1万6000円というパスポート申請手数料は高いのか

アゴラ編集部

運転免許の更新へ行くと手数料として印紙を買わなければなりません。優良運転者は3100円、一般運転者は3450円、などとなっています。これは更新手続きと運転講習、配られる安全運転の冊子などの代金で、運転免許試験場の職員の態度などは別にして、それなりに納得できる金額なのではないでしょうか。

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一方、パスポートの申請では、10年有効で東京都の場合、都の手数料が2000円、印紙代が1万4000円の合計1万6000円もかかります。ほかに写真を用意しなければならず、これは一般旅行者にとって、けっこうな出費と言っていいでしょう。家族分を用意するとなると、これがさらに増えます。


これら手数料による自治体や国への収入は、年間で約400億円ほどになるそうです。自治体の窓口業務の手数料が2000円というのには不満はないものの、特に印紙代の14000円、これはいったい何に使われるのか、外務省へ聴いてみたところ、たらい回しの末、職員も「よくわからない」という回答が返ってきました。当方もこれがいったい高いのか安いのか適正なのか「よくわかりません」。

旅券法第20条には、手数料を国へ納付する旨が書かれ、この手数料は一般歳入として国庫に入ります。しかし、各国大使館での邦人保護や警備、レセプション、という目的なら別途に一般会計の予算があるはずで、在外公館の諸経費の場合、約1000億円ほどが計上されています。

一方、これが手数料という名目なら、自治体へ払ったものとの二重負担になる。また、この14000円という金額が妥当なのか、どうやって決められたのか、ということも国民には知らされていないのではないでしょうか。外務省の利権的財源になっている、という可能性も捨てきれません。

すでに子どもから大人まで、日本人のほとんどがパスポートを所持する時代になっています。商社などの特殊な仕事の人たちだけが必要とするものではない。もちろん、大勢が海外へ出かける時代だからこそ、パスポートの発行手数料で在外公館の整備をする、という理屈もわからないではありません。しかし、前述したように、その分はちゃんと一般会計で計上されています。

自動車を贅沢品としての取得税は、消費税8%増税で引き下げられました。10%増税が先延ばしにされるのと同時に、撤廃されるはずの自動車取得税はまだ生き残っています。特に霞ヶ関の役人は、既得している利権を自ら手放すことはほとんどない。外務省がパスポート手数料引き下げに動くのは、ほぼ不可能でしょう。

一部報道によれば、外務省がパスポートのデザインを変えることを検討しているようです。理由は単に「地味だから」だそうで、2016年にも新しいデザインのパスポートができるらしい。しかし、外務省はどうでもいいことについてたいした理由もなくアレコレ考える前に、パスポート申請手数料の見直しと引き下げを検討すべきではないでしょうか。

ユタモト・ブログ
日本政府が「パスポートのデザイン」を変更!?せっかくだから、ノルウェーのように「素敵すぎる!」ものにしようよ


Psychologists find being separated from your iPhone makes you unhappy and stupid
BGR
米国ミズーリ大学の研究によれば、iPhoneなどのスマホ中毒者はスマホ環境から離れると心理的に不安が増幅したり、パズルなどの作業効率が低下したりするようです。これは、みなさんに共通のありがちな心理傾向ですが、この心理的なメカニズムはあまりよくわかっていません。我々はすでにスマホなどの携帯端末を自分の分身や自分の身体的な一部と感じているのかもしれない。これ、ちょっと恐ろしい話ではあります。

研究者「お笑い芸人は統合失調と双極性障害(躁うつ病)の特徴を持つ傾向が高い」
Social News Network
ある特異な才能を持つ人が、精神的にどこかちょっとおかしい、というのはよく聴く話です。映画『レインマン』(1988年)のダスティン・ホフマンは自閉症ですが、サヴァン症候群の実在のモデルがいると言われています。その人は驚異的な記憶力をもち、図書館にこもって小説から図鑑、電話帳まで、ありとあらゆる本を記憶したらしい。コメディアンなど人を笑わせるのも一種の特異な才能なのかもしれません。この記事では、お笑い芸人についての研究を紹介しています。

The goats fighting America’s plant invasion
BBC News
有害な外来植物の駆除のためにヤギを使っている、という米国の話です。固有の植物だけを好んで食べるヤギを放しておくと、こうした植物が彼らに食べられてしまう、というわけ。糞を集めれば種子も一網打尽。除草剤などではほかの植物まで枯らしたり燃やしてしまうのに、ヤギはそれらにはほとんど目もくれず、ほぼ有害な植物だけを食べ、機械が入れない場所にもどんどん入っていきます。ただ、ヤギは万能ではなく、意図しない植物まで食べることもある。しかし、これはなかなかうまいやり方かもしれません。

無料WiFiで訪日外国人+観光客を取り込むインバウンド・ビジネスが加速
EconomicNews
日本は無料のWi-Fi環境がなかなか整備されない、という話はよく耳にします。最近ではなんとか都心などであちこちにWi-Fiスポットが現れ始めているようですが、登録しなきゃならないなど、アクセスが面倒だったり、速度が遅いなど通信環境が劣悪だったり、使い勝手がどうも良くない。都心でもこうなので地方の観光地は推して知るべし、というわけです。


アゴラ編集部:石田 雅彦