京都は11月がハイシーズンです。平日なのに観光用のタクシーは予約で満車。リッツ・カールトンの宿泊は、素泊まりでスタンダードの部屋でも15万円!夜の食事のお店も、軒並み満席。観光地としての人気は圧倒的です。
その理由は「他に同じものが無い」「マネしようとしてもマネできない」という差別化にあります。
京都は京都にしかない価値があり、歴史に裏打ちされたブランドが確立しているので、同じものは絶対に作れないのです。だから、京都に行こう!と誰もが思うのです。
最近、パーソナル・コンサルティングで、資産運用だけではなく、キャリアについて相談されることが増えました。その根本の戦略として大切なのは、「自分を京都のような存在にすること」ではないでしょうか。
日本の社会は、みんなで同じことをして、その中での小さな差異のために競争することを続けてきました。社会人になるまでは、東大を頂点とするピラミッド学歴社会で競争し、大手企業に入ると新入社員全員が同じ方向に向かって走りはじめ、その中で成果を競います。
しかし、このようにみんなで同じことをするから過当競争の「レッドオーシャン」になってしまって、価値がなくなってしまうのです。自分の替わりがいくらでもいるという差別化が効いていない厳しい状態です。
京都が実現したのは、そんな「レッドオーシャン」とは真逆の「ブルーオーシャン」です。金閣寺も銀閣寺も京都以外の場所にないから、拝観料を500円、1000円と取られても喜んで払ってしまうのです。
競争の無い「ブルーオーシャン」な環境を確立するには、人と同じことをするのをやめなければなりません。まずやるべきことは「脱・横並び」です。
仕事でも、資産運用でも、プライベートでも、みんなと同じだから安心している人がいますが、むしろそれは危機を感じるべき状態です。
人と違うというだけでは単なる「変わり者」になってしまう可能性もあります。人から価値を認められるオンリーワンの存在にどうやったらなれるのか。戦略の上に立った、具体的な戦術の積み重ねが必要になってきます。
今日もパーソナル・コンサルティングの相談者の方に、ブルーオーシャンになるための具体的な処方箋をお渡ししようと思います。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年11月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。