ネットで人生 棒に振りかけた

どうも新田です。実は今秋、アスペクトから初の著書となる『ネットで人生 棒に振りかけた』が刊行されることになりました。ぶっ飛んだタイトルですが、いままでブログに書いていない「黒歴史」もぶっちゃけつつ、中川さんの「ウェブはバカと暇人のもの」的なネット批判論、宇佐美くんの「肩書き捨てたら地獄だった」的なパーソナルキャリア論とも似ているようで独自路線すぎる展開をしております。


※「人は常に前へだけは進めない。引き潮あり、差し潮がある」(ニーチェ)(C) PhoTones_TAKUMA

真面目な話をすると、終身雇用や年功序列が崩壊し、産業動向の変化で、キャリアづくりが難しくなっていく今後、凡才がどう生き残るか筆者の体験をもとに綴るという内容です。堀江さんのような天才なら、この時事刻々と千変万化する時代をどうやって生き抜くか勘所も見えるのでしょうが、私のような凡人はネットの進化を始めとする社会のイノベーションに直面して、右往左往するしかないのが悩ましいところ。。。

それで本日からアスペクトのサイトで書籍原稿の早出し連載を開始します(毎週木曜日更新、11月下旬まで)。第1回のタイトルはずばり『佐々木俊尚と“福山龍馬”に煽られた末の転落劇』

具体的には、私がまだ記者だった頃に、佐々木俊尚という人の本を読んで、「アメリカのようにネットの時代になって新聞社が崩壊するんじゃないか」と慌てる情弱ぶりを如何なく発揮。全国紙記者の社会的地位も高給も捨てて「これからはビジネスの時代だぜ」と意識高い系になり、その後、転職先で見事に職業適応に失敗して引きこもりになるというダメ人間まっしぐらの転落劇→そこから、どうやって復活してきたのか、そのあたりの話から入っていきます。

※結局2015年9月現在、全国紙もテレビ局も潰れた社は一社もないわけですが

詳しくは書籍本体での掲載になりますが、家入さんを担ぎ出した都知事選の裏話、天才や有名人に取り入る人脈構築方法、凡人の生存戦略として見出した「あほロアー」論、我が身の反省から生まれた情弱のインテリジェンス戦略等々、“イケダハヤト化”していきそうで嫌な予感をしている私の生き様が皆様の一時の埋め草エンタメになれば幸いです。

ま、これを機に佐々木氏と対談するのも面白いですね。さんざん将来不安を煽られた若手記者の“被害者”の一人として、面と向かって突っ込んでみたいことは多々あります。以下、連載第1回の一部です…って、このバナーの似顔絵ビミョーだぞ、おい。

その朝のことはいま思い出すだけでも、身を切られるような感覚にとらわれます。
 2012年の2月上旬。当時の私は、PR系のコンサル会社に務めるサラリーマンでした。その朝、ベッドから身を起こそうとしたところで、私の体はまったく動かなくなりました。
 身動きがとれない中にあって、私の心は葛藤していました。ひとつは「会社に行かなければ」という義務感、もう一つは「会社にもう行きたくない」という切迫感。
 ただ、これだけであれば、よほど仕事が楽しい方でない限り、会社員であればどなたも一度は経験される類の「出社拒否」の経験かもしれません。大半の方は、半日や1日、仮病でも使って、有給を消化するなりして心身をリフレッシュして戦線復帰することでしょう。
 しかし私の「出社拒否」はその日から長いトンネルに突入しました。休みの連絡を入れることはおろか、午前中はまったく体が動かず、とうとう一週間、音信不通になってしまいました。
 全く畑違いの転職をして1年余。不慣れな仕事に悪戦苦闘していたとはいえ、倒れたのはお恥ずかしいことに二度目のことでした。
 「こんなはずではなかった…」。
(続きはこちら

新田 哲史
ソーシャルアナリスト/企業広報アドバイザー
個人ブログ
ツイッター