ペイドメディアとオウンドサイトの価格差はなぜあるの?

最近、仕事の関係でペイドメディアについて勉強する機会が多くあり、飲食店を中心によく見ています。自分が飲食店などを利用するときには食べログ・ぐるなびなども利用させてもらっているのですが、ちょっと不思議なことがありました。デリバリー系のペイドメディアと自社サイトのデリバリーで価格差があるのです。

二重価格なのかどうかは法律の専門家ではありませんし、よくわかりませんがどうしてこのような差がでているのでしょうか。


大阪でウェブピザ会という集まりを年末くらいからやるようになったのですが、その時にピザの宅配をお願いしようと思った時に気づきました。有名な大手ピザ店であるピザハットを何度か使っていますが、出前館でお願いをするよりもピザハットのオフィシャルサイトを利用した時のほうが安かったのです。

例えばですが、ピザ会でも頼んだと思うのですが、ダブルボックスというものでは500円の差があります。こちらの出前館だと税込み3480円、一方のオフィシャルサイトでは税込みで2980円となっていました。おそらくメニューを見る限りでは同じ内容の商品だと思うのですが、500円の差があるのです。

出前館だけのことなのかな?と思って他のサイトもいくつか見てみました。ぐるなびデリバリーでも税込み3480円楽天デリバリーでも3480円となっていました。どうもオフィシャルサイトの方が安い、というふうしているようです。

別に価格差があるというのはピザハットだけのことではなく、他のデリバリーも概ね同じようなものでした。オムライスやカレーを取り扱っている店舗では200円の差があるそうです。こういうことは昔からあったのかな?と思って調べてみたら、こちらのブログで福岡にある定食や和食などを配達してくれるお店の価格差について言及していました。どうやら以前からこの価格差は存在しているようです。

この価格差、利用する側としては非常に困ります。デリバリー系のペイドメディアを経由して注文することで高い値段で購入することになります。おそらく多くの人はあえてオフィシャルのサイトを検索して調べ、そこから注文するということはないでしょう。ですので、高めの値段で購入している人が多いのではないでしょうか。ただでさえデリバリーは値段が高いですから、負担が大きく感じてしまいます。

しかしなぜこのような価格差があるのでしょうか。よくベストレート保証という言葉をホテルでは聞きます。オフィシャルのサイトで予約をした場合が一番価格が安い、というものです。そこでホテルについても調べてみましたが、これはデリバリー系と違って同一の料金でした。一見するとベストレート保証のオフィシャルサイトが最安値のような気もしますが、じゃらんも楽天トラベルも同一の値段だったのです。

私としては素朴に疑問なのですが、これは二重価格ではないのでしょうか。もちろん広告費を払っているから、その分高めに請求したいという気持ちはわかります。しかしそれならホテルも同じようにペイドメディアに広告費を払っているにもかかわらず、価格は変わりません。どうしてデリバリー系だけこのような違いがあるのでしょうか。

法律的にどうかはわかりませんが、これは顧客をバカにしている価格設定のようにも思えます。特に情報リテラシーに弱い、あえて検索をしない・検索が苦手な人が損をするような形になっています。店舗経営として、経営者は顧客満足をどう考えているのでしょうか。顧客満足を下げているような気がしてなりません。