「赤」という色は、自然界ではかなり目立ちます。霊長類の仲間には、生殖器が赤い婚姻色で染まるものもいますし、鳥類ではニワトリの鶏冠は有名。サケやマスの仲間、両生類のイモリなど、赤系統の婚姻色で強烈にアピールする生物も多い。ヒトの場合でも、リップスティックで唇を赤く塗るのは衣服で生殖器を隠した代替、と主張する研究者もいます。
脊椎動物のほとんどの生物のメスは、赤い色をまとったオスに惹かれる、とも言われ、米国ウィスコンシン大学の研究者がヒトで調べてみたら同じ結果になったそうです。この実験によれば、女性は背景が赤かったり赤い色の服を着た男性の写真のほうを性的に魅力的だと感じ、社会的なステータスも高い、と思い込むらしい。男性の多くも女性の赤い口紅には魅力を感じるのではないでしょうか。
ところで、最近よく街で底が赤いハイヒールを履いている女性を見かけます。これは「クリスチャン・ルブタン」というフランス人デザイナーの製品。靴底を光沢のある赤色にしたものは、同ブランドの登録商標として認められています。ルブタン氏はシャネルの赤いマニキュアから、このデザインのヒントを得たとか。かかとの高いこの靴を履いた女性が歩くたびに、赤い色がチラチラと見え隠れする。かなり印象的な光景です。男性にとっては、これも現代の女性がアピールする一種の婚姻色なのかもしれません。
Fashonsnap
クリスチャン ルブタンからハートモチーフの限定コレクション登場
What do these people have in common?
WND
日本はイスラム教徒の少ない国ですが、日本人男性二人がいわゆるイスラム国の人質として身代金要求され、イスラムのテロ組織に対して社会的な批判が激しく巻き起こっています。教徒は少ないもののモスクはあちこちに点在し、そこでイスラム教の導師とよばれる代表が「イスラムは迫害や暴力を認めていない」と信者に語りかけたりする光景が報道されています。日本国内でもイスラム教徒に対して「日本から出ていけ」という罵詈雑言が投げつけられるようになっている。誤解のないようにしたいのは、アルカイダやイスラム国などのイスラム原理主義テロ組織と、ほとんどの一般のイスラム教徒にはまったく関係はない、ということです。極左テロ組織や右翼暴力団のように、テロ組織は民族や宗教をとわず、どこにでも普遍的にいる。ただ、この記事によれば、イスラム系のテロ集団は、20世紀初頭に地下組織として発足したスンニ派のムスリム同胞団を起源とするものが多く、結局はイスラム内の葛藤や相互批判、超克を経なければテロの連鎖はなくならないのかもしれません。
iPhoneも操作できるアイトラッキング特許、アップルが取得
GIZMODO日本版
視線で画面を操作する、という技術はすでにスマホなどにあるようです。この記事では、アップルが取得した特許を紹介。マウスなどのポインテッドデバイスで、カーソル(ポインター)を見失ったとき、くりくりと少し動かしてみると発見しやすい。動くものに反応する、というのが我々の視線だからです。この技術は、それを逆に応用したもののようです。
A hard drive from space: Hidden magnetic messages uncovered
PHYS.ORG
地球は地磁気を発する巨大なダイナモ、というのはよく語られていることです。研究者の中には、北極がN、南極がS、という極が定期的に逆転するのでは、と唱える人もいます。地球の地磁気がいったいいつどうやって形成されたのか、というのはまだよくわかっていません。表題の記事によれば、46億年前に太陽系が形成されたころの隕石に刻まれた「宇宙磁石」から、その謎が解き明かされるかもしれません。また、この研究では小惑星の地磁気が消滅する瞬間が観察され、地球の地磁気を生み出しているとされるコアで何が起きているかに迫っているようです。
How the GOP could unintentionally drive up Obamacare enrollment
The Washington Post
議会を掌握し、オバマ政権に対抗する米国共和党ですが、2期8年の間の政策にも対案を出さなければ大統領選を戦えません。オバマ大統領が行ってきた政策は多種多様なものがありますが、その中でも「オバマケア」なる医療保険制度改革は厄介でしょう。この記事では、オバマケアが定めた雇用主の義務を軽減することを、共和党の政策提案にしようとしている、と書いています。雇用主は従業員に医療保険を提供しなければなりませんが、その従業員の定義を「週30時間以上」から「週40時間以上」へと引き上げる、というもの。共和党の支持基盤には歓迎されるであろう政策変更です。ところで、米国の政治史で第二次世界大戦に3期連続で同じ政党が政権の座に座っていたのは、レーガン政権から父ブッシュ政権時代の1度しかありません。すでに綱引きが始まっている2016年の大統領選挙の結果がどうなるか、今から注目です。
アゴラ編集部:石田 雅彦