人づきあいは気まずくて当たり前:気まずさを消す絶対法則part2

杉山 崇

さてpart1でご紹介したように、多くの人は「気まずさ」に振り回されるあまり、人づきあいで損をしています。

「気まずい」人とは、もう会わない
ところで人づきあいでで「気まずさ」を感じた時、実際のところあなたはどうするでしょうか?何を思い、どう振る舞うでしょうか?

相手があなたにとってどうでもいい人(表現は悪いですが、たとえとして)の場合は、もうその相手と会いたいと思わないでしょう。
だって、どうでもいい人なのですから。そもそも会うことに生産性はありませんよね。さらに、会っていても気持ち良くない。まったくもって無意味ですよね。
「もう、この人とアポ入れるのはやめよう」「なるべく関わらないようにしよう」と、今後のお付き合いはない…という方向に傾くでしょう。

「気まずさ」はお近づきになりたいあの人を遠ざける
一方、あなたがお近づきになりたい、今後関係を発展させたい…と願っている相手ならどうでしょうか。
たとえば、あなたを素敵な気分にさせてくれる異性、もしかしたら重要なロマンティックパートナーになるかもしれない異性、そんな人と「気まずさ」を感じたらいかがでしょうか。

あるいは、あなたの重要な顧客になるかもしれない、あなたのビジネスを発展させる大きな出会いになるかもしれない…。そんな相手との間に気まずさを感じたら、どうですか?

多くの人はここで「やばい」と感じるようです。素敵な関係を築けるチャンス、あなたのビジネスが発展するかもしれないチャンス、それを逃すことになるわけです。
嫌ですよね。チャンスを逃すのは。チャンスを逃さないために手を打たなければなりません。

ですが、ほとんどの人はここで焦ります。
なぜなら、あなたが「気まずさ」を感じているということは、おおむね向こうも感じているからです。ということは、相手があなたとの関係が生産的だという魅力を強く感じていない限り、今後のお付き合いはない…というカテゴリーに格下げされたかもしれないからです。

「格下げ」されて狼狽えて…
「 自分が格下げされたかもしれない」…という状況は人のネガティブな感情を刺激します。そして、手立てがない…となるとあなたを狼狽えさせるのです。
こうなるともう最悪です。狼狽えるあまり、「気まずさ」ますます拡大することしかできなくなるのです。相手が興味ない無意味おしゃべりで場をつなぐ…、言葉を失ってさらに気まずい沈黙が続く…、相手の表情が明らかに「心ここにあらず」状態…。
どのパターンもチャンスを逃すことになるでしょう。

そう、「気まずさ」がきっかけになって、チャンスが手元から逃げ落ちるのです。こんなのは嫌です。なにかいい処方箋はないでしょうか。

「気まずさ」の消し方を知ればいい!
答えは簡単です。「気まずさ」の消し方を知っていればいいのです。
そもそも、「気まずさ」は人間関係に付きものです。新しい関係ならお互いにお互いを探り会わなければならないので、なお更です。なので、少々の「気まずさ」は、本来は気にする必要はないのです。

 まずは
“人づきあいは少々の「気まずさ」があって当たり前…”
と覚えておいてください。
当たり前のようにあるものですから、ちょっとしたコツで当たり前のように消すことができます。
Part3ではそのコツを理論化した社会心理学モデルをご紹介します。

【執筆者】

sugy

杉山崇
神奈川大学教授
臨床心理士
1級キャリアコンサルティング技能士
公益社団法人日本心理学会代議員
最新著書
『「気まずさ」が消える心の絶対法則‐読むだけで人づきあいが上手くなる』サンマーク出版
↑ 気まずさが苦手なあなたに…

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