日本経済新聞によれば、日本国内の不動産投資信託(REIT)の時価総額が10兆円を超えたそうです。世界最大のREIT市場である米国の90兆円にはまだ及びませんが、2位のオーストラリアとほぼ同程度の規模になったようです。アベノミクスによる不動産価格の上昇が、時価総額の急激な増加に大きく貢献しています。
このような不動産価格上昇の恩恵を受けているのは、資産を持っている富裕層だけと思われがちですが、そうとは限りません。貯金が100万円以下の20代の会社員でも、国内の実物不動産への投資によって、資産を増やしている人が増えているのです。
役所や企業に勤務するビジネスパーソンは、「お金を借りる力」が圧倒的に強い人たちです。この力を利用して少ない自己資金で都心のワンルームに投資すれば、資産が無くても投資は始められるのです。
投資用の不動産は家賃を計算し、ローンの金利の支払いとの兼ね合いから投資するかどうかを決めていきます。例えば、物件の利回りが4.5%(ネット)で、ローンを2%で借りることができれば、2.5%の金利差(イールドスプレッド)を使って、ローンを返済していくことになります。
具体例を、中古マンション販売会社の日本財託の資料から見てみましょう。私も昨年、同社にお世話になり、同様の方法で投資をはじめています(ただし、下記は私の購入例ではありません)。
物件価格(諸費用込み) 1820万円
自己資金 70万円
ローン借入 1750万円
家賃(手取り、毎月)65,960円(家賃から管理費、物件管理費、修繕積立金などを差し引いた金額)
ローン支払い(毎月) 58.079円(35年変動、2.012%、元利均等返済)
受取キャッシュ(毎月)7,881円
家賃は8万円ですが、管理費や修繕積立金などの諸費用が差し引かれ、振り込まれるのが約66,000円/月。ローンの返済は約58,000円ですから、元本返済をしても毎月約8000円の収支のプラスになります。これは金利差があるからです。もし、このまま家賃も管理費もローンの金利も変わらなければ、毎月8000円受取ながら、35年後にはローンを完済できることになります
投資ですから当然リスクはあります。空室リスク、家賃下落リスク、金利上昇リスク、など不動産に特有のリスクをマネージしながら、返済をしていくことになります。
資産運用には様々な方法があります。これから資産を構築しようという人が考えるのは、恐らく銀行に1%以下の定期預金をする「堅実すぎる資産運用」か、投資信託の積立を使った「コツコツ資産運用」のいずれかではないでしょうか。しかし、第3の道として、この「レバレッジ投資法」も検討してみる価値はあると思うのです。
残念なことに、多くのビジネスパーソンが、せっかくもっている「お金を借りる力」というリソースを、何の疑問も無く住宅ローンに使っています。
同じローンでも、マイホームに使うのは、将来の自分の収入を先に使っている「キリギリスの生活」。投資に使うのは、物件からの収入を将来の資産のために積み上げていく「アリの生活」です。
「アリとキリギリス」。どちらを選択するのかは個人の価値観ですから自由なのですが、ローンを投資に使うことを知らない無知のままに、何となく「キリギリス」を選択してしまうのは、勿体ないことです。最低限の「お金のリテラシー」は身に着けたいものですね。
上記のような「レバレッジ投資」にご興味ある方は、こちらのフォームからお問い合わせください。資産を既に持っている人ではなく、これから資産を構築したい人に、目からウロコの具体的な資産運用の選択肢を提供いたします。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年1月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。