マクドナルドは一度こびり着いたイメージを払拭することができるか

アゴラ編集部

身から出たサビ、とばかりも言っていられないのが、ファストフードビジネスの栄枯盛衰です。あれだけもてはやされていたマクドナルドは、2014年12月期連結決算の連結純損益が218億円の赤字と発表。各メディアも「7年連続の下落」とか「月次の既存店売上高は12カ月連続で下落」などと報じている。ネット上では前社長の原田泳幸氏に対する評価が話題です。


また「すき家」のゼンショーも2014年4月から12月期の決算が25億円の赤字と発表。マクドナルドの赤字は11年ぶり、ゼンショーの赤字は上場以来初ということです。自分が住む街にハンバーガー店が一軒しかなくても、今ではコンビニでそう不味くもないハンバーガーが売られている時代です。牛丼にいたっては競合がたくさんあるし、特に牛丼にこだわらないならチョイスの幅は広い。どこか特定のチェーン店に行かなければならない、という状況は限りなく少ない、というわけです。

言うまでもなく飲食でイメージは重要でしょう。なんとなく避ける、という客の行動が拡散すれば、その影響は少なくない。注文した料理に何か異物でも混入しているかもしれない、と感じながら食べるのはなかなか抵抗があります。また、自分の目の前で接客してくれる店員が「ブラック」なワンオペで働いていると想像させられる店で、平然と食べ続けられる神経の人も多くないでしょう。もちろん、他店や他チェーンでも似たようなものかもしれませんが、メディアやネットでこれだけ喧伝されれば、なんとなく避けてしまうのも仕方ありません。

その一方、円安の結果で輸入食材価格の上昇や、団塊の世代の一斉退職などで生じた折からの人手不足などによる人件費の高騰などもあり、外食産業の経営は青息吐息です。また自宅で食べる「内食」への還流や総菜など「中食」ビジネスの広がりなど、外食しないライフスタイルも一般化してきました。さらに、若い世代の「酒離れ」などでワタミなどの居酒屋ビジネスも低迷。ただ、ファストフードビジネスでも明暗が分かれ、吉野家は売上高を増やしている。客の側も働く側も、狭い範囲ながら選択する自由がまだある日本、というわけです。

国会などでも、いわゆる「ブラック企業」騒ぎがかまびすしいんですが、こうしたイメージが付随すると客もバイトも離れていきます。デフレ経済と円高で安い材料費を確保し、ブラック仕様でバイトや従業員を低待遇でコキ使っていたことがバレ始めている。飲食以外にもアパレルなど、あらゆる業種業態で高収益の裏側が明らかになりつつあります。チョイス多岐な時代、マクドナルドは再び「唯一無二」の存在を目指すしかないでしょう。

えん食べ
ロコモコバーガーやパンケーキも!? マックに“ハワイ州観光局”公認メニュー


The Best Space Heaters for Most People
Inc.
今週初めに沖縄の那覇へ行って来ましたが、もうほんとうに寒かったですね。これじゃ東京と変わらない、と嘆いていました。暦の上では立春、とかニュースで聞き飽きた言葉ですが、まだまだ春は先の話で防寒対策が欠かせません。この記事では各種暖房機器を紹介しています。当方はよほど寒い夜は寝るときに湯たんぽを使っています。昔は「温石(おんじゃく)」という、石などを熱して綿や布などでくるんだものを使っていたらしい。「懐石料理」の「懐石」も空腹を紛らわすための温石から、という説があります。ちなみに、プラチナの触媒作用を利用し、気化させたベンジンを参加発熱させる、いわゆる「白金懐炉」は日本人の発明品です。

Here’s how Sports Illustrated swimsuit models stay in such great shape
BUSINESS INSIDER
バブルが弾けた後も「イトヘン」産業がまだ命脈を保っていた頃まで、年末から2月くらいまで繊維各社の水着ショーが盛んに行われていました。各社の中ではカネボウのショーが、センスやモデルの質などで一頭地を抜きん出ていた。東レやテイジンは先端素材メーカーになり、カネボウはすでになく、ユニチカや東洋紡なども水着は作っていません。世界に目を向けてみると、米国の雑誌『Sports Illustrated』通称「SI」はまだまだ元気のようです。この雑誌も毎年冬に水着モデルのグラフ集を発表することで知られています。今年はこれ。相変わらず美形のアメリカン・ビューティが並んでいる。この記事では、SIのモデルがどうやってその体型を維持しているのか、と紹介しています。
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『Sports Illustrated』誌「Swimsuit2015」のバナー。残念、ここまで。

Wolf killed in Utah was animal from rare Arizona sighting
PHYS.ORG
野生動物と人間の「共存」はなかなか難しいもののようで、日本でも山間部に近い田畑では頻繁に獣害が起きています。フランスでは保護されて増えたオオカミが家畜を襲うようになり、国境を越えてヨーロッパへ拡散している、とも言われています。この記事では、米国のアリゾナ州で登録されていたハイイロオオカミがコヨーテと間違えられてユタ州で射殺された、と書いている。ユタ州ではコヨーテは狩りの対象になっていますが、オオカミは保護されています。一方、モンタナ州とアイダホ州ではオオカミは害獣になっている。イヌ科の種族は獲物を追って長距離を移動します。ペットのイヌがやたら散歩をせがむのも、それが彼らの習性だから。オオカミは容易に州境を越える、というわけです。

充電不要の電動アシスト自転車、VRUM の「CATTIVA」-おしゃれなイタリアのミニベロ
えん乗り
イタリアの電動自転車「CATTIVA」を紹介している記事です。お値段は30万円の半ばくらい。かなり高い。しかし、回生ブレーキで充電するため、面倒な充電がいらない、という優れもの。デザインもイタリアンテイストでいい感じ。同じような技術、日本製でも作れそうな感じがします。
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CATTIVAのHPより。


アゴラ編集部:石田 雅彦