甘やかしすぎな教育が生んだ『ブラックバイトすら辞められない若者』

最近、ブラックバイトを辞めらずに、単位を落としたりと大変な目に遭っている大学生が増えていると、話題になっています。大学生に同情的な記事が多いですが、私は真逆で『大学生にもなって、バイトの一つも自力で辞める事が出来ないなんてバカすぎる!』という印象を持っています。

特に、ここ数日話題になっている、『しゃぶしゃぶ温野菜』のバイトに対する扱いはひどく、辞めたいというバイトに対し、数千万円の損害賠償だとか、そんな事を言っていたそうです。このレベルになってくると、もはや労働問題ではなく恫喝です。その詳しい内容がネットに動画が上がっていましたが、私には犯罪行為そのものの様に見えました。(それについては、ブログ:ブラックバイトを辞めれないと悩む若者は、『単なる根性無しのバカ』で詳しく書きました。)そして、そんな犯罪者集団とも言っても良いような企業と、縁を切る事も出来ない若者がいる事を知り、最近の、何でも周りの大人が介入する子育ての仕方が良くないんじゃないかと思いました。

例えば、今は、自分の子供がイジメられていると聞けば、子供にとっては単なる一時的な喧嘩でしかもしれなくても、保護者が大はしゃぎする時代です。しかも、幼稚園児のオモチャがどうしたという喧嘩ですら、それぞれの親同士が話し合ったりして解決する事もあるそうです。あるいは、成人男性が子供に道をたずねただけで、『変質者だ!』と大騒ぎする保護者がいるとも聞いた事があります。こんな育てられ方をしていたら、『変な人とか、自分にとって嫌な人に遭遇したら、勇気を出して自力で近づかない様にしなければならない』という、人間としての最低限必要な能力すら身につくはずはありません。それは、非常に良くない事だと思います。

しかも、今回も、ヤクザ顔負けの『しゃぶしゃぶ温野菜』に対して、バイトの大学生は自力で立ち向かっていないようです。ブラックバイトユニオンという組織が、企業に団体交渉などをして大学生をバックアップしていくそうです。私の感覚では、バカバカしくて見てられないの一言です。大学生が今すぐやるべき事は、自力で犯罪集団としか見えない企業と縁を切ればいいだけだと思います。それは難しい事でもなんでもなく、無断でバックレるという形になったとしても、電話に出なかったり、店に出勤しない勇気を持つという事だけ済むことです。それを自分の頭で考えて判断し、行動すればいいだけだと思います。

今回、こうやってブラックバイトユニオンは、このバイトを辞められなくて単位を落とした大学生を助ける事で、大学生本人が『自分の頭で考える』という事を自力で学ぶチャンスを潰したように感じます。そして、同時にブラック企業の延命にも手を貸したように見えます。多くの若者が、まともな判断力を持って犯罪まがいのブラックバイトに近づかなければ、ブラック企業の権化のワタミが人手不足で倒産がカウントダウン状態なのと同じように、存続が危うくなっていくはずです。

さて、最近は、『若者は可哀想』という論をよく見かけます。ですが、今回のようなニュースを見ると、可哀想というより、バカすぎて上の世代からカモにされているだけに見えてしまいます。そして、そうやって自己判断が出来ずに大人になってしまった人は気の毒ですが、自力で自己判断できるようにならない限り、数年もすれば、年上だけでなく、年下からもカモにされる時代が来てしまうのでしょう。