すべてがガラス張り!ドイツの国会議事堂の、徹底した建築思想

盛りだくさんの初日が終わりまして、ホテルに帰還です。
…これ、毎日ブログ書くのキツいなー!(体力的にも時間的にも)


と、いきなり泣きが入りましたが、視察期間中はややブログが簡潔なものになることをお許しくださいませ。

今日のメインはドイツ海賊党との会談だったのですが、連邦議会(日本でいう国会議事堂)にも訪問したので、本日はそちらから。

色んな国に行きましたが、海外の国会って初めて来たよ…って思ったけど、そりゃそうですよね。よっぽどの物好きでない限り、貴重な観光時間を国会に割きませんし、そもそも日本の国会にすら日本人行きません。

興味深い点はいくつもありましたけど、特に面白かったのが「透明性」にこだわったその設計思想

こちら、議事堂のお隣にある議員会館(議員たちがいるところ)。

なんと文字通り、議員の部屋のすべてがガラス張り

低層階の部屋は、ご覧の通り丸見えです。
もちろんブラインドの閉めることはできるものの、ほとんどの部屋は開放されていました。

そして議員会館同様に、議場・委員会室もほとんどがガラス張りです。
外のラウンジ(?)との境もガラスですし、さらに上からも覗くことができます。

御見苦しい顔も入ってますけど(苦笑)。

国民に選ばれた議員、議員たちが決めごとをする議場は、常に国民の目の下にある…そんな思想を持つことは簡単ですが、建物の制度設計にここまで徹底するあたりがさすがドイツ人といったところでしょうか。

そんなドイツでは、最近は低投票率がやはり課題になっているとはいえ、まだまだ国政選挙での投票率は60%を下回ることはなく、冷戦対立中は90%以上(!)を誇っていたそうです。

国会見学も大人気で、年間の訪問者数はおよそ400万人。
議事堂の中にまで入れる傍聴はなんと申し込みから4ヶ月待ちで、しかもたった1時間の入れ替え制だそうです。。

この点、日本の国会議事堂は威厳はあってもどうにも閉鎖的ですし、国会見学ツアーなんて学校の社会科見学か、国会議員たちが後援会を連れてくるのにしか使われておりません。

もちろん今から壁をぶっ壊してガラスにすることはできませんが、

「国民の目を政治に留めるには、これほどの努力と徹底が必要である」

という点は、政治を司る側の人間として心に留めておくべきだと強く思いました。
しかし、あの議場と部屋は緊張感あるなー(笑)。居眠りとか絶対できなそう…。

居眠り議員といえば、ドイツの国会では分業が徹底しており、予算の決定や超重要法案を除いて国会議員たちが一同に会して議決することはないそうです。

日本のように年間200本もの議案を全員で採決することなく、議員たちは限られた本数に集中して調査・審議・採決できると。
だから、一つ一つの審議に対する議員たちの集中力・能力は非常に高い

この点につき、議会を案内してくれたゴンザレス氏(本名)とやり取り。

ゴ「200本もの議案をすべて審査するなど、理論的に不可能です」
私「え、でも日本ではそれが普通で、一応やってることになってるんですけど…」
ゴ「…フッ(オマエラそれ絶対読んでないだろ、的な嘲笑)」

ですよねえ。。
こういう非現実的で非効率的な議会運営も見直して、少人数での議論を活性化させることも大事かもしれません。

とにかく政治的にはまさに「先進国」なドイツ。
政治制度や議会運営にも非常に学ぶことが多い一日となりました。

メインだった「海賊党」については、また明日詳しくレポートさせていただきます。
明日はメーデーで視察のアポが取れず移動日なので、けっこう時間があるはず。。

それでは、また明日。

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。

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