「インベスターZ」とお金を真面目に考えてみました --- 内藤 忍

人気投資マンガ「インベスターZ」とのコラボ企画のインタビュー記事がダイヤモンドオンラインに掲載されています。「テーマは「投資家」と「資産運用」の話」です。

人生の2つの制約要因である「時間」と「お金」のうちのお金について、自分が日頃から考えていることを、自由に語り、それをライターの方にまとめて頂きました。いつも言っていることですが、ポイントは3つあります。

ポイント1 日本人は労働者から「インベスター=投資家」にシフトすべきだということ
会社に勤めて給料をもらう生活は、自分が働いて稼ぐ方法です。仕事に生きがいを見出し、収入を増やそうと努力するのも良いですが、年齢と共にいつか限界がやってきます。定年になれば収入は激減しますし、体力が無くなれば仕事量は減らさざるを得ません。

そこで必要になるのが「お金に稼いでもらうこと」です。投資家になるというのは、自分以外のもう一人の稼ぎ手を持つということです。2つの主体が両輪となってお金を稼げば、お金に振り回される人生から解放されるのです。

ポイント2 日本人はリスクを取らないリスクから脱するべきだということ
日本人の多くは、投資でリスクを取ることはギャンブル、投資で稼いだお金はあぶく銭というネガティブな発想です。しかし、預金や年金、保険などで一見堅実な資産形成をしていると思っている人が実は「リスクを取らないリスク」を持っているということに気が付くべきです。

また、外貨投資は為替リスクがあって危険と思っている人もいますが、これも誤解です。円資産100%で資産を保有することは、絶対に円高になると信じている人が取るべき資産配分で、大きな「円安リスク」を持っていることに気が付くべきです。円という1つの通貨に資産を集中させるのは「クイズダービーの篠沢教授に全部」と同じです。

ポイント3 日本人は「借金=悪」という呪縛から解き放たれるべきだということ
大企業や役所で仕事をしている人は信用をバックにお金を借りる力を持っています。多くの日本人はそれをマイホームに無駄使いしてしまいますが、借金を利用して資産運用をするという選択肢もあるのです。

お金を借りて投資というとトンデモないことのように思うかもしれませんが、銀行から借り入れをして事業を拡大する企業経営と同じです。ソフトバンクが一代で大きく成長できたのは、借入をして事業を積極的に推進したからです。無借金を貫いていたら、今の事業規模にはならなかったでしょう。

消費のための借金はNGですが、投資のための借金は積極的に活用すべきなのです。

お金は人生にとって最大のテーマの1つです。私以外にも、藤野英人さんや、岩瀬大輔さんら、ユニークな方が登場して自由奔放に語っています。ご興味ある方は是非ご覧ください。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年10月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。