民主党は「党再建」より野党勢力の「合従」を目指せ

アゴラ編集部

先日の総選挙で、安倍政権とその政策が国民から「信任」されたかどうかは投票率などを考えれば微妙なところです。しかし、自民党が微減した反面、与党の公明党がやや増やし、ほとんど与党勢力に変化はなかった。これを与党側が「信任」と考えるのは、ちょっと抵抗があるものの当然かもしれません。


一方の野党第一党の民主党。来年2015年1月18日に代表選挙を行うようです。突然の解散総選挙という奇襲に泡を食った事情があり、野党の側はほとんど自滅した。民主党にしても議席は漸増させたものの、代表の海江田万里氏が落選する、という異常事態です。

ところで、かなり前、9月21日に民主党の枝野幸男幹事長がテレビ番組で、解散総選挙について「私が安倍晋三首相なら、この秋にやると思っている」と発言したのは有名な話。幹事長がそう言っていたわりに、民主党はほとんど何も準備していませんでした。落選した海江田前代表と枝野幹事長の責任は、かなり重いでしょう。

民主党の代表選には、まず細野豪志元幹事長が名乗りを上げ、ついで蓮舫元行政刷新担当相が、そして岡田克也代表代行が出馬を表明しています。「安定感」のある岡田氏がリードしている、と言われていますが、国民の人気という点で言えば細野氏が期待を集めているようです。また、総選挙の「戦犯」である枝野氏は岡田氏を支持するらしい。

しかし、岡田氏が代表になって民主党が「変わった」というイメージがあるでしょうか。ほとんどありません。連合や日教組など民主党を支持する労組連中は、岡田氏のほうが気心も知れ「操縦」しやすいのでしょうけれど、代表が岡田氏になっても変わり映えなさ感はぬぐえない。

民主党内には、党の再建を優先させるのが先という勢力と、維新の会などほかの野党勢力との合従と連携を模索しつつ、与党に対峙できる体制固めが先だという勢力がいるようです。実質的に、岡田氏と細野氏の一騎打ちという構図の代表選ですが、岡田氏は前者、細野氏は後者と言われている。

当方は、若い世代の低投票率の理由は小選挙区制が大きいと思っていますが、政権交代のために小選挙区制が重要な選挙制度であるのは間違いありません。二大勢力が拮抗する小選挙区制のもとで政権に国民が三行半を下せば、2009年のようにガラリと様相が変わり、与野党が逆転することもあるからです。

そのためにも「党の顔」は重要でしょう。申し訳ないが、海江田氏はとてもその責には耐えられなかった。2015年4月には12日と26日に相次いで統一地方選があります。いわゆる「アベノミクス」の継続を判断した国民が、4月までにその成果を実感できれば与党勢力は安泰でしょう。しかし、今以上に経済が危うくなれば、統一地方選の結果も違ったものになるはずです。

ところが、民主党はいったいどんな「党の再建」をしたいのか、その手段も目的もよくみえません。一方、先日の総選挙までの間に、みんなの党や日本維新の会などの中の保守的な勢力がこぞって次世代の党へ移籍。総選挙で次世代の会が壊滅したため、野党の各勢力の間で革新と保守の極端な意見の違いがなくなっています。そうした状況変化を受け、民主党を中心に「合従」する、というのは国民にもわかりやすい手段でもあり目的でもあるような気がしますがどうでしょうか。

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