潜水艦から発射される弾道ミサイルの脅威とは

米国国防総省(ペンタゴン)の報告によれば、中国の弾道ミサイルはすでに米国全土をほぼ標的にできるほどになっているらしい。大陸間弾道弾(ICBM)は宇宙空間から落下してくるので、ミサイルの発射直後くらいしか防ぐ手立てはない。高高度へ上昇してしまったら、落下してくるミサイルを手をこまねいて眺めているしかない。


一方、人工衛星からの観察で、すでに発射サイロは特定済みだ。発射の兆候がわかった時点で臨戦態勢に持ち込み、相手国へ警告を発することができる。厄介なのが潜水艦から発射される弾道ミサイルだ。海中に潜みつつ、接近していきなり海中から発射されるので防ぐのは難しい。

下の写真の「晋級」原潜は、射程距離8000Km以上と言われる「巨浪二型(JL-2)弾道ミサイル」を12基発射可能らしい。中国海軍は同級を現在6隻保有しているとされる。これは米国のみならず日本にとっても大きな脅威だ。

先日の北朝鮮の海中からの弾道ミサイル発射実験も依然として真偽不明だが、同じ軍事的な圧力を相手国に与える。おそらく金正恩は、マンガ『沈黙の艦隊』の愛読者だろう。

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弾道ミサイルを発射可能な中国海軍の原子力潜水艦「晋(Jin)094型」。両舷合計12基の発射口が確認できる。米国議会図書館の議会調査局(CSR、Congressional Research Service, the Library of Congress)のレポート「China Naval Modernization: Implications for U.S. Navy Capabilities—Background and
Issues for Congress
」より。

Pentagon report: Chinese ballistic missiles can target nearly the entirety of the US
BUSINESS INSIDER


Long-term study on ticks reveals shifting migration patterns, disease risks
PHYS.ORG
ダニやシラミは、特定の宿主以外には寄生しない。宿主の進化などとともにこれら寄生虫も進化するので、ダニやシラミの進化を調べると宿主の進化の過程も見えてくる。この記事では、米国インディアナ大学の研究者らによる「ライム病」の研究について紹介している。ライム病は、野ネズミやシカなどを宿主とするマダニから媒介された細菌によって引き起こされる感染症だ。宿主では発症せず、ヒトやイヌ、ウマ、ウシなどへこのマダニを介して感染すると、インフルエンザのような筋肉痛や発熱、悪寒などを引き起こし、さらに関節炎や脳髄炎などの重篤な症状を発症させることもある。ヒトヒト感染はまだ発見されていないが、ライム病を発症させる細菌が変異すれば、より広汎な流行が起きるかもしれない。研究者らは日々、ダニを採集するために森林へ入っているようだ。


Atari founder Nolan Bushnell is still gaming’s showman at 72
VB
1972年に米国で創業されたビデオゲームの嚆矢「アタリ」の創業者ノーラン・ブッシュネル(Nolan Bushnell)氏について書いている記事だ。この社名は囲碁用からとられ、同社のマークは富士山をモチーフにしていた。卓球ゲームやブロック崩しなど、創世記のパソコンゲームの多くはアタリから生まれた。ブッシュネル氏は1978年に解任され、経営から退いた後、ノンビリと暮らしているらしい。そのアタリを扱ったドキュメンタリー映画『ビデオゲーム THE MOVIE』が5月23日から新宿シネマカリテで公開される。ブッシュネル氏は今でも「brainrush」という教育用ゲーム制作会社で活躍中とのことだ。

Your Personal Microbes Can Single You Out
livescience
「腸内フローラ(腸内細菌叢)」という言葉は、テレビ番組で広く知られるようになった。腸内には、多種多様な共生菌がいる。その様子が、まるでお花畑のようだ、ということで考えられた言葉だ。この記事では、各個々人の持つ共生菌は、ひじょうにインディビデュアルな個人的なもので、その人を区別して特定できるほど固有のものだと書いている。ただ、DNA配列ほど厳密に個人認証が可能というわけではないようだ。

Kent State researchers identify positive, negative effects of smartphone use and exercise
EurekAlert!
米国オハイオ州のケント州立大学の研究者が、運動中のスマホの使用の影響について調べてみた、という記事だ。ジョギングや筋力トレーニングの際にイヤホンで音楽を聴きながら、というのはよく見る光景。この研究によれば、音楽を聴きながらのトレーニングは、ジョギングマシンの速度や心拍数を上げ、楽しく運動するという良好な影響を与えるらしい。しかし、メールを読んだりする行為は、ジョギングマシンの速度や心拍数を下げるそうだ。


アゴラ編集部