12月のASEAN統合は日本人にとって他人事ではない --- 内藤 忍

アゴラ


(図表はグローバルニュースアジアより引用)

4月6日に、カンボジアとベトナムの国境にあるメコン川に架かる新たな橋が開通しました。この橋は、日本のODA(政府開発援助の無償資金協力)によって建設されたものです。


「ネアックルン橋」と呼ばれ、橋の大きさは、全長は2200メートル余りで、カンボジアでは最大規模となります。日本名は「つばさ橋」らしいです。

この橋の完成には大きな意義があります。タイの首都バンコクからカンボジアをへてベトナム南部のホーチミンに至る、南部回廊と呼ばれる物流の大動脈が、1本の道として結ばれることになるからです。このプロジェクトを日本政府は長年支援してきました。

これまではメコン川を渡るには、フェリーを利用するしか方法がなく、橋が開通したことで、これまで最大で11時間かかっていたプノンペンとホーチミンが7時間に短縮されるそうです。また、夜間の輸送も可能になることから、物流の効率化が期待されます。

東南アジアでは、3つの主要回廊の整備が進められています。

南北回廊 中国の昆明からタイの首都バンコクまでを結ぶ
東西回廊 ベトナム中部からミャンマーまでを結ぶ
南部回廊 タイのバンコクからカンボジアを経て、ホーチミンまでを結ぶ

ことし12月にASEAN経済共同体が発足しますが、人口6億人、GDP2兆ドルを超える世界最大規模の巨大な経済圏になります。

この大きな成長の可能性のあるエリアに、日本人の投資家もポジションを持っておくことは価値があります。

私自身、カンボジアとタイには、既に布石を打ちましたが、ベトナムも今年の7月から外国人に不動産投資が解放される見通しになっており、とても興味を持っています(投資解放のスケジュール詳細は未確定)。現地に実際に行ってみることで、その可能性を知ることができるはずです。

そこで、6月にカンボジアとベトナムを視察するスタディツアーを実施することにしました。木曜日の夜出発、月曜日の朝到着で、平日一日のお休みで参加できる効率的なスケジュール。羽田からの往復は、快適性と安全性を重視して、JALを使います。

<スケジュール予定>
6月4日 (深夜)羽田集合
6月5日 羽田(01:25)出発⇒ホーチミン
    ホーチミン(05:15)到着後、専用車にて終日視察
    ホーチミン泊
6月6日 ホーチミン(08:40) 発⇒プノンペン(09:25)着
    到着後、専用車にて終日視察、
    プノンペン泊
6月7日 プノンペン終日視察(含む自由行動)夕方空港へ
    プノンペン(19:30)発⇒バンコク経由(機中泊)
6月8日 (早朝)羽田(06:50)着

3月に出かけたタイに加え、ベトナムとカンボジアを押さえれば、ASEANの主要エリアを押さえられます。統合のエネルギーを感じれば、何をすべきかが見えてくるはず。本スタディツアーは今週金曜日配信の資産デザイン研究所メールで先行募集(限定割引あり)する予定です。

今年後半、統合に向けて大きな注目が集まることが予想されるASEAN。日本人には馴染みがあり、経済的な結びつきも強く、成長を捉える大きなチャンス。他人事ではありません。

※毎週金曜日に配信している「資産デザイン研究所メール」。資産を守り増やすためのヒントから、具体的な投資のアイディア、そしてグルメな情報まで、無料でお届けします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年4月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。