく昆虫類を食べていなかったらしい。イモリが木に登ったらヤモリなんじゃないか、という突っ込みはなしでお願いします。

How that bowl of noodles could send you to an early grave: Instant varieties AND ramen ‘increase the risk of heart disease, stroke and diabetes’
DailyMail Online
今度はカップヌードルがヤリダマです。欧米の栄養学会や研究者らが、カップヌードルを食べ過ぎると心臓兼関係の発病リスクが高くなると警告している。麺類や乾燥スープなどの原料に人工添加物が入っている、という指摘も正しいんだが、発泡スチロール製のカップ容器から環境ホルモンが滲み出ている、という話もある。何にせよ、過ぎたるは及ばざるがごとし、です。カップヌードルを毎食のように食べていたら、そりゃ体のどこかがおかしくなるに決まってます。

Men Earn More Money After Having A Kid, While Women Earn Less
BUSINESS INSIDER
米国の調査によれば、結婚して子をもうけた男性は年収が上がり、逆に女性は4%利益が減っているそうです。当然、と言えば当然なんだが、米国でも男性は子ができて父親になると仕事に打ち込んで頑張り、母親のほうは子育てに時間を取られ、仕事がおろそかになる。米国らしく、この傾向は白人で大きく、また低所得者層の女性で顕著なようで社会とジェンダーの不平等が改めて明らかになった、というわけです。


アゴラ編集部:石田 雅彦